最終更新日:2026年7月25日
fe fe-management project-management
まず結論
クリティカルパスとは、プロジェクト開始から完了までの経路のうち、所要日数が最も長い経路です。
基本情報技術者試験では、クリティカルパスは プロジェクト全体の最短完了日数を決める経路 として出題されます。
ここでひっかかりやすいのは、言葉の見え方です。
クリティカルパスは「最短の経路」ではありません。日数を合計したときに最も長い経路です。
直感的な説明
クリティカルパスは、一番時間がかかる一本道 と考えると分かりやすいです。
プロジェクトには、同時に進められる作業と、前の作業が終わらないと始められない作業があります。
例えば、次のような2つの流れがあるとします。
経路1:A → B → C = 10日
経路2:A → D → E = 14日
この場合、プロジェクト全体は10日では終わりません。
経路2が14日かかるため、プロジェクト全体の最短完了日数は14日です。
この 14日かかる経路 がクリティカルパスです。
つまり、クリティカルパスは、プロジェクト全体の完了日を左右する経路です。
定義・仕組み
クリティカルパスは、PERT図やアローダイアグラムで、開始点から終了点までの各経路の所要日数を合計し、最も長くなる経路です。
基本的な見方は次のとおりです。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 作業 | プロジェクトで行う個々の活動 |
| 所要日数 | その作業にかかる日数 |
| 経路 | 開始から終了までの作業のつながり |
| クリティカルパス | 所要日数の合計が最も長い経路 |
| 最短完了日数 | クリティカルパスの所要日数 |
アローダイアグラムでは、矢印が作業を表し、矢印の近くに作業名や所要日数が書かれます。
例えば、次のような経路を考えます。
A → B → E → I → L
それぞれの所要日数が次のようになっているとします。
A = 2日
B = 3日
E = 1日
I = 2日
L = 3日
この経路の合計は、次のようになります。
2 + 3 + 1 + 2 + 3 = 11日
このように、クリティカルパスを求めるときは、開始から終了までの経路をたどり、作業日数を合計します。
このテーマは、基本情報技術者試験の「プロジェクトマネジメント」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、クリティカルパスは用語問題や計算問題として出題されやすいです。
判断するときは、次のポイントを見ます。
| 表現 | 判断 |
|---|---|
| 最も所要日数が長い経路 | クリティカルパス |
| プロジェクトの最短完了日数を決める経路 | クリティカルパス |
| 遅れると全体の完了が遅れる経路 | クリティカルパス |
| 余裕時間が0の経路 | クリティカルパスになりやすい |
| 最も作業数が多い経路 | それだけでは判断できない |
| 最も日数が短い経路 | クリティカルパスではない |
例えば、次の3つの経路があるとします。
| 経路 | 所要日数 |
|---|---|
| A → B → E → I → L | 11日 |
| A → C → F → I → L | 13日 |
| A → C → G → J → L | 14日 |
この場合、最も長い経路は A → C → G → J → L です。
したがって、クリティカルパスは A → C → G → J → L、プロジェクト全体の最短完了日数は14日です。
科目Aでは、全経路の日数を足して、一番長い経路を選ぶ と考えると判断しやすいです。
どんな場面で使う?
問題文では、アローダイアグラムや作業順序を読む問題で、クリティカルパスの考え方が役立ちます。
特に大切なのは、見えている経路を落とさずに数えること です。
クリティカルパスを求めるときは、次の順で整理します。
- 開始点から終了点までの経路をすべて書き出す
- 各作業の所要日数を確認する
- 経路ごとに日数を合計する
- 合計が最も長い経路を選ぶ
例えば、次のような経路があるとします。
経路1:A → B → E → H → K
経路2:A → B → E → I → L
経路3:A → C → F → I → L
経路4:A → C → G → J → L
それぞれの日数を足して、最も長い経路を選びます。
ここで注意したいのは、図の見た目で長そうな経路を選ばない ことです。
矢印の長さや位置ではなく、作業ごとの所要日数を足します。
また、ダミー作業がある場合は、ダミー作業の日数を足さないことが多いです。
ダミー作業は、作業の前後関係を表すためのもので、実作業の日数を表さないからです。
よくある誤解・混同
クリティカルパスで一番ひっかかりやすいのは、最長経路なのに、最短完了日数を決める という点です。
| 誤解 | 正しい理解 |
|---|---|
| クリティカルパスは最短の経路 | 所要日数が最も長い経路 |
| 作業数が一番多い経路を選ぶ | 作業数ではなく、日数の合計で選ぶ |
| 図で一番長く見える線を選ぶ | 図の長さではなく、所要日数を足す |
| ダミー作業の日数も足す | ダミー作業は通常、所要日数0として扱う |
| クリティカルパス以外は遅れてもよい | 余裕時間を超えて遅れると全体に影響する |
| 最後の作業だけを見ればよい | 開始から終了までの全経路を比較する |
特に、クリティカルパス=最も時間がかかる経路 と覚えるのが大切です。
ただし、その最も時間がかかる経路が、プロジェクト全体の完了日を決めます。
そのため、クリティカルパス上の作業が遅れると、プロジェクト全体の完了も遅れやすくなります。
さらに注意したいひっかけ
クリティカルパスでは、次のようなひっかけにも注意します。
| ひっかけ表現 | なぜ注意する? |
|---|---|
| 最短の経路を選ぶ | クリティカルパスは最長経路 |
| 作業数が多い経路を選ぶ | 作業数ではなく所要日数の合計を見る |
| ダミー作業を1日として数える | ダミー作業は依存関係を表すだけで、通常は0日 |
| 途中までしか経路を見ない | 開始点から終了点までつなげて見る |
| 並行作業を全部足す | 同時に進む作業は単純に全部足さない |
| 余裕時間がある作業をクリティカルと考える | 余裕時間が0の作業がクリティカルになりやすい |
特に、並行作業がある図では、すべての作業日数を合計してはいけません。
プロジェクト全体の完了日数は、すべての作業日数の合計ではなく、開始から終了までの経路のうち、最も長いものです。
FE試験では、経路ごとに足す という作業を丁寧に行うとミスが減ります。
まとめ(試験直前用)
- クリティカルパスは、開始から終了までの所要日数が最も長い経路
- クリティカルパスの長さが、プロジェクト全体の最短完了日数になる
- 「最短の経路」ではなく「最長の経路」を選ぶ
- 作業数や図の見た目ではなく、所要日数の合計で判断する
- ダミー作業は通常0日として扱う
- クリティカルパス上の作業が遅れると、全体の完了も遅れやすい