最終更新日:2026年7月27日
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まず結論
ベンチマーキングとは、自社の製品・サービス・業務プロセスなどを、優れた企業や組織と比較し、その差を自社の改善に活かす手法です。
基本情報技術者試験では、次の表現があればベンチマーキングを疑います。
先進企業・優良企業と比較する
ベストプラクティスを調べる
自社とのギャップを把握する
定量的・定性的に比較する
比較結果を業務改善に活かす
直感的な説明
ベンチマーキングは、「最も優れている相手から学ぶ」考え方です。
たとえば、自社の受注から出荷までの日数が10日、優良企業では5日だったとします。
自社
→ 10日
優良企業
→ 5日
ここで、単に「5日も差がある」と確認して終わるのではありません。
なぜ5日で処理できるのか
どの工程や仕組みが違うのか
自社へ取り入れられる方法は何か
を調べ、改善につなげます。
英語では、Compare with the best.(最良の相手と比較する)というイメージです。
定義・仕組み
ベンチマーキングの benchmark は、「比較の基準」という意味です。
自社の現状を優れた事例と比較し、成果や実践方法の差を把握します。
自社の現状を測定する
↓
比較対象となる優良企業を選ぶ
↓
成果・方法・仕組みを比較する
↓
ギャップの原因を考える
↓
改善策を実行する
比較する対象には、次のようなものがあります。
| 比較対象 | 例 |
|---|---|
| 製品・サービス | 品質、価格、納期、顧客満足度 |
| 業務プロセス | 受注、製造、物流、問い合わせ対応 |
| 経営指標 | 生産性、コスト、利益率、在庫回転率 |
| 実践方法 | 組織体制、管理方法、情報システムの活用 |
数値で表せる成果だけでなく、業務手順や管理方法など、定性的な内容も比較します。
ベストプラクティスとは
ベストプラクティスとは、優れた成果につながっている実践方法です。
最も優れた数値
→ ベストな成果
その成果を生み出している方法
→ ベストプラクティス
ベンチマーキングでは、良い結果だけでなく、その結果を生み出している方法を調べます。
ただし、他社の方法をそのままコピーするのではありません。自社の規模、設備、人材、顧客などに合わせて調整する必要があります。
また、比較対象は同業の競合企業に限りません。似た業務で優れた実績を持つ他業界の企業を参考にする場合もあります。
公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。
どんな場面で使う?
ベンチマーキングは、自社の目標を設定したり、業務の改善点を見つけたりするときに使います。
たとえば、次のような場面です。
- 業界トップ企業と納期やコストを比較する
- 顧客満足度の高い企業の対応方法を調べる
- 生産性の高い工場と自社工場の工程を比較する
- 他業界の優れた物流方法を自社へ応用する
- 経営目標を設定するための基準を得る
FE試験では、次の流れが読み取れるかがポイントです。
優良企業と比較する
↓
差を知る
↓
優れた方法を学ぶ
↓
自社改善に活かす
よくある誤解・混同
BPRとの違い
BPRは、Business Process Reengineeringの略で、業務プロセスを抜本的に再設計する考え方です。
優れた企業と比較して改善点を探す
→ ベンチマーキング
既存の業務プロセスを根本から作り直す
→ BPR
BPRの判断キーワードは、次のとおりです。
抜本的
根本的
業務プロセスの再設計
情報技術の活用
企業構造の変革
ベンチマーキングで見つけた差をきっかけに、BPRを実施することもあります。
TQCとの違い
TQCは、Total Quality Controlの略で、全部門が一体となって品質管理を進める考え方です。
優良企業との比較
→ ベンチマーキング
全社で品質管理・品質改善を進める
→ TQC
TQCは、特定の品質管理部門だけではなく、営業、設計、製造、販売などを含む全社的な取り組みです。
コアコンピタンスとの違い
コアコンピタンスは、他社が簡単にまねできない企業独自の中核能力です。
他社の優れた方法から学ぶ
→ ベンチマーキング
自社独自の強みを見つけて活かす
→ コアコンピタンス
コアコンピタンスについては、コアコンピタンスとは?競争優位の源泉となる企業独自の強みで整理しています。
競合分析との違い
競合分析は、競合企業の製品、価格、シェア、戦略などを調べることが中心です。
競合企業の状況や戦略を調べる
→ 競合分析
優れた方法を比較し、自社改善へつなげる
→ ベンチマーキング
ベンチマーキングでは、比較の先にある改善までが重要です。
「比較する」だけでは不十分
単に他社と自社の数値を並べるだけでは、ベンチマーキングの目的を十分に達成できません。
差を確認するだけ
→ 比較で終わっている
差の原因を調べて改善する
→ ベンチマーキング
FE試験では、次の表で切り分けます。
| 問題文の中心 | 用語 |
|---|---|
| 先進企業、比較、ベストプラクティス、ギャップ | ベンチマーキング |
| 業務プロセスを抜本的・根本的に再設計 | BPR |
| 全部門が一体となって品質管理 | TQC |
| 他社がまねしにくい企業独自の中核能力 | コアコンピタンス |
まとめ(試験直前用)
- ベンチマーキングは、優良企業との比較から自社改善につなげる手法
- 「先進企業」「比較」「ベストプラクティス」「ギャップ」が判断キーワード
- 抜本的な業務再設計ならBPR
- 全社的な品質管理ならTQC
- 他社にまねされにくい自社の強みならコアコンピタンス
- 比較するだけでなく、差の原因を調べて改善するところまでが重要