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最終更新日:2026年8月12日

まず結論

要件定義プロセスでは、誰が関係するかを明らかにし、必要な要件を引き出し、その内容を評価して、最後に関係者の合意を得ます

基本情報技術者試験では、活動名を丸暗記するよりも、問題文の動詞を見ると切り分けやすくなります。

誰が関係するかを明らかにする
→ 利害関係者の識別

要件を引き出す・明らかにする
→ 要件の識別

矛盾・曖昧さ・実現可能性を確認する
→ 要件の評価

説明して合意・承認を得る
→ 要件の合意

まずは、人 → 集める → チェック → 合意という流れを覚えておきましょう。

直感的な説明

要件定義プロセスは、ざっくり言うと「何を作るかを、関係者と一緒に決めていく作業」です。

例えば、新しい社内システムを作る場合を考えます。

最初に、利用部門や管理部門など、誰の意見を聞く必要があるかを決めます。

その後、関係者から「どんな機能が必要か」「どんな制約があるか」「どのように運用するか」を聞き出します。

集めた内容に矛盾や曖昧さがないかを確認し、最後に関係者が納得できる内容として合意します。

関係する人を決める
↓
必要なことを集める
↓
内容をチェックする
↓
関係者で合意する

この順番で考えると、似た名前の活動でも整理しやすくなります。

定義・仕組み

要件定義プロセスでは、新しく構築する業務やシステムについて、システム化する範囲や機能、制約などを明らかにし、利害関係者の間で合意できる状態にしていきます。

試験では、次の4つの活動を切り分けることが重要です。

活動 何をする? 判断キーワード
利害関係者の識別 関係する人や組織を明らかにする 誰が関係する、誰が参画する
要件の識別 必要な要件を引き出す 要件を引き出す、制約条件、運用シナリオ
要件の評価 集めた要件を確認する 矛盾、曖昧さ、一貫性、実現可能性
要件の合意 関係者の了承を得る 説明する、合意を得る、承認する

利害関係者の識別

まず、システム開発に関係する人や組織を明らかにします。

例えば、次のような関係者です。

  • 利用部門
  • 管理部門
  • システム部門
  • 外部委託先
  • 承認者

問題文に「どの工程で、どの関係者が参画するかを明確にする」とあれば、利害関係者の識別を考えます。

要件の識別

次に、利害関係者から必要な要件を引き出します。

ここでは、次のような内容を明らかにします。

  • 必要な機能
  • 制約条件
  • 運用シナリオ
  • 利用者の期待
  • システム化する範囲

問題文に「要件を漏れなく引き出す」「制約条件を明らかにする」「運用シナリオを明らかにする」とあれば、要件の識別です。

要件の評価

集めた要件に問題がないかを確認します。

例えば、次のような点を評価します。

  • 要件同士が矛盾していないか
  • 曖昧な表現がないか
  • 一貫性があるか
  • 実現不可能な内容がないか

矛盾・曖昧さ・一貫性・実現可能性といった言葉が出てきたら、要件の評価を疑います。

要件の合意

最後に、整理・評価した要件について関係者の合意を得ます。

問題点への対応方法を説明したり、最終的な内容について承認を得たりする段階です。

「説明する」「合意を得る」「承認する」が強い手掛かりです。

このテーマは、基本情報技術者試験の「システム戦略」や要件定義に関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、活動の説明から適切な要件定義プロセスを選ぶ問題として出題されます。

ポイントは、名詞より動詞を見ることです。

参画する人を明確にする
→ 利害関係者の識別

要求を引き出す・明らかにする
→ 要件の識別

矛盾や曖昧さをなくす
→ 要件の評価

説明して合意を得る
→ 要件の合意

例えば、「要件」という言葉が含まれていても、すべてが要件の識別とは限りません。

要件を引き出す
→ 識別

抽出された要件の矛盾を確認する
→ 評価

要件について関係者の了承を得る
→ 合意

その要件に対して何をしているのかを見ることが、選択肢を切るコツです。

どんな場面で使う?

要件定義プロセスは、新しいシステムを作るときだけでなく、既存システムを大きく改修するときにも必要になります。

例えば、次のような場面です。

  • 業務システムを新しく導入する
  • 既存システムに機能を追加する
  • 手作業の業務をシステム化する
  • 外部委託先に開発を依頼する
  • 利用部門とシステム部門で認識を合わせる

要件の内容を整理するときは、システムに「何をさせるか」だけでなく、性能や可用性、運用などの条件も考えます。要件の種類そのものを整理したい場合は、非機能要件とは?機能要件・業務要件との違いもあわせて確認すると理解しやすくなります。

よくある誤解・混同

要件の識別と要件の評価を混同する

要件の識別は、要件を引き出す活動です。

要件の評価は、引き出した要件に問題がないか確認する活動です。

見分け方 活動
要件を集める、引き出す 要件の識別
矛盾や曖昧さを確認する 要件の評価

「漏れなく引き出す」は評価ではなく識別です。

要件の評価と要件の合意を混同する

要件の評価は、内容そのものをチェックする活動です。

要件の合意は、その内容について関係者の了承を得る活動です。

実現可能か? 矛盾はないか?
→ 要件の評価

この内容で進めてよいか?
→ 要件の合意

要件の識別と利害関係者の識別を混同する

どちらにも「識別」という言葉が入っていますが、対象が違います。

誰が関係する?
→ 利害関係者の識別

何が必要?
→ 要件の識別

人を見つけるのか、必要なことを見つけるのかで切り分けます。

「要件」という言葉だけで判断する

選択肢に「要件」と書かれているだけでは判断できません。

要件を引き出す → 識別
要件を確認する → 評価
要件について了承を得る → 合意

試験では、要件の後ろに続く動作を見ることが重要です。

まとめ(試験直前用)

  • 誰が関係するか → 利害関係者の識別
  • 要件を引き出す・明らかにする → 要件の識別
  • 矛盾・曖昧さ・実現可能性を確認する → 要件の評価
  • 説明して合意・承認を得る → 要件の合意
  • 迷ったら、名詞ではなく動詞を見る
人を決める
→ 集める
→ チェックする
→ 合意する

この流れで思い出すと、科目Aの選択肢を切り分けやすくなります。

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