最終更新日:2026年7月28日
fe fe-management system-development waterfall
まず結論
ウォーターフォール型では、上流工程で作り込まれた誤りほど、後続工程へ広く影響するため、後から見つかったときの修正コストが高くなります。
試験では、次の一文を判断軸にします。
修正コストは、コード量ではなく、やり直す成果物の広さで考える。
要求定義の誤り
→ 設計・実装・テストまで影響
→ 修正範囲が広い
→ コストが高い
直感的な説明
家づくりで考えると分かりやすいです。
設計図の間違いを着工前に見つければ、図面を直すだけで済みます。
一方、完成後に設計ミスが見つかると、壁を壊したり、配管をやり直したり、関係者へ説明したりする必要があります。
ソフトウェア開発も同じです。
上流工程の誤り
↓
後続工程へ伝わる
↓
多くの成果物を修正する
↓
手戻りが大きくなる
定義・仕組み
ウォーターフォール型の流れ
ウォーターフォール型は、工程を上流から下流へ順番に進める開発手法です。
要求定義
↓
外部設計
↓
内部設計
↓
プログラム設計
↓
コーディング
↓
テスト
↓
運用
前の工程の成果物をもとに、次の工程を進めます。
そのため、前工程に誤りがあると、その誤りを前提に後続工程が作られてしまいます。
工程ごとの主な影響範囲
| 誤りを作り込んだ工程 | 主な影響範囲 |
|---|---|
| 要求定義 | 設計・実装・テスト・運用全体 |
| 外部設計 | 内部設計・実装・テスト・マニュアル |
| 内部設計 | 実装・テスト |
| コーディング | プログラム中心 |
| テストケース | テスト工程中心 |
一般に、上流工程ほど後続工程が多いため、修正対象も増えます。
発見時期も重要
同じ誤りでも、早く見つかるほど修正コストは低くなります。
要求定義レビューで発見
→ 要求定義書を直す
運用テストで発見
→ 要求定義・設計・コード・テストを直す
ただし、試験問題では「どの工程で発見したか」と「どの工程で作り込んだか」を分けて読む必要があります。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、誤りを作り込んだ工程と、修正コストの大小関係を問われます。
基本の判断表
| 選択肢の表現 | 判断 |
|---|---|
| 要求定義の誤りはコーディングの誤りより高コスト | 正しい方向 |
| 外部設計の誤りはマニュアルにも影響する | 正しい方向 |
| コーディングの誤りは要求定義の誤りより高コスト | 誤り |
| テストケースの誤りは外部設計の誤りより高コスト | 誤りになりやすい |
| レビューですべての誤りを除去できる | 誤り |
解く順番
1. 発見時期が同じか確認する
2. 誤りを作り込んだ工程を見る
3. 後続工程がいくつあるか考える
4. 修正する成果物の範囲を比べる
外部設計の誤りが高コストになる理由
外部設計では、画面、帳票、操作方法、外部インタフェースなどを決めます。
その誤りが後から見つかると、次のような成果物へ影響する可能性があります。
- 外部設計書
- 内部設計書
- プログラム
- テストケース
- 操作マニュアル
- 教育資料
一方、コーディング上の局所的な誤りなら、修正範囲がプログラムの一部に限られる場合があります。
どんな場面で使う?
レビュー計画を立てる
上流工程のレビューを重視することで、誤りを早期に発見できます。
上流で発見
→ 修正範囲が狭い
→ コストを抑えやすい
テスト計画を考える
後工程で問題が見つかった場合、どの工程まで戻る必要があるかを判断します。
変更管理を行う
要件変更や設計変更が起きたときは、影響を受ける成果物を洗い出します。
要求変更
→ 設計書
→ プログラム
→ テストケース
→ マニュアル
よくある誤解・混同
コード修正が最も大変だから、コーディングの誤りが高コスト
誤りです。
修正コストは、コードを直す作業だけで決まりません。
上流工程の誤り
→ 多くの成果物をやり直す
コーディングの誤り
→ 比較的局所的な場合が多い
総コストでは、上流工程の誤りの方が高くなりやすいです。
後の工程で起きた誤りほど高コスト
問題では、誤りが「どこで見つかったか」と「どこで作り込まれたか」を区別します。
同じ運用テストで発見されたなら、上流工程で作り込まれた誤りの方が広く影響しています。
レビューをすれば誤りはほとんどなくなる
レビューは早期発見に有効ですが、すべての誤りを発見できるわけではありません。
レビュー
→ 誤りを減らす
レビュー
→ 誤りを完全になくすわけではない
テストケースの誤りは外部設計の誤りより高コスト
一般には逆です。
テストケースの誤りはテスト工程が中心ですが、外部設計の誤りは設計・実装・テスト・マニュアルへ影響します。
まとめ(試験直前用)
- ウォーターフォール型では、前工程の成果物をもとに次工程へ進む
- 上流工程の誤りほど、後続工程へ広く影響する
- 発見が遅いほど、手戻りと修正コストが大きくなる
- 修正コストは、コード量ではなく修正対象の広さで考える
- レビューは早期発見に有効だが、誤りを完全には除去できない
- 同じ時点で発見されたなら、上流工程の誤りほど高コストになりやすい
試験直前には、次の一文を思い出してください。
上流の誤りほど、後ろの成果物を広くやり直す。