最終更新日:2026年8月28日
fe fe-management project-management
まず結論
PDM(Precedence Diagramming Method:プレシデンスダイアグラム法)では、作業同士の依存関係を次の4種類で表します。
| 記号 | 関係 | 意味 |
|---|---|---|
| FS | Finish to Start | 先行作業の終了 → 後続作業の開始 |
| SS | Start to Start | 先行作業の開始 → 後続作業の開始 |
| FF | Finish to Finish | 先行作業の終了 → 後続作業の終了 |
| SF | Start to Finish | 先行作業の開始 → 後続作業の終了 |
基本情報技術者試験では、時間差の数字より先に、「何が何の条件になっているか」を見るのがポイントです。
先行作業のどの時点?
開始 / 終了
↓
後続作業のどの時点?
開始 / 終了
この2点だけを拾えば、FS・SS・FF・SFを切り分けられます。
直感的な説明
PDMの2文字は、先行作業 → 後続作業の順に読めば分かりやすくなります。
FS
F = 先行作業のFinish(終了)
S = 後続作業のStart(開始)
→ 先行作業が終わったら、後続作業を始める
同じように、
SS → 開始 → 開始
FF → 終了 → 終了
SF → 開始 → 終了
です。
例えば、資格試験の会場運営を考えます。
受付が終わったら試験開始
→ 終了 → 開始
→ FS
一方で、
試験を開始して20分後に受付終了
→ 開始 → 終了
→ SF
です。
時間差が20分あっても、依存関係そのものは開始から終了への関係なのでSFです。
定義・仕組み
PDMは、作業をノードで表し、作業同士を矢印で結んで、順序や依存関係を表す方法です。
アローダイアグラムと似ていますが、表現の仕方が異なります。
- PDM:作業をノードで表す
- アローダイアグラム:作業を矢印で表す
アローダイアグラムの基本を先に整理したい場合は、アローダイアグラムとは? を確認すると、作業の前後関係という共通点から理解しやすくなります。
4種類の依存関係
FS:終了-開始
Aが終了
↓
Bが開始
最もイメージしやすい関係です。
例:
設計が終わったら製造を始める
SS:開始-開始
Aが開始
↓
Bが開始
例:
受付開始から30分後に試験を開始する
受付の開始が試験の開始の基準なのでSSです。
FF:終了-終了
Aが終了
↓
Bが終了
例:
受付終了から45分後に試験を終了する
受付の終了が試験の終了の基準なのでFFです。
SF:開始-終了
Aが開始
↓
Bが終了
4種類の中では最も直感的に分かりにくい関係です。
例:
試験開始から20分後に受付を終了する
試験の開始が受付の終了の基準なのでSFです。
このテーマは基本情報技術者試験のプロジェクトマネジメント分野と関係します。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、文章で示された2つの作業の関係から、FS・SS・FF・SFのどれに当たるかを判断する問題が出ます。
試験中は、文章全体を一度に理解しようとせず、次の順で読みます。
1. 条件を出している作業を探す
2. その作業の「開始」か「終了」かを見る
3. 条件を受ける作業を探す
4. その作業の「開始」か「終了」かを見る
5. 2文字に変換する
時間差はいったん無視する
例えば、
受付の終了から10分後に試験を開始する
と書いてあれば、まず10分後を無視します。
残る関係は、
受付の終了
→
試験の開始
なので、
F → S
= FS
です。
4パターンを一気に切り分ける
| 問題文の形 | PDM |
|---|---|
| Aの終了後にBを開始 | FS |
| Aの開始後にBを開始 | SS |
| Aの終了後にBを終了 | FF |
| Aの開始後にBを終了 | SF |
試験では、先行作業の時点が1文字目、後続作業の時点が2文字目と覚えると安定します。
どんな場面で使う?
PDMは、プロジェクトの作業順序を整理するときに使います。
単純な「Aが終わったらBを始める」だけでなく、作業を一部並行して進めたい場合にも関係を表現できます。
例えば、
設計をすべて終える前に、準備作業を始めたい
といった場合、開始同士の関係や、時間差を含めた関係を設定できます。
プロジェクト全体の所要日数や遅延の影響まで確認したい場合は、クリティカルパスとは? に進むと、依存関係から日程計算へ理解を広げられます。
よくある誤解・混同
1文字目と2文字目を逆に読む
PDMでは、
1文字目 = 先行作業
2文字目 = 後続作業
です。
SFを「後続作業のStartから先行作業のFinish」と逆向きに読まないようにします。
時間差だけを見て判断する
10分後、20分後、3日後などは、依存関係の種類そのものではありません。
まず、
開始か終了か
↓
開始か終了か
を決めます。
時間差はその後に確認します。
FSしかないと思う
アローダイアグラムでは、ある作業の終了を次の作業の開始条件として読む場面が多いため、FSに慣れやすいです。
しかしPDMでは、SS・FF・SFも表現できます。
SFを「終了-開始」と間違える
SはStart、FはFinishです。
SF
= Start → Finish
= 開始 → 終了
とそのまま読めば混乱しにくくなります。
まとめ(試験直前用)
- PDMは作業間の依存関係を表す
- 1文字目は先行作業、2文字目は後続作業
- FS = 終了 → 開始
- SS = 開始 → 開始
- FF = 終了 → 終了
- SF = 開始 → 終了
- 「○分後」などの時間差より先に、開始・終了を拾う
終了 → 開始 = FS
開始 → 開始 = SS
終了 → 終了 = FF
開始 → 終了 = SF