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最終更新日:2026年9月3日

まず結論

パレート図とは、値の大きい順に並べた棒グラフと、累積比率を表す折れ線グラフを組み合わせた図です。

基本情報技術者試験では、次の表現が出たらパレート図を疑います。

少数の原因が
全体の大部分を占める
↓
重要な原因を見つけたい
↓
パレート図

品質問題では、すべての原因を同じ重さで見るのではなく、影響の大きい原因から対策することが大切です。

パレート図は、その重点対策の対象を見つけるための図です。

直感的な説明

パレート図は、問題の原因を多い順に並べて、どこまで対応すれば大部分を改善できるかを見る図です。

例えば、不良の原因が次のように分かれたとします。

不良原因 件数
40
寸法不良 25
汚れ 15
印字ミス 10
その他 10

このとき、件数の多い順に棒グラフを並べ、累積比率を折れ線で重ねます。

傷、寸法不良、汚れまでで全体の約80%
↓
まずこの3つを重点的に対策する

このように、パレート図はどこに力を入れると効果が大きいかを見るために使います。

定義・仕組み

パレート図は、次の2つを組み合わせた図です。

要素 役割
棒グラフ 項目ごとの件数や金額を、大きい順に示す
折れ線グラフ 累積比率を示す

特徴は、項目を値の大きい順に並べることです。

件数が多い原因
↓
件数が少ない原因

これにより、全体に対する影響が大きい項目を見つけやすくなります。

パレート図は、パレートの法則と関係して説明されることがあります。

少数の重要な原因が
全体の大部分を占めることがある

ただし、試験では厳密な比率そのものよりも、大きい順に並べて重点項目を見つける図と押さえるのが大切です。

総務省統計局も、パレート図を「項目ごとの値などを大きい順に並べたもの」と「累積の構成比を表す折れ線グラフ」を組み合わせたグラフとして説明しています。一次情報として、総務省統計局:パレート図 も確認しておくと安心です。

このテーマは、基本情報技術者試験の「プロジェクトマネジメント」や「品質マネジメント」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、説明文を読んで該当する図を選ぶ形で出題されやすいです。

問題文の表現 判断
値の大きい順に項目を並べる パレート図
棒グラフと累積比率の折れ線を組み合わせる パレート図
原因別の発生件数が全体に占める割合を見る パレート図
少数の原因が大部分を占める パレート図
重点的に対策すべき項目を見つける パレート図

選択肢では、次のように切り分けます。

用語 見るもの 使いどころ
管理図 時系列のばらつき、管理限界 工程が安定しているかを見る
散布図 2つの量の関係 相関関係を見る
特性要因図 結果と原因の関係 原因を体系的に洗い出す
パレート図 件数の大きい順と累積比率 重点対策を決める

特に、原因を洗い出す図対策の優先順位を決める図を混同しないことが重要です。

「2つの量の関係」が出たら散布図

今回のような選択問題では、次の表現が出たら散布図を強く疑います。

「Aが増えるほど、Bも増える」
「AとBに関係があるか」
「2つの数量の相関を調べる」
↓
散布図

例えば、

プログラムのステップ数が増えるほど
ステップ当たりのエラー数も増える傾向がある

という問題なら、調べたいのはステップ数とエラー数という2つの数量の関係です。

したがって、パレート図ではなく散布図を選びます。

この判断は、総務省統計局のグラフの種類でも、「散布図は2種類のデータの相関を見る」「2つの量に関係があるかどうかを表すときには散布図を使う」と整理されています。

試験では、次のように短く切り分けると便利です。

2つの量の関係
→ 散布図

原因を洗い出す
→ 特性要因図

原因別の件数・割合
→ パレート図

目的から手段へ分解
→ 系統図

図だけを見て選ぶときの判断基準

パレート図の選択問題では、次の3点を順番に確認します。

1. 棒グラフが左から右へ低くなっている
2. 折れ線が左下から右上へ上がっている
3. 折れ線が最後に100%へ近づいている

覚え方は、棒は下がる、累積線は上がるです。

累積比率は、項目を追加するたびに値を足していくため、途中で下がることはありません。

例えば、件数が40件、30件、20件、10件なら、累積比率は次のように増えます。

項目 件数 累積件数 累積比率
1番目 40 40 40%
2番目 30 70 70%
3番目 20 90 90%
4番目 10 100 100%

図の形からは、次のように誤答を切れます。

図の特徴 判断
棒は低くなるが、折れ線も下がる 累積比率ではない
棒が右へ行くほど高くなる 大きい順に並んでいない
中央が高い山型になっている ヒストグラムに近い
棒が低くなり、折れ線が100%へ上がる パレート図

折れ線は、最初の大きな項目で大きく上がり、後ろの小さな項目では増え方が小さくなります。そのため、右へ進むほど傾きが緩やかになる形が一般的です。

どんな場面で使う?

パレート図は、品質不良、障害、クレームなどを原因別に集計し、優先して対策すべき項目を決める場面で使います。

原因を分類して件数を集計する
↓
件数の多い順に並べる
↓
累積比率を確認する
↓
影響の大きい原因から対策する

パレート図は、原因を深掘りする図ではありません。

原因そのものを洗い出したい場合は特性要因図を使い、その後にデータを集めてパレート図で優先順位を決める、という使い分けができます。

よくある誤解・混同

誤解 正しい理解
原因を洗い出す図はパレート図 原因を洗い出すのは特性要因図
2つの項目の関係を見る図はパレート図 相関を見るのは散布図
「Aが増えるほどBも増える」を見る図はパレート図 2つの数量の関係なので散布図
工程が安定しているかを見る図はパレート図 安定性を見るのは管理図
パレート図は時系列の変化を見る図 パレート図は大きい順に並べる図
棒グラフならすべてパレート図 大きい順 + 累積比率がポイント
累積比率の線は下がることがある 累積値なので途中では下がらない
棒グラフを小さい順に並べてもよい 重要項目を左側に置くため大きい順に並べる

特に、特性要因図との違いは重要です。

特性要因図
→ 原因を洗い出す

パレート図
→ どの原因が大きいかを見て、重点対策を決める

品質改善では、両方を組み合わせることもあります。

特性要因図で原因を洗い出す
↓
データを集める
↓
パレート図で重要な原因を見つける
↓
優先順位を決めて対策する

まとめ(試験直前用)

  • パレート図は、大きい順の棒グラフと累積比率の折れ線を組み合わせた図
  • 棒グラフは左から右へ低くなり、累積比率の線は右上がりになる
  • 累積比率は最後に100%へ近づき、途中で下がらない
  • 少数の原因が全体の大部分を占めるとき、重要原因を見つけるために使う
  • 「Aが増えるほどBも増える」など、2つの数量の関係を見るなら散布図
  • 管理図は、工程が安定しているかを見る
  • 散布図は、2つの量の関係を見る
  • 特性要因図は、原因を体系的に洗い出す
  • パレート図は、洗い出した原因の中から優先順位を決める

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