最終更新日:2026年8月28日
fe fe-strategy law product-liability
まず結論
製造物責任法(PL法)では、原則として製造または加工された動産が「製造物」の対象です。
FEでは、細かい条文暗記よりも、次の切り分けが重要です。
- ソフトウェア単体 → 原則として対象外
- OS単体 → 原則として対象外
- ダウンロードしたデータ → 原則として対象外
- ソフトウェアを内蔵した機器 → 機器という動産として対象になり得る
試験では、「デジタルかどうか」ではなく、「最終的に動産として存在しているか」を見ると判断しやすくなります。
直感的な説明
製造物責任法は、欠陥のある製品によって人の生命・身体・財産に被害が生じたときに、製造業者等の責任を定める法律です。
ここで大切なのが、何が「製造物」に当たるかです。
アプリケーションソフトウェア
→ 形のない情報そのもの
→ 原則として製造物ではない
ソフトウェアを組み込んだ機器
→ ハードウェアという形のある物
→ 製造物として扱われ得る
つまり、ソフトウェアそのものではなく、ソフトウェアを含む機器全体として安全性に欠陥があるかを見る点がポイントです。
定義・仕組み
製造物責任法とは
製造物責任法は、製造物の欠陥によって人の生命、身体または財産に損害が生じた場合に、製造業者等の損害賠償責任を定める法律です。
FE対策では、まず次の言葉を押さえます。
製造物 = 製造または加工された動産
ここでいう動産とは、土地や建物以外の、移動させることができる物をイメージすると分かりやすいです。
ソフトウェア単体はなぜ対象外なのか
ソフトウェアやデータは、物理的な形を持つ「物」そのものではなく、一般に無体物として扱われます。
そのため、次のようなものは製造物責任法上の「製造物」には原則として含まれません。
- アプリケーションソフトウェア
- PCにインストールしたOS
- ネットワークからダウンロードしたデータ
組込み機器はなぜ対象になり得るのか
一方、ソフトウェアがROMなどに格納され、機器の一部として組み込まれている場合、その機器自体は動産です。
そのため、組込みソフトウェアの不具合が原因で機器全体として安全性を欠き、被害が生じた場合には、機器の欠陥として製造物責任法の対象になり得ます。
ここで注意したいのは、ROM化されているから対象になるわけではないという点です。
ソフトウェア単体
→ 無体物
→ 原則対象外
ソフトウェアを内蔵した機器
→ 機器は動産
→ 機器の欠陥として対象になり得る
法律の条文は、e-Gov法令検索:製造物責任法で確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、製造物責任法の細かな条文より、対象になるもの・ならないものの切り分けとして考えると判断しやすいです。
| 対象 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| ソフトウェアを内蔵した組込み機器 | 対象になり得る | 機器自体が動産だから |
| アプリケーションソフトウェア | 原則対象外 | ソフトウェア単体は無体物だから |
| PCにインストールしたOS | 原則対象外 | OS単体は無体物だから |
| ダウンロードしたデータ | 原則対象外 | データは無体物だから |
試験中は、まず「製造または加工された動産か」を確認します。
どんな場面で使う?
PL法は、製品の欠陥によって生命・身体・財産へ損害が生じた場面で関係します。
ソフトウェアが関係する場合でも、
情報そのものなのか
↓
機器に組み込まれた一部なのか
を分けて考えることが重要です。
組込み機器では、ソフトウェアの不具合が機器全体の安全性へ影響することがあるため、単体ソフトウェアとの違いを理解しておくと判断しやすくなります。
よくある誤解・混同
ソフトウェアに欠陥があれば必ずPL法の対象
誤りです。ソフトウェア単体は、原則として製造物責任法上の製造物には当たりません。
ROM化されていればソフトウェアも製造物になる
これも誤りです。重要なのはROMという保存方式ではなく、ソフトウェアを含む機器全体が動産として存在していることです。
OSはPCの一部だから必ず対象
OSそのものを考える場合は無体物なので、原則として対象外です。
ただし、OSや組込みソフトウェアの不具合によって機器全体が安全性を欠いた場合には、機器の欠陥として問題になる可能性があります。
データも商品として販売されるので製造物になる
商品として販売されているかどうかだけでは判断しません。ダウンロードデータなどは無体物なので、原則として製造物には当たりません。
まとめ(試験直前用)
- PL法の製造物 = 製造または加工された動産
- ソフトウェア・OS・データ単体 = 原則として対象外
- ソフトウェア内蔵機器 = 機器という動産として対象になり得る
- ROM化されているかではなく、機器全体が動産かを見る
- 迷ったら「情報そのものか、形のある機器か」で切り分ける