最終更新日:2026年7月18日
ds design
まず結論
WBS(Work Breakdown Structure)とは、プロジェクトの成果物や作業を、管理できる大きさまで階層的に分解した構造です。
DS検定では、次の切り分けが重要です。
- WBS:何を行うか、何を作るか
- ガントチャート:いつ行うか
- OBS:誰が担当するか
- RACI:誰が実行・承認・相談・報告を担うか
WBSはスケジュール表ではなく、作業範囲を整理する土台です。
直感的な説明
「売上予測モデルを作る」という作業だけでは、大きすぎて管理できません。
そこで、次のように分解します。
売上予測プロジェクト
├─ データ準備
│ ├─ データ取得
│ ├─ 欠損値処理
│ └─ 特徴量作成
├─ モデル作成
│ ├─ 学習
│ ├─ 評価
│ └─ 改善
└─ 報告
├─ 可視化
└─ レポート作成
このように分けると、抜け漏れ、担当、工数、期限を確認しやすくなります。
定義・仕組み
WBSは、プロジェクト全体を上位から下位へ分解します。
成果物基準と作業基準
WBSには主に2つの考え方があります。
| 考え方 | 分解するもの | 例 |
|---|---|---|
| 成果物基準 | 完成させるもの | データセット、モデル、報告書 |
| 作業基準 | 実施する作業 | 収集、前処理、学習、評価 |
どちらの形式でも、目的はプロジェクト範囲を漏れなく管理することです。
ワークパッケージ
WBSの最下層で、工数・担当・進捗を管理できる単位をワークパッケージといいます。
細かくしすぎると管理負荷が増え、粗すぎると進捗が見えません。管理に適した大きさまで分解することが重要です。
100%ルール
WBSでは、上位要素の作業範囲を下位要素が100%含むようにします。
- 必要な作業を漏らさない
- 同じ作業を重複させない
という考え方です。
WBS辞書
WBSの各項目について、内容、成果物、担当、完了条件などを補足する文書をWBS辞書といいます。
WBSが「作業の構造」、WBS辞書が「各作業の詳しい説明」です。
どんな場面で使う?
データ分析プロジェクト
- データ収集
- 前処理
- 分析
- モデル作成
- 評価
- 可視化
- 報告
といった工程を分解します。
システム開発
要件定義、設計、開発、テスト、移行などをさらに小さな作業へ分けます。
工数見積りとスケジュール作成
WBSで作業範囲を明らかにした後、各ワークパッケージに工数、担当、期限、依存関係を設定します。
WBS作成 → 工数見積り → 担当設定 → スケジュール作成
という順序で考えると分かりやすいです。
よくある誤解・混同
| 用語 | 整理する対象 |
|---|---|
| WBS | 成果物・作業 |
| ガントチャート | 時間・進捗 |
| OBS | 組織・担当者 |
| RACI | 役割・責任 |
| ネットワーク図 | 作業の順序・依存関係 |
| タスクリスト | 作業の一覧 |
WBS=ガントチャート
誤りです。WBSは作業構造、ガントチャートは時間軸上の予定と進捗を表します。
WBS=担当表
誤りです。誰が担当するかではなく、まず何を行うかを分解します。
細かいほど良い
誤りです。細かすぎるWBSは更新負荷が高くなります。進捗と責任を管理できる大きさが適切です。
作業だけを分解すればよい
成果物基準で作る場合もあります。選択肢に「成果物を階層的に分解する」とあってもWBSの説明として適切です。
まとめ(試験直前用)
- WBSは成果物・作業を階層的に分解する
- 最下層の管理単位はワークパッケージ
- 100%ルールで漏れと重複を防ぐ
- WBS辞書は各項目の詳細説明
- ガントチャートは時間、OBSは組織、RACIは役割
- WBSは工数見積りとスケジュール作成の土台
対応スキル項目(ビジネス力シート)
- プロジェクト推進
- リソースマネジメント
- 作業範囲を分解し、進捗管理の土台を作る
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