最終更新日:2026年7月29日
fe fe-management service-management
まず結論
インシデント管理と問題管理は、目的で切り分けます。
インシデント管理
→ 起きた障害や問合せへ対応し、早く復旧する
問題管理
→ 根本原因を調べ、再発防止・予防を行う
試験では、次の一言で判断できます。
早く戻すならインシデント管理、原因をなくすなら問題管理。
直感的な説明
利用者がシステムへログインできない状況を考えます。
まず必要なのは、利用者が再び使える状態へ戻すことです。
障害発生
↓
暫定対応
↓
サービス復旧
これはインシデント管理です。
その後、なぜ障害が起きたのかを調べ、同じ障害が起きないようにします。
原因調査
↓
根本原因の特定
↓
恒久対策・再発防止
これは問題管理です。
定義・仕組み
インシデント管理
インシデント管理は、サービスの中断や品質低下の影響を抑え、正常なサービスへ早く戻す活動です。
主なキーワードは次のとおりです。
- 受付・記録
- 分類
- 優先度の割当て
- 初期診断
- エスカレーション
- 暫定対応
- 復旧・終了
問題管理
問題管理は、インシデントの原因を管理し、再発や将来のインシデントを防ぐ活動です。
主なキーワードは次のとおりです。
- 根本原因分析
- 既知の誤り
- 回避策
- 再発防止
- 発生傾向の分析
- 予防的活動
| 管理活動 | 主な目的 | 判断ワード |
|---|---|---|
| インシデント管理 | サービスを早く復旧する | 復旧、暫定対応、利用者影響 |
| 問題管理 | 原因を管理して再発を防ぐ | 根本原因、既知の誤り、予防 |
| 変更管理 | 変更を安全に実施する | 承認、影響評価、変更 |
| リリース管理 | 変更を本番へ展開する | 配布、展開、リリース |
このテーマは、基本情報技術者試験の「サービスマネジメント」と関係します。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。
科目Aでどう出る?
問題文に次の表現があれば、インシデント管理を疑います。
| 問題文の表現 | 判断 |
|---|---|
| サービスをできるだけ早く復旧する | インシデント管理 |
| 利用者からの障害連絡を受け付ける | インシデント管理 |
| 記録して分類し、優先度を設定する | インシデント管理の初期活動 |
| 暫定策でサービスを再開する | インシデント管理 |
次の表現があれば、問題管理を疑います。
| 問題文の表現 | 判断 |
|---|---|
| 根本原因を究明する | 問題管理 |
| 同じ障害の再発を防ぐ | 問題管理 |
| 発生傾向を分析して将来の障害を予防する | 問題管理の予防的活動 |
| 既知の誤りや回避策を管理する | 問題管理 |
どんな場面で使う?
サービス運用では、復旧と原因分析を分けて進める必要があります。
利用者への影響を早く止める
→ インシデント管理
同じ事象を繰り返さないようにする
→ 問題管理
例えば、ネットワーク障害で予備回線へ切り替えるのはインシデント管理です。
その後、故障した機器や設定ミスを特定して恒久対策を行うのは問題管理です。
よくある誤解・混同
インシデント管理で根本原因まで必ず解決する
インシデント管理の主目的は早期復旧です。原因の完全な除去は、問題管理で扱うことがあります。
問題管理は障害発生後だけ行う
問題管理には、過去の傾向を分析して将来のインシデントを防ぐ予防的活動もあります。
分類と優先度設定は問題管理だけの活動
インシデントを受け付けた直後にも、分類と優先度設定を行います。
回避策は恒久対策と同じ
回避策は、根本原因を除去せずに影響を避ける暫定的な方法です。恒久対策とは分けて考えます。
まとめ(試験直前用)
- インシデント管理は、サービスを早く復旧する活動
- 問題管理は、根本原因を管理して再発防止・予防を行う活動
- 受付・記録・分類・優先度設定はインシデント管理の初期活動として出やすい
- 発生傾向の分析と将来の予防は問題管理
- 変更を安全に行うなら変更管理
- 本番へ展開するならリリース管理
- 「早く戻す」か「原因をなくす」かで切り分ける