最終更新日:2026年8月14日
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まず結論
グリーン調達とは、製品やサービスを調達するときに、価格・品質だけでなく、環境への負荷や供給者の環境への取組も考慮して選ぶことです。
基本情報技術者試験では、次のように考えると切り分けやすくなります。
環境負荷の少ないものを選んで買う
→ グリーン購入
環境負荷の少ないものを、
環境保全に取り組む供給者から調達する
→ グリーン調達
ただし、実務や公的資料では「グリーン購入」と「グリーン調達」が近い意味で使われることもあります。
FEでは言葉だけで判断せず、「何を選ぶのか」だけでなく「誰から調達するのか」まで見ているかに注目すると判断しやすくなります。
直感的な説明
グリーン調達は、会社が部品や設備、サービスを仕入れるときに、商品だけでなく取引先も見るイメージです。
例えば、同じ性能・価格帯の部品が二つあるとします。
A社の部品
・省エネルギーで使える
・A社自身も環境負荷低減に取り組んでいる
B社の部品
・性能は同程度
・環境への取組は確認できない
このとき、製品そのものの環境性能だけでなく、供給者の環境への取組も含めて調達先を選ぶのが、グリーン調達の考え方です。
つまり、見る範囲を広げると次のようになります。
製品・サービスを見る
↓
供給者の取組も見る
↓
環境面を含めて調達先を選ぶ
定義・仕組み
グリーン調達では、調達時の判断基準に環境面を加えます。
主な確認対象は、次のように整理できます。
| 見る対象 | 確認する例 |
|---|---|
| 製品・サービス | 省エネルギー、再生材料、廃棄時の環境負荷 |
| 供給者 | 環境方針、環境負荷低減への取組 |
| 調達条件 | 環境基準を満たしているか |
| 情報 | 環境ラベルや公表情報など、判断材料があるか |
ポイントは、単に「環境に良さそうな商品を買う」だけで終わらないことです。
価格・品質・納期
+
製品の環境負荷
+
供給者の環境への取組
→ 調達先を判断
IPAの基本情報技術者試験シラバス Ver.9.2 では、ストラテジ系の「システム企画」→「調達計画・実施」→「調達リスク分析」の中で、CSR調達、グリーン調達などの観点からリスクを分析・評価し、対策を立てることが示されています。
公式の出題範囲は、IPA:基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2で確認できます。
また、環境省はグリーン購入を、製品やサービスを購入するときに必要性を考え、環境への負荷ができるだけ少ないものを選ぶこととして説明しています。
グリーン購入法については、環境省:グリーン購入についてで確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、環境に関する似た用語を選択肢から切り分ける問題で狙われます。
まず、問題文の動作に注目します。
投資家から環境保全のための資金を集める
→ 投資・金融の話
第三者が環境配慮製品を認定する
→ 環境ラベル・認証の話
再生可能エネルギー由来の価値を証明・取引する
→ 証書の話
環境負荷の少ない製品・サービスを
環境保全に取り組む供給者から優先して調達する
→ グリーン調達
判断の順番
迷ったら、次の順番で読みます。
- 何をしているか:投資、認定、証明、購入・調達のどれか
- 何を対象にしているか:資金、製品、電力、供給者など
- 誰を評価しているか:製品だけか、供給者まで含むか
特に「購入」「調達」「供給者」「環境負荷低減」といった語がまとまって出てきたら、グリーン調達を疑います。
どんな場面で使う?
グリーン調達は、企業や組織が継続的に製品・部品・設備・サービスを調達する場面で使われます。
例えば、次のような場面です。
- 環境負荷の小さい事務用品を選ぶ
- 省エネルギー性能の高い設備を調達する
- 再生材料を使った部品を優先する
- 供給者の環境方針や環境への取組を確認する
- 調達基準に環境面の条件を加える
- サプライチェーン全体の環境負荷を下げる
FEでは、実務の細かな運用方法よりも、「調達時に環境面を評価する考え方」を押さえることが重要です。
よくある誤解・混同
グリーン調達とグリーン購入
最も迷いやすい組合せです。
環境負荷の少ない製品・サービスを選んで買う
→ グリーン購入
製品・サービスに加えて、
供給者の環境への取組も含めて調達を考える
→ グリーン調達
ただし、実務では両者をほぼ同じ意味で使う場合もあります。
そのためFEでは、名称だけを暗記するよりも、問題文がどこまで評価対象にしているかを見る方が安全です。
グリーン購入については、グリーン購入とは?も参照してください。
グリーン調達とCSR
CSRは、企業が社会や環境に対して責任ある行動をするという広い考え方です。
企業活動全体で社会・環境への責任を果たす
→ CSR
調達活動で環境面を考慮する
→ グリーン調達
グリーン調達は、企業がCSRを実践する方法の一つになり得ますが、CSRそのものと同じ意味ではありません。
CSRについては、CSRとは?も参照してください。
グリーン調達と環境ラベル
環境ラベルは、製品やサービスの環境情報を示し、購入・調達時の判断材料にするものです。
環境情報を示す・認定する
→ 環境ラベル
その情報も使いながら調達先を選ぶ
→ グリーン調達
「第三者が基準に基づいて認定する」という説明なら、購入・調達そのものではなく、認証制度や環境ラベルの説明を疑います。
環境に関係していればグリーン調達ではない
試験では、どの選択肢にも「環境」や「グリーン」という言葉が入ることがあります。
その場合は、環境という単語ではなく、何をしているかで切り分けます。
資金を集める
→ 投資・金融
認定する
→ ラベル・認証
価値を証明する
→ 証書
環境面を考えて購入・調達する
→ グリーン調達
まとめ(試験直前用)
- グリーン調達は、調達時に製品・サービスの環境負荷や供給者の環境への取組を考慮する
- FEでは 「購入・調達」「供給者」「環境負荷低減」 が重要な判断語
- グリーン購入は、環境負荷の少ない製品・サービスを選んで買うことが中心
- CSRは企業活動全体の社会的責任、環境ラベルは環境情報を示す仕組み
- 「環境」という単語だけで選ばず、投資・認定・証明・調達のどの行為かで切り分ける