最終更新日:2026年7月28日
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まず結論
製品ミックスとは、限られた時間・設備・材料などの制約の中で、どの製品を何個作れば利益が最大になるかを考えることです。
基本情報技術者試験では、次の順で判断すると解きやすくなります。
制約資源を確認する
↓
制約資源1単位当たりの利益を求める
↓
利益効率の高い製品から需要上限まで作る
↓
残った資源を次の製品へ割り当てる
重要なのは、1個当たりの利益ではなく、制約資源1単位当たりの利益を見ることです。
直感的な説明
工場で使える時間が限られている場合を考えます。
製品Aは1個作ると利益が大きくても、完成までに長い時間がかかるかもしれません。反対に、製品Bは1個当たりの利益が少なくても、短時間で作れるため、1時間当たりでは多くの利益を生むことがあります。
1個当たりの利益が大きい
≠
限られた時間を有効に使える
時間が制約なら、次の値で比べます。
作業時間1分当たりの利益
= 1個当たりの利益 ÷ 1個当たりの所要時間
例えば、次の二つの製品があるとします。
| 製品 | 1個当たりの利益 | 所要時間 | 1分当たりの利益 |
|---|---|---|---|
| A | 2,400円 | 12分 | 200円 |
| B | 1,800円 | 6分 | 300円 |
1個当たりの利益はAの方が高いですが、時間当たりの利益はBの方が高くなります。
工場時間が制約なら、まずBを優先する方が利益を増やしやすいと判断できます。
定義・仕組み
製品ミックスでは、複数の製品について、次の条件を同時に考えます。
- 1個当たりの利益
- 1個作るために必要な資源
- 利用できる資源の上限
- 各製品の需要上限
制約資源を見つける
最初に、何が生産量を制限しているかを確認します。
代表的な制約資源は次のとおりです。
- 組立て時間
- 機械の稼働時間
- 原材料
- 作業者数
- 保管スペース
問題文に「工場を使える時間は月200時間まで」とあれば、制約資源は作業時間です。
制約資源1単位当たりの利益を求める
作業時間が制約なら、各製品について次の値を求めます。
時間当たり利益
= 1個当たり利益 ÷ 所要時間
例えば、次の製品を考えます。
| 製品 | 利益 | 所要時間 | 1分当たり利益 |
|---|---|---|---|
| X | 1,500円 | 5分 | 300円 |
| Y | 2,400円 | 10分 | 240円 |
| Z | 2,800円 | 20分 | 140円 |
この場合、優先順位は次のとおりです。
X → Y → Z
需要上限を考える
利益効率が最も高い製品でも、需要上限を超えて作ることはできません。
効率が高い
→ 無制限に作ってよい
ではありません。
まず最も効率の高い製品を需要上限まで作り、残った時間を次の製品へ割り当てます。
利益を合計する
各製品の生産量が決まったら、最後に利益を合計します。
最大利益
= 製品Xの利益 + 製品Yの利益 + 製品Zの利益
このテーマは、基本情報技術者試験の「経営戦略」「OR(オペレーションズリサーチ)」「線形計画法」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、表から最大利益を求める計算問題として出題されます。
解く手順
- 利用できる資源の上限を確認する
- 各製品の制約資源1単位当たりの利益を計算する
- 利益効率の高い順に並べる
- 需要上限まで生産する
- 残った資源を次の製品へ割り当てる
- 各製品の利益を合計する
時間の単位をそろえる
問題文では、利用可能時間が「時間」、所要時間が「分」で示されることがあります。
200時間
= 200 × 60
= 12,000分
単位をそろえずに計算すると、結果が大きくずれるので注意します。
判断表
| 問題文の条件 | 最初に計算する値 |
|---|---|
| 作業時間に上限がある | 1分または1時間当たりの利益 |
| 原材料に上限がある | 原材料1単位当たりの利益 |
| 機械稼働時間に上限がある | 機械時間1単位当たりの利益 |
| 人員数に上限がある | 1人時当たりの利益 |
試験では、何が制約になっているかを先に確認することが大切です。
どんな場面で使う?
製品ミックスは、限られた経営資源をどの製品へ配分するかを判断する場面で使います。
例えば、次のような状況です。
- 工場の稼働時間が限られている
- 生産設備を複数製品で共用している
- 材料の供給量に上限がある
- 売れる数量に上限がある
考え方は、次のように整理できます。
限られた資源
↓
最も利益を生む使い方へ配分
↓
需要上限に達したら次の製品へ配分
ただし、この方法がそのまま使いやすいのは、主な制約が一つの場合です。
作業時間と材料の両方に上限があるなど、制約が複数ある場合は、単純に利益効率順で決められないことがあります。その場合は、線形計画法として複数の制約式を使って考えます。
よくある誤解・混同
1個当たりの利益が最大の製品を優先する
必ずしも正しくありません。
時間が制約なら、見るべきなのは1個当たりの利益ではなく、時間当たりの利益です。
利益 ÷ 所要時間
で比較します。
利益効率が最も高い製品だけを作る
需要上限がある場合は、その上限を超えて作れません。
最も効率の高い製品を上限まで作った後、残りの資源を次の製品へ配分します。
利用可能時間と所要時間の単位をそのまま使う
時間と分が混在している場合は、単位をそろえる必要があります。
時間 → 分
または
分 → 時間
のどちらかに統一します。
すべての製品を少しずつ作る
利益最大化が目的なら、均等に作るとは限りません。
制約資源1単位当たりの利益が高い製品から優先します。
製品ミックスと線形計画法は完全に同じ
製品ミックスは、どの製品をどれだけ作るかを決める問題です。
線形計画法は、そのような最適化問題を数式で解くための方法です。
製品ミックス
→ 問題のテーマ
線形計画法
→ 最適な組合せを求める方法
制約が一つだけなら、利益効率順に割り当てるだけで解ける場合があります。制約が複数になると、線形計画法として考える必要が出てきます。
まとめ(試験直前用)
- 製品ミックスは、限られた資源の中で利益最大となる生産量を求める
- まず制約資源が何かを確認する
- 時間が制約なら、利益 ÷ 所要時間で時間当たり利益を求める
- 利益効率の高い製品から需要上限まで作る
- 残った資源を次の製品へ割り当てる
- 時間と分など、単位を必ずそろえる
- 制約が複数ある場合は、単純な利益効率順では解けないことがある