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最終更新日:2026年7月16日

まず結論

シーケンス図とコミュニケーション図は、どちらもオブジェクト間のメッセージのやり取りを表すUMLの相互作用図です。

基本情報技術者試験では、次のように切り分けます。

  • メッセージを送る時間順・処理順を重視する → シーケンス図
  • オブジェクト同士のつながりを重視する → コミュニケーション図
  • オブジェクト間で送受信されるメッセージ → どちらにも表される

直感的な説明

同じ会話を、二つの方法で記録するイメージです。

シーケンス図は、チャットの履歴のように、誰が誰へ、どの順番でメッセージを送ったかを上から下へ追います。

コミュニケーション図は、人物の相関図のように、誰と誰がつながり、どの相手へメッセージを送るかを見ます。

扱っているやり取りは同じでも、強調する視点が異なります。

定義・仕組み

シーケンス図

シーケンス図は、オブジェクト間のメッセージを時間の流れに沿って表す図です。

一般に、オブジェクトを横方向に並べ、時間を上から下へ進めます。メッセージはオブジェクト間の矢印で表します。

利用者      画面       サーバ
  |          |           |
  |--入力--->|           |
  |          |--要求---->|
  |          |<--結果----|
  |<--表示---|           |

処理の順番や、どの処理がどの処理を呼び出したかを読み取りやすい点が特徴です。

コミュニケーション図

コミュニケーション図は、オブジェクト同士のつながりを中心にメッセージのやり取りを表す図です。

オブジェクト間のリンク上に、メッセージと実行順を示す番号を記載します。

[利用者] -- 1:入力 --> [画面]
                      |
                      | 2:要求
                      v
                   [サーバ]

空間的な配置を見ることで、どのオブジェクト同士が関係しているかを把握しやすくなります。

共通点と違い

観点 シーケンス図 コミュニケーション図
UMLでの分類 相互作用図 相互作用図
共通して表すもの オブジェクト間のメッセージ オブジェクト間のメッセージ
主に重視するもの 時間順・処理順 オブジェクト間のつながり
メッセージの順番 上から下の位置で読み取る メッセージ番号で読み取る

このテーマは、基本情報技術者試験のシステム開発技術やUMLに関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、それぞれの図に何が表されるか、どの視点を重視するかが問われます。

選択肢を切る判断基準

問題文の手掛かり 選ぶ図
メッセージを送る順番、時間の流れ シーケンス図
オブジェクト同士のつながり、リンク コミュニケーション図
オブジェクト間で送受信するメッセージ どちらにも表される
イベントによる状態の変化 状態遷移図
時間経過に伴う状態や値の変化 タイミング図

「どちらにも表されるもの」を問われた場合は、違いではなく二つの図に共通する情報を探します。

シーケンス図もコミュニケーション図も、オブジェクト同士の相互作用をメッセージとして表します。

どんな場面で使う?

シーケンス図は、ある機能の処理手順を確認したいときに向いています。

例えば、利用者がログイン操作をしてから認証結果が表示されるまでに、画面、認証処理、データベースがどの順番でやり取りするかを整理できます。

コミュニケーション図は、同じ処理について、どのオブジェクトがどのオブジェクトと連携するかを把握したいときに向いています。

  • 処理順をレビューしたい → シーケンス図
  • オブジェクトの協力関係を確認したい → コミュニケーション図

目的に応じて表現を使い分けます。

よくある誤解・混同

シーケンス図にしかメッセージは表されない

誤りです。コミュニケーション図にも、オブジェクト間のメッセージと実行順が表されます。

違うのは、シーケンス図が時間順を図の配置で示すのに対し、コミュニケーション図は主に番号で順番を示す点です。

シーケンス図はオブジェクトの状態変化を表す

状態変化を中心に表すのは状態遷移図です。

  • メッセージの順番 → シーケンス図
  • イベントによる状態の変化 → 状態遷移図

と切り分けます。

処理している期間は両方に表される

シーケンス図では、ライフライン上の細長い長方形によって、処理を実行している期間を表すことがあります。

一方、コミュニケーション図はオブジェクト同士のつながりを重視するため、処理期間を同じ方法では表しません。

タイミング図もメッセージの順番を表す図である

タイミング図が重視するのは、時間の経過に伴う状態や値の変化です。

「状態がいつ変わるか」「ある状態がどれくらい続くか」という手掛かりがあれば、タイミング図を考えます。

確認問題(基本情報技術者試験対策)

UMLのシーケンス図とコミュニケーション図に共通して表されるものはどれか。

  • ア. イベントによって変化するオブジェクトの状態
  • イ. オブジェクト同士で送受信されるメッセージ
  • ウ. 状態が継続する最短時間と最長時間
  • エ. クラスがもつ属性と操作の一覧
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:イ

  • アは、主に状態遷移図で表します。
  • イは、シーケンス図とコミュニケーション図の両方に表されます。
  • ウは、時間に伴う状態変化を扱うタイミング図に関係します。
  • エは、主にクラス図で表します。

判断するときは、シーケンス図とコミュニケーション図はいずれも相互作用図であり、オブジェクト間のメッセージを扱うと考えます。

まとめ(試験直前用)

  • シーケンス図は、メッセージの時間順・処理順を重視する
  • コミュニケーション図は、オブジェクト同士のつながりを重視する
  • オブジェクト間のメッセージは、どちらにも表される
  • 状態の変化は状態遷移図、時間に伴う状態や値の変化はタイミング図
  • 共通点を問われたら、二つの図がともに相互作用図であることを思い出す

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