最終更新日:2026年8月25日
fe fe-management service-management
まず結論
キャパシティ管理で将来の利用状況を予測するとき、過去の利用実績を時系列で追い、その増減傾向から将来を予測する方法が傾向分析です。
基本情報技術者試験では、次のように切り分けます。
過去の推移を見る
→ 傾向分析
数式で予測する
→ 数値解析モデル
仮想的に動かす
→ シミュレーションモデル
現在の状態を基準化する
→ ベースラインモデル
特に、「時系列」「推移」「過去の利用状況」という言葉が出たら、傾向分析を疑います。
直感的な説明
例えば、サーバのCPU使用率を毎月記録しているとします。
4月 45%
5月 50%
6月 56%
7月 62%
このように利用率が増えているなら、
過去の変化
↓
増加傾向を確認
↓
将来の利用率を予測
と考えられます。
これが傾向分析です。
一方で、数式を使って待ち時間を予測したり、コンピュータ上で仮想的に処理を発生させたりする方法は、別の分析手法です。
定義・仕組み
キャパシティ管理では、現在のIT資源やサービスの性能を把握し、将来必要となる容量や処理能力を見積もります。
そのときに使われる代表的な考え方を整理します。
傾向分析
過去の実績データを時系列で並べ、増加・減少などの傾向から将来を予測します。
過去データ
↓
時間の流れに沿って並べる
↓
増減傾向を確認
↓
将来を予測
FEでは、「時系列」「推移」「利用状況の変化」が重要キーワードです。
数値解析モデル
待ち行列理論などの数学的なモデルを使って、応答時間やスループットなどを予測する方法です。
数式・理論モデル
↓
性能を計算
問題文に「待ち行列理論」「数学的技法」があれば、数値解析モデルを疑います。
シミュレーションモデル
実際のシステムをそのまま動かす代わりに、仮想的な処理やトランザクションを発生させて性能を予測します。
仮想モデル
↓
処理を模擬的に発生
↓
応答時間やスループットを確認
「模擬的」「仮想的」「トランザクションを発生」が判断キーワードです。
ベースラインモデル
現在のシステムの性能や利用状況を正しく表した基準となるモデルを作ります。
将来予測そのものというより、まず現在を正確に表現する基準を作るイメージです。
現在の状態
↓
正確にモデル化
↓
比較・予測の基準にする
科目Aでどう出る?
科目Aでは、4つの分析手法を説明文から選ぶ問題に注意します。
| 問題文のキーワード | 判断する手法 |
|---|---|
| 時系列、推移、過去の利用実績 | 傾向分析 |
| 待ち行列理論、数学的技法 | 数値解析モデル |
| 模擬的、仮想的、トランザクション発生 | シミュレーションモデル |
| 現在の性能を正確に反映、基準 | ベースラインモデル |
試験中は、次の4語に置き換えると判断しやすいです。
推移
→ 傾向分析
数式
→ 数値解析
模擬
→ シミュレーション
基準
→ ベースライン
どんな場面で使う?
キャパシティ管理では、将来の利用量増加による性能不足を事前に予測したい場面で使います。
例えば、次のようなケースです。
- CPU使用率が毎月増えている
- 利用者数の増加で応答時間が悪化しそう
- 新しいサービス開始後の処理量を予測したい
- 現在の性能を基準に増強後の効果を比較したい
分析手法は、何を知りたいかによって使い分けます。
よくある誤解・混同
傾向分析とベースラインモデルは同じ?
違います。
傾向分析
→ 過去から未来を見る
ベースラインモデル
→ 現在を基準として正確に表す
「将来の変化を予測」とあれば傾向分析、「現在の状態を正しく表す」とあればベースラインモデルを疑います。
数値解析モデルとシミュレーションモデルは同じ?
違います。
数値解析モデル
→ 数式・理論で計算する
シミュレーションモデル
→ 仮想的に動かして確かめる
「待ち行列理論」が出たら数値解析、「模擬的にトランザクションを発生」が出たらシミュレーションです。
傾向分析は複雑な数式が必要?
必ずしも必要ではありません。
FEでは、まず過去のデータを時系列で把握し、その推移から将来を予測するという意味を押さえれば十分です。
まとめ(試験直前用)
- 時系列・推移・過去データ → 傾向分析
- 待ち行列理論・数学的技法 → 数値解析モデル
- 模擬的・仮想的に動かす → シミュレーションモデル
- 現在の性能を基準化 → ベースラインモデル
- 「過去から未来を見る」のが傾向分析と覚える