最終更新日:2026年7月16日
fe fe-technology system-development
まず結論
タイミング図とは、時間の経過に沿って、オブジェクトの状態や値がどのように変化するかを表すUMLの図です。
基本情報技術者試験では、次のように切り分けます。
- 状態が変わるきっかけや遷移を見る → 状態遷移図
- メッセージを送る順番を見る → シーケンス図
- 状態や値が続く時間を見る → タイミング図
「何秒間その状態が続くか」「最短時間・最長時間はどれくらいか」といった表現があれば、タイミング図を疑います。
直感的な説明
タイミング図は、機械やセンサーの信号を時間軸に沿って記録したグラフに近いイメージです。
例えば、装置の状態が次のように変わるとします。
時刻 0秒 2秒 5秒 8秒
状態 待機 ─── 稼働 ───── 停止 ─── 待機
この図からは、次のようなことが読み取れます。
- 待機状態が2秒続いた
- 稼働状態が3秒続いた
- 停止状態が3秒続いた
- どの時点で状態が変わったか
つまり、タイミング図は 状態そのものだけでなく、その状態がどのくらい続いたか を見る図です。
定義・仕組み
タイミング図では、主に次の要素を見ます。
| 要素 | 意味 |
|---|---|
| 時間軸 | 時間の流れ |
| 状態・値 | その時点でのオブジェクトの状態や値 |
| 変化点 | 状態や値が切り替わる時点 |
| 継続時間 | ある状態や値が続いている長さ |
例えば、通信機器の状態を表すと次のようになります。
時間 →
送信側 待機 ─── 送信中 ─── 完了
受信側 待機 ─────── 受信中 ─ 完了
ここでは、送信側と受信側の状態が、時間に沿ってどう変化したかを比較できます。
タイミング制約
タイミング図では、状態の継続時間や、状態変化までの時間に制約を付けることがあります。
例えば、次のような条件です。
ボタンを押してから2秒以内に処理を開始する
処理中の状態は3秒以上5秒以下とする
このような 時間の上限・下限、最短時間・最長時間 を扱うのが、タイミング図の特徴です。
このテーマは、基本情報技術者試験の「システム開発技術」や「UML」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、UMLの各図が何を表すかを切り分ける問題として出やすいです。
| 問題文のキーワード | 選ぶ図 |
|---|---|
| 状態・イベント・遷移 | 状態遷移図 |
| メッセージの送受信順序 | シーケンス図 |
| オブジェクト同士のつながり | コミュニケーション図 |
| 状態や値の時間変化 | タイミング図 |
| 状態にとどまる最短時間・最長時間 | タイミング図 |
特に次の語が出たら、タイミング図を疑います。
- 時間軸
- 継続時間
- 何秒以内
- 何秒以上
- 最短時間
- 最長時間
- 状態や値の時間変化
選択肢を切る判断基準
次のように考えると判断しやすくなります。
「どの状態へ移る?」
→ 状態遷移図
「どの順番でメッセージを送る?」
→ シーケンス図
「どの状態が何秒続く?」
→ タイミング図
どんな場面で使う?
タイミング図は、時間の条件が重要なシステムや装置の設計に向いています。
例えば、次のような場面です。
- センサー信号のON・OFFを確認する
- 通信装置の送信・受信タイミングを整理する
- 制御装置の待機・稼働・停止時間を確認する
- 画面表示や応答が制限時間内に行われるか確認する
- 複数の機器が同じ時間軸でどう動くか比較する
状態が変わる条件だけを整理するなら状態遷移図が向いています。一方で、状態の変化に加えて どのくらいの時間がかかるか まで見たいときは、タイミング図が向いています。
よくある誤解・混同
状態を表す図はすべて状態遷移図
状態遷移図は、イベントをきっかけに状態がどう変わるかを表します。
タイミング図は、状態や値が時間の経過に伴ってどう変わるか、何秒間続くかを表します。
時系列ならシーケンス図
シーケンス図も上から下へ時間が進みますが、主役はオブジェクト間のメッセージです。
タイミング図の主役は、状態や値の変化と継続時間です。
処理している期間は必ずタイミング図
シーケンス図でも、実行仕様によってオブジェクトが処理中の期間を表せます。
ただし、複数の状態や値が時間に沿ってどう変化するか、最短時間や最長時間を表す場合は、タイミング図が中心になります。
時間を表すならガントチャートと同じ
ガントチャートは、プロジェクトの作業期間や進捗を表す図です。
タイミング図は、システムやオブジェクトの状態・値の時間変化を表すUMLの図です。
確認問題(基本情報技術者試験対策)
UMLの図のうち、センサーのON・OFF状態が時間の経過に伴ってどのように変化し、各状態が何秒間続くかを表すのに最も適しているものはどれか。
- ア. クラス図
- イ. 状態遷移図
- ウ. タイミング図
- エ. コミュニケーション図
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:ウ
- クラス図は、クラスの属性・操作・関係を表します。
- 状態遷移図は、イベントによって状態がどう変化するかを表します。
- タイミング図は、状態や値の時間変化と継続時間を表します。
- コミュニケーション図は、オブジェクト同士のつながりとメッセージを表します。
関連記事
まとめ(試験直前用)
- タイミング図は、状態や値の時間変化を表す
- 状態にとどまる時間や、最短時間・最長時間を表せる
- 状態・イベント・遷移を見るなら状態遷移図
- メッセージの順番を見るならシーケンス図
- 「何秒続くか」が判断ポイント