最終更新日:2026年7月5日
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まず結論
RTO・RPO・MTDは、災害や障害からの復旧を考えるときに使う指標です。
基本情報技術者試験では、次のように切り分けると分かりやすいです。
RTO:いつまでに復旧するか
RPO:どの時点のデータまで戻すか
MTD:最大でどれだけ停止を許容できるか
迷ったら、時間の向き を見ます。
未来に向かって「復旧までの時間」 → RTO
過去に戻って「失ってよいデータ」 → RPO
事業が耐えられる「停止の限界」 → MTD
直感的な説明
システム障害が起きた場面を考えます。
このとき、復旧で気になることは大きく3つあります。
どれくらい早く復旧したいか
どこまで古いデータに戻ってよいか
どれくらい止まると事業が危ないか
この3つに対応するのが、RTO・RPO・MTDです。
例えば、受注システムで考えると、
8時間以内に復旧したい → RTO
1時間前のデータまで戻せる → RPO
24時間以上止まると危険 → MTD
のように整理できます。
RTOとMTDはどちらも「時間」なので混同しやすいです。
ただし、RTOは 復旧したい目標 で、MTDは 止まってよい限界 です。
定義・仕組み
RTO・RPO・MTDの意味を整理すると、次のようになります。
| 用語 | 正式名称 | 意味 |
|---|---|---|
| RTO | Recovery Time Objective | 目標復旧時間。いつまでに復旧するか |
| RPO | Recovery Point Objective | 目標復旧時点。どの時点のデータまで戻すか |
| MTD | Maximum Tolerable Downtime | 最大許容停止時間。最大でどれだけ停止を許容できるか |
RTO
RTOは、障害が起きてから、システムや業務を復旧させるまでの目標時間です。
障害発生 → 8時間以内に復旧したい
この場合、RTOは8時間です。
RTOは、復旧作業の速さに関係します。
RPO
RPOは、どの時点のデータまで戻せればよいかを表します。
障害発生 → 1時間前のバックアップまで戻せればよい
この場合、RPOは1時間です。
RPOは、失っても許容できるデータ量に関係します。
MTD
MTDは、事業が耐えられる最大の停止時間です。
24時間を超えて止まると、事業への影響が大きすぎる
この場合、MTDは24時間です。
MTDは、ビジネスインパクト分析で整理される重要な値です。
公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。RTO・RPO・MTDは、BCPやサービス継続、システム復旧の考え方と関係が深い内容です。
どんな場面で使う?
RTO・RPO・MTDは、BCPや災害対策、バックアップ設計を考える場面で使います。
例えば、次のような判断に関係します。
- 重要システムを何時間以内に復旧するか
- バックアップをどれくらいの頻度で取るか
- どの業務を優先して復旧するか
- どのくらいの停止なら事業が耐えられるか
- 復旧手順や代替手段をどの程度用意するか
特に、バックアップ頻度を考えるときはRPOが重要です。
RPOが1時間
→ 少なくとも1時間以内のデータ損失に抑える設計が必要
一方、復旧体制や代替手段を考えるときはRTOが重要です。
RTOが4時間
→ 4時間以内に復旧できる手順や体制が必要
MTDは、RTOを決める前提になります。
MTDが24時間
→ RTOは24時間より短く設定する必要がある
よくある誤解・混同
一番混同しやすいのは、RTOとRPOです。
| 混同しやすい点 | 正しい理解 |
|---|---|
| RTOをデータの戻し先だと思う | RTOは復旧までの時間 |
| RPOを復旧完了までの時間だと思う | RPOはデータをどの時点まで戻すか |
| MTDとRTOを同じ意味だと思う | MTDは停止の限界、RTOは復旧目標 |
覚え方としては、英語の単語を見ると分かりやすいです。
RTO の T は Time
→ 復旧までの時間
RPO の P は Point
→ 復旧するデータの時点
また、MTDは「最大許容停止時間」です。
そのため、RTOはMTDより短く設定するのが自然です。
MTD:最大24時間まで停止を許容
RTO:8時間以内に復旧する目標
この関係を押さえると、BCPやビジネスインパクト分析の問題で選択肢を切りやすくなります。
まとめ(試験直前用)
- RTOは、いつまでに復旧するか という目標復旧時間
- RPOは、どの時点のデータまで戻すか という目標復旧時点
- MTDは、最大でどれだけ停止を許容できるか という限界
- RTOは未来の復旧時間、RPOは過去のデータ時点を見る
- BCPやBIAの問題では、RTO・RPO・MTDの役割を切り分ける