最終更新日:2026年9月28日
fe fe-technology network ip-address
まず結論
IPv4アドレスのクラスA・B・C・Dを問われたら、まず第1オクテットを見ます。
試験では、次の境界を押さえると素早く判断できます。
| クラス | 第1オクテット | 先頭ビット | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| クラスA | 0~127 | 0 |
旧来の大規模ネットワーク向け |
| クラスB | 128~191 | 10 |
旧来の中規模ネットワーク向け |
| クラスC | 192~223 | 110 |
旧来の小規模ネットワーク向け |
| クラスD | 224~239 | 1110 |
マルチキャスト |
特に覚えたい境界は次の3つです。
128 → クラスB
192 → クラスC
224 → クラスD
例えば、
128.0.0.0
は、第1オクテットの 128 が 128~191 に入るので、クラスBです。
ただし、クラスA・B・Cによる分類は旧来のクラスフル方式です。現在のネットワークでは、/24 や /20 のようなCIDRのプレフィックス長でネットワーク部を表す考え方が基本です。
直感的な説明
IPv4アドレスは32ビットですが、クラスを判定するときに32ビット全部を見る必要はありません。
見るのは、先頭の8ビット、つまり第1オクテットです。
例えば 128.0.0.0 の先頭だけを2進数にします。
128
↓
10000000
先頭2ビットは、
10
です。
旧来のクラス分けでは、
0 → クラスA
10 → クラスB
110 → クラスC
1110 → クラスD
なので、128.0.0.0 はクラスBと判断できます。
試験では毎回2進数へ変換しなくても、第1オクテットの境界を覚えておけば十分です。
0 128 192 224 240
| A | B | C | D |
定義・仕組み
クラスフル方式とは
IPv4では、初期の方式としてIPアドレスを先頭ビットによってクラス分けし、ネットワーク部とホスト部の長さを決めていました。
RFC 791:Internet Protocol では、クラスA・B・Cを次の先頭ビットで区別しています。
クラスA → 0
クラスB → 10
クラスC → 110
この先頭ビットを第1オクテットの10進数に直すと、試験でよく使う範囲になります。
| クラス | 第1オクテットのビット範囲 | 10進数の範囲 |
|---|---|---|
| A | 00000000 ~ 01111111 |
0~127 |
| B | 10000000 ~ 10111111 |
128~191 |
| C | 11000000 ~ 11011111 |
192~223 |
| D | 11100000 ~ 11101111 |
224~239 |
クラスDは、RFC 1112:Host Extensions for IP Multicasting で、先頭4ビットが 1110 のマルチキャスト用アドレスとして示されています。
A・B・Cではネットワーク部の長さが固定だった
旧来のクラスフル方式では、クラスによってネットワーク部の長さが決まっていました。
| クラス | ネットワーク部 | 旧来の既定マスク |
|---|---|---|
| A | 8ビット | 255.0.0.0(/8) |
| B | 16ビット | 255.255.0.0(/16) |
| C | 24ビット | 255.255.255.0(/24) |
例えば、クラスBなら、
ネットワーク部 16ビット
ホスト部 16ビット
という区切りを基本としていました。
現在はCIDRで考える
ここが最も混同しやすいところです。
現在のIPアドレス割当や経路集約では、クラスA・B・Cの固定的な区切りではなく、CIDR(Classless Inter-Domain Routing)によるプレフィックス長を使います。
RFC 4632:Classless Inter-domain Routing (CIDR) では、従来のクラスA・B・Cによるアドレス割当方式から、クラスレスなプレフィックスによる方式へ移行した経緯が説明されています。
旧来
クラスB → 原則 /16
現在
172.16.0.0/20
192.168.0.0/22
のようにプレフィックス長を明示
CIDRの読み方やネットワークアドレスの求め方は、CIDR表記からネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを求める方法で整理しています。
また、IPv4そのものの32ビット構造や各オクテットが0~255になる理由は、IPv4アドレスとは?各オクテットが0〜255になる理由で確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、IPアドレスを示して「どのクラスか」を選ばせる問題が考えられます。
判断手順は第1オクテットだけ
例えば、
128.0.0.0
なら、最初の 128 に注目します。
128~191
→ クラスB
これだけで判断できます。
境界値を覚える
すべての範囲を丸暗記するより、境界だけ押さえると簡単です。
0 ~127 → A
128 ~191 → B
192 ~223 → C
224 ~239 → D
特に、
128
192
224
を覚えておくと、選択肢を切りやすくなります。
2進数から判定する問題にも対応できる
第1オクテットが2進数で示された場合は、先頭ビットを見ます。
01100100 → 0 で始まる → A
10000000 → 10 で始まる → B
11000000 → 110 で始まる → C
11100000 → 1110で始まる → D
つまり、10進数の範囲と先頭ビットは同じ分類を別の見方で表しています。
どんな場面で使う?
現在の実務では、ネットワークをクラスA・B・Cだけで区切るのではなく、CIDRのプレフィックス長を使うのが基本です。
それでも、FEの過去問や古いネットワーク用語では、クラスA・B・C・Dの分類が出てくることがあります。
そのため、試験対策では次のように役割を分けると迷いにくくなります。
「このIPアドレスは何クラス?」
→ 第1オクテットを見る
「ネットワーク部は何ビット?」
→ /24 などのプレフィックス長を見る
「プライベートIPか?」
→ 10/8、172.16/12、192.168/16 の範囲を見る
プライベートIPアドレスとの切り分けは、IPv4のグローバルIPアドレスとは?プライベートIPとループバックの見分け方で確認できます。
よくある誤解・混同
誤解1:128はクラスAの最後
違います。
クラスAは第1オクテットが 0~127 です。
127 → A側
128 → B側
したがって、128.0.0.0 はクラスBです。
誤解2:192はクラスB
違います。
128~191 → B
192~223 → C
なので、192からクラスCです。
誤解3:クラスBなら現在も必ず /16
ここは注意が必要です。
/16 は旧来のクラスフル方式におけるクラスBの基本的な区切りです。
現在のCIDRでは、
172.16.0.0/20
のように、IPアドレスの先頭値だけではネットワーク部の長さを決めません。
試験中は、
クラスを聞かれている
→ 第1オクテット
CIDR・サブネットを聞かれている
→ /数字
と切り分けます。
誤解4:クラスAの範囲なら全部ホストに自由に使える
クラス判定と、実際にホストへ割り当て可能かどうかは別の話です。
例えば、127.0.0.0/8 はループバック用です。
クラス分け上の範囲
≠ そのまま一般ホストへ割り当て可能
この違いは、IPアドレスの問題でよくある混同ポイントです。
誤解5:プライベートIPの分類とクラス分けは同じ
違います。
例えば 192.168.1.10 は、第1オクテットが192なので旧来のクラス分けではクラスC側ですが、同時に 192.168.0.0/16 のプライベートIPアドレス範囲にも入ります。
クラスA/B/C
→ 旧来のアドレス形式の分類
プライベート/グローバル
→ アドレスの用途による分類
別の軸として考えます。
まとめ(試験直前用)
- クラス判定は第1オクテットを見る
0~127→ クラスA128~191→ クラスB192~223→ クラスC224~239→ クラスD128.0.0.0は クラスB- クラスA・B・Cは旧来のクラスフル方式
- 現在のネットワーク部は、基本的にCIDRの
/数字で判断する
試験中は、まず次の境界だけ思い出します。
128 → B
192 → C
224 → D