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最終更新日:2026年8月18日

まず結論

UML(Unified Modeling Language)は、オブジェクト指向でシステムの構造や振る舞いを表すための標準的なモデリング表記です。

FE試験では、UMLの図を全部暗記するよりも、「何を表したい図か」から選ぶと判断しやすくなります。

クラス・属性・関連
→ クラス図

利用者とシステムの機能
→ ユースケース図

オブジェクト間の時系列のやり取り
→ シーケンス図

処理の流れ
→ アクティビティ図

一方、DFD・E-R図・一般的な流れ図はUMLそのものではありません

直感的な説明

ECサイトを設計する場面を考えます。

「顧客」「注文」「商品」という要素があり、それぞれの関係を考えたいとします。

顧客
  ↓ 注文する
注文
  ↓ 含む
商品

このとき、クラスとその属性・関係を整理したいならクラス図を使います。

一方で、同じシステムでも見たい内容によって図は変わります。

誰がどんな機能を使う?
→ ユースケース図

注文処理で誰が誰を呼び出す?
→ シーケンス図

注文処理はどんな順番で進む?
→ アクティビティ図

つまり、UMLでは同じシステムを違う視点から表すために複数の図を使います。

定義・仕組み

UMLには、システムの構造を表す図と、振る舞いを表す図があります。

構造を表す代表的な図

クラス図

クラス図は、クラス・属性・操作・クラス間の関連などを表します。

顧客
- 顧客番号
- 氏名

注文
- 注文番号
- 注文日

「クラス」「属性」「関連」「継承」といった言葉が出たら、クラス図を疑います。

振る舞いを表す代表的な図

ユースケース図

利用者などのアクターと、システムが提供する機能との関係を表します。

利用者
  ↓
商品を検索する
注文する

「利用者」「アクター」「システムの機能」が判断ワードです。

シーケンス図

オブジェクト間のメッセージのやり取りを、時間の流れに沿って表します。

利用者 → 画面 → 注文処理 → DB
           時間 ↓

「時系列」「メッセージ」「呼出し順序」が判断ワードです。

アクティビティ図

処理や作業の流れ、分岐、並行処理などを表します。

注文受付
↓
在庫確認
↓
在庫あり?
├─ Yes → 出荷
└─ No  → 欠品通知

「業務フロー」「処理の流れ」「分岐」が判断ワードです。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、図の名称と用途を対応させる問題がよく出ます。

まずは次の対応を押さえます。

表したいもの
クラス・属性・関連 クラス図
利用者と機能 ユースケース図
オブジェクト間の時系列のやり取り シーケンス図
処理や業務の流れ アクティビティ図

UMLではない図との切り分け

FE試験では、UML以外の図を選択肢に混ぜることがあります。

データの流れ
→ DFD

データベースの実体と関係
→ E-R図

一般的な処理手順
→ 流れ図

ここで大事なのは、図が有名かどうかではなく、UMLに含まれるかどうかです。

クラス図とE-R図を混同しない

どちらも箱と線で関係を表すので似ています。

オブジェクト指向のクラス・属性・関連
→ クラス図

データベースのエンティティ・属性・関係
→ E-R図

問題文に「クラス」「継承」「メソッド」があればクラス図を疑い、「エンティティ」「主キー」「データベース設計」があればE-R図を疑います。

アクティビティ図と流れ図を混同しない

どちらも処理の流れを表します。

UMLとして業務や処理の流れを表す
→ アクティビティ図

アルゴリズムや処理手順を一般的に表す
→ 流れ図

「UMLの図はどれか」と聞かれている場合は、流れ図ではなくアクティビティ図側を意識します。

どんな場面で使う?

システムの構造を整理する

クラス図を使うと、どんなクラスがあり、どのような関係を持つかを整理できます。

利用者の要求を整理する

ユースケース図を使うと、誰がどんな機能を利用するのかを整理できます。

処理の呼出し順序を確認する

シーケンス図を使うと、複数のオブジェクトやサービスがどの順でやり取りするかを確認できます。

業務や処理の流れを整理する

アクティビティ図を使うと、処理の分岐や流れを視覚的に整理できます。

よくある誤解・混同

DFDはUMLの図である

違います。

DFDはデータの流れを表す図ですが、UMLの図ではありません。

データの流れ
→ DFD

オブジェクト指向の構造や振る舞い
→ UML

E-R図とクラス図は同じ

違います。

目的が異なります。

データベース設計
→ E-R図

オブジェクト指向設計
→ クラス図

処理の流れなら必ず流れ図

違います。

UMLの文脈で処理の流れを表すなら、アクティビティ図が候補になります。

シーケンス図は構造を表す

違います。

シーケンス図は、オブジェクト間のやり取りを時間順に表す図です。

確認問題(FE試験対策)

ECサイトの設計で、「顧客」「注文」「商品」という3つのクラスについて、それぞれの属性とクラス間の関連を表したい。

この目的に最も適した図はどれか。

  • ア. DFD
  • イ. E-R図
  • ウ. クラス図
  • エ. シーケンス図
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:ウ

問題文には、クラス・属性・クラス間の関連を表したいとあります。

これはUMLのクラス図が担当する内容です。

クラス
+ 属性
+ クラス間の関連
→ クラス図

DFDはデータの流れ、E-R図はデータベースの実体と関係、シーケンス図はオブジェクト間の時系列のやり取りを表します。

👉 判断ポイント
何を表したい図なのかを先に見ると、選択肢を切りやすくなります。

まとめ(試験直前用)

  • UMLは、システムの構造や振る舞いを表す標準的なモデリング表記
  • クラス・属性・関連 → クラス図
  • 利用者と機能 → ユースケース図
  • 時系列のやり取り → シーケンス図
  • 処理の流れ → アクティビティ図
  • DFD・E-R図・一般的な流れ図はUMLそのものではない
  • データベース設計ならE-R図、オブジェクト指向設計ならクラス図

図の名前を暗記するより、「何を表したいか」で判断する。

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