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最終更新日:2026年8月14日

まず結論

ABC分析とは、金額・数量・売上などの重要度が大きい項目から順に並べ、累積構成比によってA・B・Cのグループに分ける分析手法です。

基本情報技術者試験では、次の流れで考えると解きやすくなります。

大きい順に並べる
↓
累積する
↓
全体に対する割合を見る
↓
しきい値でA・B・Cに分ける

例えば、A群を「累積70%以上」とするなら、品目数の70%を選ぶのではなく、金額や数量などの累積値が全体の70%に達するまでの項目をA群に含めます。

直感的な説明

ABC分析は、たくさんある項目をすべて同じように管理するのではなく、重要なものから重点的に見るための方法です。

例えば、9種類の製品で不良件数を集計したとします。

製品A  180件
製品B  140件
製品C  120件
...

不良が多い製品から順に並べて累積していくと、

上位1製品
↓
上位2製品
↓
上位3製品
↓
...

と全体に占める割合が増えていきます。

その累積割合が70%程度までの項目をA群、次の範囲をB群、それ以外をC群とすることで、どこを優先的に改善・管理すべきかが見えやすくなります。

定義・仕組み

ABC分析では、まず分析対象を重要度の高い順に並べます。

重要度として使われるものには、次のようなものがあります。

  • 売上金額
  • 在庫金額
  • 使用量
  • 不良件数
  • 利益額
  • 購入金額

その後、各項目を累積して、全体に対する構成比を求めます。

基本の手順

1. 各項目の値を集計する
2. 値の大きい順に並べる
3. 累積値を求める
4. 全体に対する累積構成比を求める
5. しきい値でA・B・Cに分類する

A・B・Cの目安

試験問題では、しきい値が問題文で指定されることがあります。

例えば、

A群:累積70%まで
B群:70%~90%
C群:それ以外

のように分類します。

この数値は絶対的な決まりではありません。問題文に指定がある場合は、その条件を優先します。

累積構成比の考え方

全体が1,000件で、上位項目の累積が650件なら、

650 ÷ 1,000
= 0.65
= 65%

です。

次の項目を足して720件になれば、

720 ÷ 1,000
= 72%

となり、A群のしきい値を70%とするなら、その項目までA群に含めます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、ABC分析の意味を問う問題だけでなく、累積値を計算してA群の項目数を求める問題が出ます。

まず、しきい値となる値を求める

例えば、全体が875個で、A群を70%以上とすると、

875 × 0.7
= 612.5

なので、累積個数が613個以上になればA群の条件を満たします。

次に、大きい順に足す

例として次の値を考えます。

182
136
120
98
91
83
70
60
35

大きい順に累積すると、

182
182 + 136 = 318
+ 120 = 438
+ 98  = 536
+ 91  = 627

5項目目で613以上になるため、A群は5種類です。

試験中の判断順

1. 全体の合計を確認する
2. A群の割合を掛ける
3. しきい値を求める
4. 大きい順に累積する
5. しきい値を初めて超えた項目まで数える

この順番で進めれば、計算ミスを減らしやすくなります。

どんな場面で使う?

ABC分析は、重点的に管理すべき対象を見つけたい場面で使います。

例えば、次のような用途があります。

  • 売上の大きい商品を重点管理する
  • 在庫金額の大きい部品を厳しく管理する
  • 不良の多い製品から改善する
  • 購入金額の大きい仕入先を重点的に確認する
  • 問合せ件数の多い原因から対策する

すべての項目を同じ強さで管理するのではなく、

重要度が高い
→ A群
→ 重点管理

中程度
→ B群

重要度が低い
→ C群
→ 簡易管理

のように、管理の強さを変える考え方です。

発注方式との関係

在庫管理では、ABC分析と発注方式を組み合わせて考えることがあります。

一般的には、

A群
→ 高価・重要
→ きめ細かく管理

B群
→ 中程度

C群
→ 安価・品目数が多い
→ 管理を簡略化

と考えます。

発注方式との関係は、定期発注方式と定量発注方式の違いで整理できます。

よくある誤解・混同

A群70%とは、品目数の70%?

違います。

A群70%
≠ 品目数の70%

ABC分析で見るのは、金額・数量などの累積構成比です。

例えば9品目あるからといって、

9 × 0.7
≈ 6品目

と計算するのは誤りです。

70%ぴったりで止める?

必ずしもそうではありません。

問題で「A群は70%以上」と指定されているなら、累積値が70%を初めて超える項目まで含めます。

68%
→ まだ足りない

72%
→ ここで70%以上

ABC分析は品目数の多い順に並べる?

違います。

並べる基準は、問題で指定された値です。

売上金額
在庫金額
不良件数
使用量

など、重要度を表す数値の大きい順に並べます。

ABC分析とパレート図は同じ?

同じではありませんが、関係が深いです。

ABC分析では、大きい順に並べた棒グラフと累積比率を組み合わせたパレート図を使うことがあります。

ABC分析
→ 重要度でA・B・Cに分類する考え方

パレート図
→ 大きい順+累積比率を見やすくする図

A群は必ず70%?

必ずではありません。

しきい値は分析目的や問題文によって変わります。

FEでは、問題文に

A群は70%以上

などと指定されていれば、その条件をそのまま使います。

確認問題(基本情報技術者試験対策)

ある製品群の不良件数を多い順に並べたところ、次のようになった。

180, 140, 120, 100, 90, 80, 70, 60, 60

合計は900件である。A群を累積70%以上とすると、A群に含まれる製品は何種類か。

  • ア. 3
  • イ. 4
  • ウ. 5
  • エ. 6
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:ウ

A群のしきい値は、

900 × 0.7
= 630

です。

大きい順に累積すると、

180
180 + 140 = 320
+ 120 = 440
+ 100 = 540
+ 90  = 630

5種類目で630件に達するため、A群は5種類です。

まとめ(試験直前用)

  • ABC分析は、重要度の高い項目から順に並べて重点管理する手法
  • 大きい順に並べ、累積構成比でA・B・Cに分ける
  • A群70%とは、品目数の70%ではない
  • しきい値は 全体 × 指定割合 で求める
  • 累積値がしきい値を初めて超える項目まで含める
  • パレート図はABC分析で使われる代表的な見せ方
  • 「大きい順 → 累積 → 構成比 → しきい値」で考える

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