最終更新日:2026年8月1日
fe project-management mathematics combination
まず結論
1対1の打合せ回数は、メンバー全体から2人を選ぶ組合せとして求めます。
n人のメンバーがいるとき、打合せ回数は次の式です。
[ {}_nC_2 = rac{n(n-1)}{2} ]
例えば、10人から12人へ増員した場合は、
[ {}{12}C_2 - {}{10}C_2 = 66 - 45 = 21 ]
となるため、打合せ回数は21回増加します。
試験では、次の判断ができれば十分です。
1対1のペアを数える
→ 順番を区別しない
→ 組合せ (nC2) を使う
直感的な説明
メンバーを点、1対1の打合せを点同士を結ぶ線として考えます。
3人なら、線は次の3本です。
A―B
A―C
B―C
4人なら、次の6本になります。
A―B
A―C
A―D
B―C
B―D
C―D
この線の本数が、1対1の打合せ回数です。
人数と打合せ回数の関係は次のようになります。
| 人数 | 1対1の打合せ回数 |
|---|---|
| 2人 | 1回 |
| 3人 | 3回 |
| 4人 | 6回 |
| 5人 | 10回 |
| 10人 | 45回 |
| 12人 | 66回 |
人数が増えると、打合せ回数は単純に同じ割合で増えるわけではありません。
新しく入った人は、既存メンバー全員と打合せする必要があり、さらに新しく入った人同士の打合せも増えるからです。
定義・仕組み
なぜ組合せを使うのか
この問題では、AさんとBさんの打合せと、BさんとAさんの打合せを別々に数えません。
AさんとBさん
=
BさんとAさん
つまり、選ぶ順番を区別しないので、順列ではなく組合せを使います。
順列と組合せの切り分け
| 考え方 | 順番を区別するか | 例 |
|---|---|---|
| 順列 | 区別する | 会長と副会長を選ぶ |
| 組合せ | 区別しない | 2人の打合せ相手を選ぶ |
会長A・副会長Bと、会長B・副会長Aは役割が違うため別の結果です。
一方、AさんとBさんの打合せは、どちらを先に書いても同じ1組です。
公式の意味
n人のそれぞれが、自分以外のn−1人と打合せすると考えると、
[ n(n-1) ]
となります。
ただし、この数え方では各ペアを2回ずつ数えています。
例えば、Aさんから見たBさんと、Bさんから見たAさんは同じ打合せです。
そのため、2で割ります。
[ rac{n(n-1)}{2} ]
これが、2人を選ぶ組合せ (nC2) です。
例題(FEレベル)
問題
10人のメンバーで構成されているプロジェクトチームに、メンバー2人を増員する。
各メンバーが、他の全てのメンバーと1回ずつ1対1の打合せを行うとき、打合せ回数は何回増えるか。
基本の解き方
10人のときの打合せ回数は、
[ {}_{10}C_2 = rac{10 imes 9}{2} = 45 ]
12人のときの打合せ回数は、
[ {}_{12}C_2 = rac{12 imes 11}{2} = 66 ]
したがって、増加する回数は、
[ 66 - 45 = 21 ]
です。
答えは21回です。
速く解く方法
増えた2人をXさん、Yさんとします。
Xさんは、元の10人全員と打合せします。
Xさんと元の10人
→ 10回
Yさんも、元の10人全員と打合せします。
Yさんと元の10人
→ 10回
さらに、XさんとYさんの打合せが1回あります。
XさんとYさん
→ 1回
したがって、
[ 10 + 10 + 1 = 21 ]
となります。
この問題では、全体を計算し直すよりも、新しく増えた人が作るペアだけを数えるほうが速く解けます。
選択肢の切り分け
12回
増員後の人数だけをそのまま使ったような値です。
1対1の打合せ回数は人数そのものではなく、2人のペア数で求めます。
21回
正解です。
新メンバー1人目と既存10人
→ 10回
新メンバー2人目と既存10人
→ 10回
新メンバー同士
→ 1回
合計21回です。
22回
次のように考えると出やすい値です。
[ 2 imes 11 = 22 ]
しかし、この数え方では、新メンバー同士の打合せを2回数えています。
Xから見たY
Yから見たX
これは同じ1回の打合せなので、
[ 22 - 1 = 21 ]
となります。
42回
正解の21回をさらに2倍した値です。
打合せの向きを別々に数えると出やすい誤答ですが、A―BとB―Aは同じペアです。
プロジェクト管理との関係
この式は、プロジェクトのコミュニケーション経路数を考えるときにも使われます。
n人のチームで全員が互いに1対1で連絡を取る場合、経路数は、
[ rac{n(n-1)}{2} ]
です。
例えば、
5人
→ 10経路
10人
→ 45経路
12人
→ 66経路
となります。
メンバーを増やすと作業者は増えますが、情報共有や調整に必要な経路も増えます。
そのため、単純に「人を増やせば作業が早くなる」とは限りません。
よくある誤解・混同
順列を使ってしまう
1対1の打合せでは、A―BとB―Aを別々に数えません。
順番を区別しないため、順列ではなく組合せです。
役割や順番が違う
→ 順列
同じ2人のペア
→ 組合せ
n(n−1)のまま答える
n人それぞれがn−1人と話すと考えると、同じペアを2回数えています。
必ず2で割ります。
[ n(n-1) \div 2 ]
2人増えたので10×2だけで終える
元の10人と新しい2人の打合せは20回です。
しかし、新しく入った2人同士の打合せが1回あります。
10 × 2 + 1
= 21
12人になった後の総数を答える
問題が聞いているのは、増員後の総数ではなく、何回増えるかです。
変更後 - 変更前
を計算します。
人数に比例して増えると思う
打合せ回数は人数と同じ割合では増えません。
新しいメンバーが増えるたびに、その人と既存メンバーとの新しいペアが作られるためです。
まとめ(試験直前用)
- 1対1の打合せ回数は、n人から2人を選ぶ組合せ
- 式は (nC2 = n(n-1)÷2)
- A―BとB―Aは同じペアなので、2で割る
- 増加分は「変更後−変更前」で求める
- 10人から12人なら、(66−45=21)
- 速く解くなら「10+10+1」で考える
- プロジェクトのコミュニケーション経路数も同じ式で求める
試験中は、次の一言を思い出せれば十分です。
1対1のペアを数える問題は、順番を区別しないので組合せ。