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最終更新日:2026年9月19日

まず結論

マトリックス組織とは、職能別の組織と、製品・事業・プロジェクトなどの組織を交差させ、構成員が二つの軸にまたがって所属する組織形態です。

基本情報技術者試験では、次の表現が出たらマトリックス組織を疑います。

専門部門にも所属
+
製品・事業・プロジェクトにも所属

覚える一文はこれです。

二重所属ならマトリックス組織

直感的な説明

例えば、会社に次のような職能部門があるとします。

設計部
製造部
営業部

同時に、製品Aと製品Bという事業を進めているとします。

            製品A   製品B
設計部        ●      ●
製造部        ●      ●
営業部        ●      ●

このように、

  • 縦方向:専門分野
  • 横方向:製品・事業・プロジェクト

という二つの軸が交差します。

設計担当者なら、

設計部に所属
+
製品Aプロジェクトにも所属

という形になります。

これがマトリックス組織です。

定義・仕組み

マトリックス組織は、職能別組織の専門性と、事業・プロジェクト単位の機動性を両立させようとする組織形態です。

縦の軸:職能

職能とは、仕事の専門分野です。

設計
製造
営業
経理
人事

同じ専門性を持つ人をまとめることで、技術やノウハウを蓄積しやすくなります。

横の軸:製品・事業・プロジェクト

もう一つの軸では、製品や事業、特定のプロジェクトごとに人を集めます。

製品A
製品B
新規事業X
プロジェクトY

必要な専門家を横断的に集めることで、部門をまたぐ仕事を進めやすくなります。

マトリックス組織の特徴

特徴 内容
専門性を維持できる 職能部門に所属したまま専門知識を深められる
部門横断で連携できる 製品や事業単位で複数部門の人が協力できる
情報共有しやすい 部門間の壁を越えて連携しやすい
指揮命令が複雑になりやすい 複数の管理者から指示を受ける場合がある

特に試験では、指揮命令系統が複雑になりやすいというデメリットもよく使われます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、複数の組織形態の説明からマトリックス組織を選ぶ問題が出ます。

判断の軸

まず、次の表現があるかを確認します。

職能部門に所属
+
特定事業・プロジェクトにも所属

これならマトリックス組織です。

4つの組織形態を比較

組織形態 特徴 判断キーワード
マトリックス組織 職能と事業・プロジェクトの両方に所属 二重所属、縦横、複数管理者
職能別組織 専門機能ごとに部門を分ける 営業、製造、経理など
事業部制組織 製品・顧客・地域ごとに自己完結的に運営 製品別、地域別、独立採算
プロジェクト組織 特定課題のために専門家を集める 一時的、期限、特定目標

選択肢を切る順番

次の順で見ると判断しやすくなります。

1. 二重所属しているか
   → マトリックス組織

2. 専門分野ごとに分かれているか
   → 職能別組織

3. 製品・顧客・地域ごとに自己完結しているか
   → 事業部制組織

4. 特定課題のために期間限定で集められているか
   → プロジェクト組織

どんな場面で使う?

複数製品を並行して開発する企業

例えば、設計・製造・営業といった専門部門を維持しながら、製品ごとに横断チームを作る場合です。

設計部
製造部
営業部
  ×
製品A
製品B

専門性を保ちつつ、製品単位の連携を強められます。

大規模プロジェクト

複数部門の専門家が必要なプロジェクトでも使われます。

設計
品質
調達
生産
IT
↓
共通プロジェクト

グローバル企業

地域別組織と製品別組織を組み合わせる場合も、マトリックス型になることがあります。

地域軸
×
製品軸

よくある誤解・混同

誤解1:複数部門が協力すればマトリックス組織

必ずしもそうではありません。

単に部門間で協力するだけではなく、構成員が複数の組織軸に正式にまたがって所属することが重要です。

部門間で協力
→ それだけではマトリックスとは限らない

職能部門+事業・プロジェクトに所属
→ マトリックス

誤解2:プロジェクト組織と同じ

違います。

プロジェクト組織
→ 特定課題のために人を集める
→ 一時的な組織になりやすい

マトリックス組織
→ 元の職能部門にも所属
→ 事業・プロジェクト側にも所属

試験では、

一時編成ならプロジェクト、二重所属ならマトリックス

と切ると分かりやすいです。

誤解3:事業部制組織と同じ

違います。

事業部制組織は、製品・顧客・地域ごとに必要な機能をまとめ、自己完結的に運営します。

事業部制
→ 製品A事業部の中に営業・製造・経理などを持つ

マトリックス
→ 営業・製造・経理などの職能部門を残しながら
   製品Aの横断組織にも所属する

誤解4:マトリックス組織は指示系統が単純

むしろ逆です。

例えば、同じ担当者が、

職能部門の上司
+
プロジェクト責任者

の両方から指示を受ける場合があります。

そのため、役割や優先順位を明確にしないと、指揮命令系統が複雑になりやすいという特徴があります。

まとめ(試験直前用)

  • マトリックス組織は、職能と事業・プロジェクトの二つの軸を組み合わせる
  • 構成員が二つの組織軸にまたがって所属する
  • 二重所属が最重要キーワード
  • 職能別組織は、専門分野ごとに分ける
  • 事業部制組織は、製品・顧客・地域ごとに自己完結
  • プロジェクト組織は、特定課題のための一時的な編成
  • マトリックス組織は、指揮命令系統が複雑になりやすい

覚える一文はこれです。

二重所属 → マトリックス組織

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