Skip to the content.

最終更新日:2026年9月2日

まず結論

BPRとは、既存の業務プロセスを前提にせず、将来あるべき姿から業務の流れや組織を抜本的に再設計する考え方です。

BPRは、Business Process Reengineering の略です。

基本情報技術者試験では、次の言葉が出たらBPRを疑います。

抜本的
根本から見直す
ゼロベース
再設計
再構築
将来あるべき姿

特に重要なのは、今の業務を少しずつ改善するのではないという点です。

継続的に改善する → BPM
抜本的に再設計する → BPR

この違いを押さえるだけで、選択肢をかなり切りやすくなります。

直感的な説明

例えば、受注から出荷までの仕事に時間がかかっているとします。

現在は次のような流れです。

営業が注文を受ける
      ↓
営業が紙の注文書を作る
      ↓
事務がシステムへ入力する
      ↓
倉庫へ連絡する
      ↓
商品を出荷する

ここで、入力ミスを減らしたり、紙の様式を少し変えたりするのは「改善」です。

一方、BPRでは次のように考えます。

そもそも営業が紙の注文書を作る必要はある?
顧客の注文を直接システムへ入れられない?
営業・事務・倉庫の役割分担そのものを変えられない?

そして、例えば次のような新しい流れへ作り直します。

顧客がWebで注文
      ↓
在庫を自動確認
      ↓
倉庫へ自動指示
      ↓
商品を出荷

BPRのポイントは、今の仕事をどう直すかではなく、仕事そのものをどう作り直すかです。

定義・仕組み

BPRは、企業の業務プロセスを根本から見直し、業務の流れ、組織、役割分担、情報システムなどを再設計する考え方です。

対象は単なる作業手順だけではありません。

例えば、次のようなものをまとめて見直します。

業務プロセス
組織
担当者の役割
承認方法
情報の流れ
情報システム

BPRでは、現在の仕組みにとらわれず、まず将来どうあるべきかを考えます。

現状をそのまま前提にする
        ↓
ではなく
        ↓
将来あるべき姿を考える
        ↓
そこから必要な業務・組織・システムを設計する

そのため、試験では「現行業務を前提に改善する」という表現よりも、新しい視点、高い目標、将来像、抜本的な見直しといった表現がBPRにつながります。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、BPRそのものの定義よりも、似た考え方との切り分けで出ることがあります。

問題文の合図 考える用語
業務プロセスを抜本的に再設計する BPR
業務プロセスを継続的に改善する BPM
優良企業と比較して改善点を探す ベンチマーキング
経営資源を統合して管理する ERP
顧客情報を管理・分析する CRM

特に、次の対比は重要です。

現状の延長で改善を続ける → BPM
現状に縛られず大きく作り直す → BPR

また、「将来あるべき姿から業務機能や組織を考える」という表現もBPRの考え方と相性がよいです。

公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。

どんな場面で使う?

BPRは、現在の業務を少し改善するだけでは十分な効果が得られない場合に使われます。

例えば、次のような場面です。

部門ごとに同じ情報を何度も入力している
承認手続が多すぎて処理に時間がかかる
紙を前提とした業務が残っている
部門間で情報が分断されている
新しい情報システムを導入するのに業務自体の見直しが必要

BPRでは、ITを使うこと自体が目的ではありません。

重要なのは、業務プロセスを抜本的に再設計することです。

情報システムは、その新しい業務を実現する手段の一つです。

関連する考え方として、BPMとは?業務プロセスを継続的に改善する考え方 も確認しておくと、試験での切り分けがしやすくなります。

また、他社の優れたやり方と比較して改善点を探す考え方は、ベンチマーキングとは?優良企業との比較から改善点を見つける方法 で整理しています。

よくある誤解・混同

誤解1:BPRは日々の小さな改善を繰り返す活動

これはBPMに近い考え方です。

用語 中心となる考え方
BPM 業務プロセスを継続的に改善する
BPR 業務プロセスを抜本的に再設計する

試験では、継続的ならBPM、抜本的ならBPR と切り分けます。

誤解2:BPRは現行業務を詳しく分析して、そのまま効率化する

BPRでは、現在の業務をそのまま前提にはしません。

現在のやり方をもっと効率化する

だけではなく、

そもそもこの作業は必要か
この役割分担でよいか
この承認は必要か

というところから見直します。

そのため、ゼロベースという言葉が重要です。

誤解3:BPRは定型業務だけが対象

BPRの対象は定型業務だけではありません。

業務プロセス全体を見直すため、組織や意思決定の仕組みなども対象になり得ます。

「購買、製造、販売などの定型業務だけ」と限定する選択肢には注意します。

誤解4:ベストプラクティスを調べること自体がBPR

優良企業などの優れた事例と比較するのは、ベンチマーキングです。

他社と比較する                 → ベンチマーキング
自社の業務を抜本的に再設計する → BPR

ベストプラクティスを参考にBPRを行うことはありますが、用語の中心は別です。

まとめ(試験直前用)

  • BPRは、業務プロセスを抜本的に再設計する考え方
  • ゼロベース・根本から見直す・再構築が出たらBPRを疑う
  • 将来あるべき姿から業務や組織を考える
  • 継続的な改善はBPM
  • 優良企業との比較はベンチマーキング
  • IT導入そのものではなく、業務の作り直しが中心

© 2024-2026 stemtazoo. All rights reserved.