最終更新日:2026年9月17日
fe fe-strategy enterprise-architecture
まず結論
EA(エンタープライズアーキテクチャ)では、今の姿をAs-Is、目標とする理想の姿をTo-Beとして整理します。
基本情報技術者試験では、次のように切り分けると判断しやすくなります。
| 用語 | 意味 | 判断の合図 |
|---|---|---|
| As-Isモデル | 現状の業務・システム | 今、現在、現状 |
| To-Beモデル | 将来の理想像・目標 | 理想、将来、目標 |
| 次期モデル | As-IsからTo-Beへ移る途中の姿 | 移行、段階的、次期 |
問題文に 「理想を表すモデル」 とあれば、To-Beモデルを選びます。
直感的な説明
As-IsとTo-Beは、旅行の計画にたとえると分かりやすいです。
現在地
→ As-Is
目的地
→ To-Be
途中で通るルート
→ 次期モデル・移行計画
会社の業務や情報システムも同じです。
今の業務やシステムを整理する
↓
As-Is
将来どうありたいかを決める
↓
To-Be
その差を埋める方法を考える
↓
移行計画
この順番で考えると、用語を丸暗記しなくても判断できます。
定義・仕組み
EA(Enterprise Architecture)は、組織全体の業務と情報システムを、部分ごとではなく全体として整理する考え方です。
EAでは、現状と理想を比較しながら、業務やシステムを段階的に改善していきます。
代表的には、次のような流れで考えます。
As-Is
現在の業務・システム
↓
ギャップを確認
↓
To-Be
目標とする業務・システム
↓
移行計画を作る
As-Isモデル
As-Isモデルは、現在の姿を表します。
例えば、
- 現在の業務手順
- 現在のシステム構成
- 現在のデータ管理方法
- 現在の組織間の連携
などを整理します。
ポイントは、今どうなっているかを把握することです。
To-Beモデル
To-Beモデルは、将来目標とする理想の姿を表します。
例えば、
- 業務を標準化する
- システムを統合する
- データを一元管理する
- 重複作業をなくす
といった改善後の姿を表します。
ポイントは、どうなりたいかを表すことです。
次期モデル
現状から理想へ一気に移行できない場合があります。
その場合は、途中段階の姿を次期モデルとして整理します。
As-Is
↓
次期モデル1
↓
次期モデル2
↓
To-Be
このように段階的に移行します。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、説明文から該当するモデル名を選ばせる問題が出やすいです。
特に、次の言葉が判断の手掛かりになります。
現状・現在
→ As-Is
理想・目標・将来像
→ To-Be
移行途中・段階的
→ 次期モデル
「業務と情報システムの理想を表すモデル」と問われた場合は、To-Beモデルです。
どんな場面で使う?
As-Is / To-Beは、業務改善やシステム刷新の場面で使われます。
例えば、古い業務システムを新しいシステムへ移行するときは、まず現状を把握しないと何を改善すべきか分かりません。
現在の問題を把握する
→ As-Is
改善後の姿を決める
→ To-Be
実現方法を決める
→ 移行計画
この流れで整理すると、現状と理想の差が明確になります。
よくある誤解・混同
誤解1:To-Beは「次に作るシステム」のことだと思う
To-Beは、単に次に導入するシステムを指す言葉ではありません。
将来目標とする理想の業務・情報システム全体の姿を表します。
次に作るシステムが途中段階なら、それは次期モデルに当たることがあります。
誤解2:EA参照モデルとTo-Beモデルを混同する
EA参照モデルは、EAを整理するときに参考にする共通的な枠組みです。
一方、To-Beモデルは、対象組織が目標とする将来像です。
共通のひな型・考え方
→ EA参照モデル
自組織の理想像
→ To-Beモデル
誤解3:ザックマンモデルとTo-Beモデルを混同する
ザックマンモデルは、EAを複数の視点から整理するためのフレームワークです。
To-Beモデルは、理想の状態そのものを表します。
整理するための枠組み
→ ザックマンモデル
理想の将来像
→ To-Beモデル
誤解4:データモデルをEA全体の理想像だと思う
データモデルは、データの構造や関係を表すモデルです。
EA全体の理想像とは範囲が異なります。
まとめ(試験直前用)
- As-Is = 現状
- To-Be = 理想・目標とする将来像
- 次期モデル = As-IsからTo-Beへ移る途中の姿
- 「理想」「将来」「目標」が出たらTo-Beを考える
- EA参照モデルやザックマンモデルは、To-Beそのものではなく整理のための枠組み