最終更新日:2026年7月23日
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まず結論
機会損失とは、商品を買いたいという需要があったのに、在庫不足などの理由で得られなかった利益です。
基本情報技術者試験では、次の順番で考えます。
1. 需要数が仕入数を上回る商品を探す
2. 売れなかった数量を求める
3. 1個当たりの利益を掛ける
4. 対象商品の金額を合計する
基本式は次のとおりです。
機会損失 =(需要数-仕入数)× 1個当たりの利益
ただし、この式を使うのは 需要数 > 仕入数 の商品だけです。
直感的な説明
たとえば、あるパンを100個仕入れたところ、120個分の注文があったとします。
実際に販売できるのは100個までなので、残りの20個分は売ることができません。
需要数 120個
- 仕入数 100個
= 売れなかった数量 20個
1個売ると50円の利益が得られるなら、機会損失は次のようになります。
20個 × 50円 = 1,000円
この1,000円は、実際に支払った費用ではありません。
在庫があれば得られたはずの利益を逃した金額です。
定義・仕組み
機会損失は、販売機会を逃したことで得られなかった利益を表します。
在庫に関する問題では、まず需要数と仕入数を比べます。
| 需要数と仕入数の関係 | 状態 | 機会損失 |
|---|---|---|
| 需要数 > 仕入数 | 在庫不足 | 発生する |
| 需要数 = 仕入数 | ちょうど売り切れ | 発生しない |
| 需要数 < 仕入数 | 売れ残り | 発生しない |
需要数が仕入数を上回るとき、不足数量は次の式で求めます。
不足数量 = 需要数-仕入数
その不足数量に、1個当たりの利益を掛けます。
機会損失 = 不足数量 × 1個当たりの利益
小さな例
次の商品について考えます。
| 商品 | 1個当たりの利益 | 需要数 | 仕入数 |
|---|---|---|---|
| X | 200円 | 80個 | 60個 |
| Y | 300円 | 50個 | 70個 |
| Z | 400円 | 40個 | 25個 |
商品Xは、需要数が仕入数を20個上回っています。
(80-60)× 200 = 4,000円
商品Yは、仕入数の方が多いため、機会損失の計算対象にはなりません。
商品Zは、需要数が仕入数を15個上回っています。
(40-25)× 400 = 6,000円
したがって、全体の機会損失は次のとおりです。
4,000+6,000=10,000円
公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、商品ごとの需要数、仕入数、利益が表で示され、全体の機会損失を求める問題が考えられます。
ポイントは、すべての商品を計算しないことです。
解き方の手順
需要数と仕入数を比べる
↓
需要数が多い商品だけを残す
↓
不足数量を求める
↓
1個当たりの利益を掛ける
↓
金額を合計する
表を見たら、まず次の条件に当てはまる行だけを探します。
需要数 > 仕入数
その後で計算すると、不要な計算を減らせます。
どちらから引くか迷ったとき
機会損失では、「欲しかった数に対して、いくつ足りなかったか」を求めます。
そのため、引き算は次の向きです。
需要数-仕入数
欲しかった数-用意できた数
と読み替えると判断しやすくなります。
利益と売上高を区別する
問題文に「1個当たりの利益」と書かれている場合は、その値を不足数量に掛けます。
不足数量 × 1個当たりの利益
販売価格や売上高を使うのではありません。
試験では、表の列名を確認し、何を掛けるように指定されているかを先に見ます。
どんな場面で使う?
機会損失は、需要に対して十分な商品や設備を用意できなかったときの影響を考える場面で使います。
たとえば、次のような場面です。
- 商品の在庫が足りず、販売できなかった
- サービスの受付枠が足りず、申込みを断った
- 生産能力が足りず、注文に対応できなかった
- システム停止によって、取引の機会を逃した
機会損失を確認することで、「在庫を増やした方がよいか」「設備を増強した方がよいか」といった判断材料になります。
ただし、在庫を増やしすぎると、今度は売れ残りや保管費用が増える可能性があります。
在庫が少なすぎる
→ 機会損失が増える
在庫が多すぎる
→ 売れ残りや保管費用が増える
実務では、この両方のバランスを考えます。
よくある誤解・混同
誤解1:仕入数が需要数を上回る商品を計算する
これは売れ残りの状態です。
需要数 > 仕入数
→ 在庫不足、機会損失が発生
需要数 < 仕入数
→ 売れ残り
機会損失の問題では、需要数の方が多い商品を探します。
誤解2:需要数と仕入数の差を絶対値で求める
差がある商品をすべて計算するわけではありません。
|需要数-仕入数|
とすると、売れ残りまで機会損失として数えてしまいます。
機会損失は、需要数が仕入数を上回る場合だけ求めます。
誤解3:不足数量に販売価格を掛ける
機会損失として利益を求める問題では、掛けるのは1個当たりの利益です。
不足数量 × 販売価格
→ 失った売上高
不足数量 × 1個当たりの利益
→ 失った利益
問題文が「売上」と「利益」のどちらを求めているか確認します。
誤解4:実際に発生した支出である
機会損失は、支払った費用そのものではありません。
実際に支払った費用
ではなく
得られたはずなのに逃した利益
この点を、仕入費用や廃棄損失と混同しないようにします。
まとめ(試験直前用)
- 機会損失は、需要があったのに在庫不足で得られなかった利益
- まず 需要数 > 仕入数 の商品だけを探す
- 不足数量は 需要数-仕入数 で求める
- 機会損失は 不足数量 × 1個当たりの利益
- 売れ残り、売上高、実際の支出と混同しない