最終更新日:2026年7月23日
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まず結論
連関図法とは、複数の原因や結果が複雑に絡み合う問題について、事象同士を矢印で結び、因果関係や相互関係を整理する手法です。
基本情報技術者試験では、次の表現が出たら連関図法を疑います。
複雑な要因が絡み合う
事象間の因果関係
相互関係を矢印で整理
問題解決の糸口を探す
中心となる判断軸は、次です。
複数の事象が互いに影響し合うなら連関図法。
直感的な説明
たとえば、システム開発が失敗した原因を考えるとします。
原因は「人員不足」だけとは限りません。
人員不足
↓
作業の遅れ
↓
テスト時間の不足
↓
品質低下
さらに、品質が低下すると手戻りが増え、その結果として作業がさらに遅れることもあります。
品質低下
↓
手戻りの増加
↓
作業の遅れ
このように、原因と結果が一方向に並ぶのではなく、複数の事象が互いにつながっている状態を整理するのが連関図法です。
一つの結果から原因を枝分かれさせるだけでは表しにくい、複雑な問題に向いています。
定義・仕組み
連関図法では、問題に関係する事象をカードや枠で表し、それらを矢印で結びます。
矢印は、一般に次のような関係を表します。
原因となる事象 → 結果となる事象
作成の流れは、次のように整理できます。
- 中心となる問題を決める
- 関係しそうな事象を挙げる
- 事象同士の原因・結果を考える
- 因果関係を矢印で結ぶ
- 多くの事象に影響する要因を探す
たとえば、次のような関係です。
教育不足 ─────→ 作業ミス
│ │
↓ ↓
判断の遅れ ───→ 納期遅延
↑ │
└── 手戻り増加 ←┘
重要なのは、単に原因を並べるのではなく、事象同士のつながりを見ることです。
多くの矢印を外へ出している事象は、ほかの事象へ強く影響する原因候補と考えられます。一方、多くの矢印が入っている事象は、複数の原因から影響を受ける結果と考えられます。
このテーマは、基本情報技術者試験のマネジメント分野や問題解決手法と関係します。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、連関図法そのものの名称だけでなく、似た問題解決手法の説明を並べて選ばせる問題が出ます。
判断するときは、説明文の中心語を探します。
| 説明の中心 | 手法 |
|---|---|
| 複雑な事象の因果関係・相互関係 | 連関図法 |
| 情報を似た内容ごとにグループ化 | 親和図法 |
| 将来起こり得る問題と対応策 | PDPC法 |
| 目的から手段を順次展開 | 系統図法 |
| 一つの結果と原因を魚の骨状に整理 | 特性要因図 |
連関図法を見抜く強い合図は、次の組合せです。
複雑に絡み合う
+
因果関係または相互関係
「原因」という言葉だけで判断すると、特性要因図と迷います。
試験では、原因を整理する形まで確認することが大切です。
複数の事象を矢印で結ぶ
→ 連関図法
一つの結果から原因を枝分かれさせる
→ 特性要因図
どんな場面で使う?
連関図法は、原因と結果を単純な一本道では説明しにくい場面で使います。
- システム障害の原因が複数部門にまたがる
- プロジェクト遅延の要因が互いに影響している
- 品質低下と手戻りが悪循環になっている
- 売上低下に商品、価格、営業、顧客対応が関係している
- 組織上の問題について改善の糸口を探したい
たとえば、プロジェクト遅延では次のような事象が同時に関係します。
要員不足
仕様変更
情報共有不足
見積りの甘さ
手戻り
テスト不足
これらを個別に見るだけでは、どこから対策すべきか分かりにくいことがあります。
連関図法でつながりを整理すると、多くの問題へ影響している要因を見つけやすくなります。
よくある誤解・混同
連関図法と特性要因図
どちらも原因を考える手法ですが、図の構造が異なります。
| 比較 | 連関図法 | 特性要因図 |
|---|---|---|
| 対象 | 複雑に絡み合う事象 | 一つの結果に対する原因 |
| 関係 | 相互関係も整理する | 結果に向かって原因を整理する |
| 図の形 | 事象を矢印で網状に結ぶ | 魚の骨のように枝分かれ |
| 判断の合図 | 複雑、因果関係、相互関係 | 魚の骨、特性と要因 |
複数の事象が相互に影響
→ 連関図法
一つの結果の原因を分類
→ 特性要因図
連関図法と親和図法
親和図法は、多くの情報を似た内容ごとにまとめる手法です。
情報をグループ化する
→ 親和図法
グループ間・事象間の因果関係を見る
→ 連関図法
「情報を整理する」という表現だけでは決めず、似たものをまとめるのか、関係を矢印で結ぶのかを確認します。
連関図法とPDPC法
PDPC法は、計画を進める途中で起こり得る問題を予測し、対応策を考える手法です。
現在の問題の因果関係を整理
→ 連関図法
将来起こり得る問題と対策を検討
→ PDPC法
「望ましい結果に至るプロセス」や「途中で起こる問題への対応策」が中心なら、PDPC法です。
連関図法と系統図法
系統図法は、目的や目標を達成するための手段を、上位から下位へ順番に展開する手法です。
原因と結果のつながり
→ 連関図法
目的から手段を段階的に分解
→ 系統図法
「目的・目標」「手段・方策」「順次展開」という言葉がそろったら、系統図法を疑います。
矢印があれば連関図法?
いいえ。矢印を使う図はほかにもあります。
大切なのは、矢印の有無だけではなく、何を表す図なのかです。
事象同士の因果関係・相互関係
→ 連関図法
作業の順序や日程
→ アローダイアグラムなど別の手法
まとめ(試験直前用)
- 連関図法は、複雑に絡み合う事象の因果関係や相互関係を整理する
- 複数の事象を矢印で結び、問題解決の糸口を探す
- 一つの結果を魚の骨状に整理するなら特性要因図
- 似た情報をまとめるなら親和図法
- 将来の問題と対応策ならPDPC法
- 目的から手段を展開するなら系統図法
複雑に絡み合う事象を矢印で結ぶなら連関図法。魚の骨なら特性要因図。