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最終更新日:2026年8月19日

まず結論

工程ごとの工数配分からプロジェクト全体の進捗率を求めるときは、各工程の工数配分を重みとして、完了した分だけ足し合わせます

FE試験では、次の3つに分けると判断しやすいです。

完了した工程
→ 工数配分をそのまま加算

進行中の工程
→ 工数配分 × その工程の進捗率

未着手の工程
→ 0

つまり、途中の工程だけを100%として扱わないことがポイントです。

直感的な説明

プロジェクト全体を、重さの違う5つの箱に分けて考えます。

大きな工程は全体への影響が大きく、小さな工程は影響が小さくなります。

例えば、ある工程が全体の25%を占めていて、その工程が40%まで終わっているなら、プロジェクト全体への貢献は、

25% × 40% = 10%

です。

工程そのものが40%終わったからといって、プロジェクト全体が40%進んだわけではありません。

工程内の進捗率と、プロジェクト全体の進捗率を分けて考える

これが最も重要です。

定義・仕組み

工程ごとの工数配分の合計が1、または100%になっている場合、その配分はプロジェクト全体に占める各工程の重みとして使えます。

例えば、次のような工程配分を考えます。

工程 工数配分
要件定義 0.10
基本設計 0.15
詳細設計 0.20
実装 0.30
テスト 0.25

合計は、

0.10 + 0.15 + 0.20 + 0.30 + 0.25 = 1.00

です。

要件定義・基本設計・詳細設計まで完了し、現在は実装工程が50%まで進んでいるとします。

完了済み工程は、そのまま加えます。

0.10 + 0.15 + 0.20 = 0.45

実装工程は50%だけ完了しているので、

0.30 × 0.50 = 0.15

です。

したがって、プロジェクト全体の進捗率は、

0.45 + 0.15 = 0.60

つまり 60% です。

一般化すると、考え方は次のとおりです。

全体進捗率
= Σ(各工程の工数配分 × 各工程の進捗率)

完了した工程は進捗率を 1、未着手なら 0 として扱います。

このテーマは、基本情報技術者試験の「プロジェクトマネジメント」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、工程別の工数配分と、現在の工程の出来高や完成本数などが与えられ、プロジェクト全体の進捗率を求める問題として出ることがあります。

判断するときは、次の順番で整理します。

1. 工数配分の合計が1になるか確認する
2. 完了済み工程の配分を足す
3. 進行中工程の工程内進捗率を求める
4. 工数配分 × 工程内進捗率を計算する
5. 完了済み工程に加える

例えば、実装工程の配分が 0.25 で、3000本中1200本が完成しているなら、まず工程内進捗率を求めます。

1200 ÷ 3000 = 0.4

そのうえで、その工程が全体に占める進捗分を求めます。

0.25 × 0.4 = 0.10

ここで 0.4 をそのまま全体進捗へ加えないことが重要です。

試験中の切り分け

状況 全体進捗への加え方
完了工程 工数配分をそのまま加える
進行中工程 工数配分 × 工程内進捗率
未着手工程 加えない

「途中工程は掛け算」 と覚えておくと、選択肢を切りやすくなります。

どんな場面で使う?

この考え方は、プロジェクトの各工程の大きさが異なるときに、全体としてどの程度まで進んでいるかを把握する場面で使います。

例えば、次のような場面です。

  • システム開発の工程別進捗管理
  • 設計・製造・検査の進捗管理
  • テスト工程の消化率を含めた全体進捗の確認
  • 作業量の違う工程をまとめて1つの進捗率にする場合

ここで大切なのは、各工程を同じ重さとして数えないことです。

5工程のうち3工程終了
→ 必ず60%とは限らない

各工程の工数配分が違えば、3工程が終わった時点の全体進捗も変わります。

一方、現在の出来高率と投入工数から完成までの総工数や超過工数を予測する問題は、出来高と投入工数から超過工数を求める方法で整理しています。

よくある誤解・混同

完了した工程数だけで進捗率を求める

誤りです。

5工程のうち3工程が終わっていても、各工程の工数配分が同じとは限りません。

3工程終了 ÷ 5工程
= 60%

と単純に計算するのではなく、工程ごとの工数配分を使います。

進行中工程の40%を、そのまま全体進捗へ足す

誤りです。

その40%は、あくまでその工程の中での進捗です。

工程の配分が25%
工程内進捗が40%

25% × 40% = 全体の10%

と考えます。

未着手工程の配分も足す

未着手工程はまだ進捗していないので、全体進捗には加えません。

「出来高」と出たら必ずEVMを使う

そうとは限りません。

工程別の配分と完成割合だけで進捗率を求める問題では、まず重み付きで足し合わせる考え方を使います。

EVMのPV・EV・ACなどが明示されている場合は、EVMとして整理します。

総工数を予測する問題と混同する

今回の考え方は、現時点の全体進捗率を求めるものです。

一方、投入工数と出来高率から将来の総工数を予測する場合は、

完成までの総工数
= 現在までの投入工数 ÷ 現在の出来高率

と考えます。

同じ「進捗」でも、何を求める問題なのかを先に確認します。

まとめ(試験直前用)

  • 工程ごとの工数配分は、プロジェクト全体に対する重みとして使う
  • 完了工程は、工数配分をそのまま加える
  • 進行中工程は、工数配分 × 工程内進捗率で加える
  • 未着手工程は0として扱う
  • 「何工程終わったか」だけで全体進捗を判断しない
  • 将来の総工数予測とは計算の目的が違う

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