最終更新日:2026年8月26日
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> 定常性とは?なぜ差分するのか【G検定対策】
まず結論
定常性(Stationarity)は、時系列の統計的な性質が時点によって大きく変わらない性質です。
G検定では、弱定常性のイメージとして次を押さえます。
- 平均が時間によらず一定
- 分散が時間によらず一定
- 自己共分散が「いつ観測したか」ではなく時間差(ラグ)で決まる
トレンドなどで非定常な系列では、差分を取って定常に近づけることがあります。
直感的な説明
定常な時系列は、時間が進んでも「同じようなクセで揺れている」系列です。
一方、平均水準が右肩上がりに変化するような系列は、そのままでは同じ性質が続いているとは言いにくく、非定常を疑います。
定常性=値が変化しない
ではありません。値は上下しても、その揺れ方の統計的性質が安定しているかを見る概念です。
定義・仕組み
弱定常性
G検定では、主に弱定常性のイメージを持つと整理しやすいです。
- 期待値が一定
- 分散が有限で一定
- 2時点の共分散が絶対時刻ではなくラグだけに依存する
厳密な定常性(強定常性)とは定義が異なるため、「平均と分散が一定なら定常性の定義は完全に満たされる」と言い切らない方が安全です。
なぜ差分する?
差分は、隣り合う時点の値の差を取る操作です。
元の系列: 100, 105, 111, 118
差分 : 5, 6, 7
トレンドや単位根による非定常性を弱め、ARMA系のモデルを適用しやすくするために使われます。
ただし、差分すれば必ず定常になるわけではありません。季節性や分散の変化など、非定常の原因によって必要な処理は異なります。
AR / MA / ARMA / ARIMAでは、ARIMAの I がこの差分次数に関係します。
いつ使う?(得意・不得意)
定常性は、AR・MA・ARMAなど古典的な時系列モデルを考えるときに重要です。
- トレンドがある → 非定常を疑う
- 差分後に性質が安定する → ARIMAなどの候補
- 時系列の平均や分散が時間とともに変わる → 非定常を疑う
ニューラルネットワーク系の時系列モデルでは、古典モデルと同じ形の定常性を必須条件としない場合があります。
G検定ひっかけポイント
- ❌「定常性=値が一定で変化しない」→ 統計的性質の安定性
- ❌「差分はノイズ除去だけが目的」→ 非定常性を弱めるためにも使う
- ❌「差分すれば必ず定常になる」→ 原因によってはならない
- ❌「平均と分散だけ一定なら強定常性まで保証される」→ 定義を混同しない
- ⭕「トレンドがある」→ 非定常を疑う
- ⭕「ARIMAのI」→ 差分次数に関係
まとめ(試験直前用)
- 定常性=統計的性質が時間に依存しにくい
- 弱定常では平均・分散・ラグに対する共分散を見る
- トレンドがある系列は非定常を疑う
- 差分は定常化の代表的な手段だが万能ではない
- ARIMAのIは差分次数と結び付ける