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最終更新日:2026年8月11日

まず結論

かんばん方式とは、後工程が必要なものを、必要なときに、必要な量だけ前工程から引き取り、前工程は引き取られた分だけ補充する生産方式です。

基本情報技術者試験では、次の言葉がそろったら、かんばん方式を疑います。

後工程が必要な分だけ引き取る
+
前工程は引き取られた分だけ補充する
+
中間在庫を減らす
→ かんばん方式

また、かんばん方式は、ジャストインタイム(JIT)生産を実現するための代表的な仕組みとして整理すると分かりやすくなります。

必要なものを
必要なときに
必要な量だけ
→ ジャストインタイム

その考え方を現場で回す仕組み
→ かんばん方式

直感的な説明

工場に、前工程と後工程があると考えます。

前工程が「後で使うだろう」と予想して部品を大量に作ると、後工程との間に部品がたまります。

前工程
↓ 大量に作る
在庫 在庫 在庫 在庫
↓
後工程

これでは、使わない部品まで作ってしまったり、保管場所が必要になったりします。

かんばん方式では、考え方を逆にします。

後工程
「この部品を3個ください」
        ↑
      かんばん
        ↑
前工程
「引き取られた3個を補充しよう」

つまり、前工程が先回りして押し出すのではなく、後工程が必要になった分だけ引き取る方式です。

初心者向けには、スーパーの商品補充をイメージすると分かりやすいです。

棚の商品が減ったら、減った分だけ補充します。

売れた分だけ補充する
→ 作りすぎ・置きすぎを減らせる

この「必要になった分だけ補う」という発想が、かんばん方式の基本です。

定義・仕組み

ジャストインタイムとは

ジャストインタイム(Just In Time:JIT)は、必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産・調達する考え方です。

目的の一つは、仕掛品や中間在庫をできるだけ少なくすることです。

必要以上に作らない
↓
余分な在庫を持たない
↓
ムダを減らす

かんばん方式とは

かんばん方式では、後工程が前工程から必要な部品を引き取ります。

そのとき、必要な品目や数量などを示す生産指示票として「かんばん」を使います。

流れは次のように考えます。

1. 後工程で部品が必要になる
2. 後工程が前工程から必要分を引き取る
3. かんばんが前工程へ戻る
4. 前工程は引き取られた分だけ補充する

このため、かんばん方式は後工程引取り方式と呼ばれる考え方と結び付きます。

「押す」方式と「引く」方式

違いを整理すると、次のようになります。

考え方 生産のきっかけ 在庫の傾向
前工程が予測して作る 前工程の計画 作りすぎが起きることがある
かんばん方式 後工程からの必要量 必要以上の中間在庫を抑えやすい

FE試験では、後工程が必要量を決めるという点が重要です。

このテーマは、基本情報技術者試験のストラテジ系に関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、かんばん方式の説明を選ぶ問題として出題されます。

判断するときは、「どこから調達するか」ではなく、「いつ・どれだけ生産するか」を見ます。

問題文の表現 判断
後工程が必要な分だけ前工程から引き取る かんばん方式
前工程は引き取られた分だけ補充する かんばん方式
中間在庫を減らす かんばん方式を疑う
仕様を統一した部品を使う 標準化・共通化の話
関連会社から調達する 調達先の話
複数業者から競争入札する 購買方法の話

試験中は、次の3語を探すと切り分けやすくなります。

後工程
必要な分だけ
中間在庫
→ かんばん方式

JITとの切り分け

かんばん方式とJITは近い用語ですが、役割を分けて考えます。

必要なものを
必要なときに
必要な量だけ
→ JITの考え方

後工程が必要分を引き取り
前工程がその分を補充する
→ かんばん方式

したがって、問題文が「必要なときに必要な量だけ」という原則を問うならJIT、「後工程が前工程から引き取る」という具体的な仕組みを問うなら、かんばん方式と判断します。

どんな場面で使う?

かんばん方式は、工程間で部品や仕掛品が必要以上にたまるのを抑えたい場面で使われます。

例えば、前工程Aと後工程Bがあるとします。

前工程A
部品を10個作る
↓
後工程B
実際に必要なのは3個

この状態では、7個が中間在庫として残ります。

かんばん方式なら、後工程Bが必要な3個だけ引き取ります。

後工程B
3個必要
↓
前工程Aから3個だけ引き取る
↓
前工程Aは3個分を補充

このように、生産量を実際の必要量に近づけることで、在庫のムダを抑えます。

ただし、かんばん方式は「在庫を必ずゼロにする」仕組みではありません。

需要変動、設備停止、品質不良などに備える必要もあるため、実際の運用では生産全体の安定性も考える必要があります。

よくある誤解・混同

かんばん方式は、部品の仕入先を決める方法

違います。

かんばん方式が決める中心は、どのタイミングで、どれだけ生産・補充するかです。

どの会社から買う?
→ 調達先の話

いつ・どれだけ流す?
→ かんばん方式

JITとかんばん方式は完全に同じ

同じではありません。

JITは、必要なものを必要なときに必要な量だけ用意する考え方です。

かんばん方式は、その考え方を工程間で実現するための具体的な仕組みとして捉えると分かりやすくなります。

前工程が予定に基づいて大量に作る

かんばん方式の中心は、後工程からの引取りです。

前工程が先に大量生産
→ 押し出すイメージ

後工程が必要分を要求
→ 引き取るイメージ
→ かんばん方式

在庫を減らせば、すべてかんばん方式

在庫削減は結果の一つですが、それだけでは判断できません。

FE試験では、後工程が必要な分だけ引き取るという仕組みまで確認します。

まとめ(試験直前用)

  • かんばん方式は、後工程が必要な分だけ前工程から引き取る
  • 前工程は、引き取られた分だけ補充する
  • JITは、必要なものを・必要なときに・必要な量だけという考え方
  • 「後工程」「必要な分だけ」「中間在庫」が出たら、かんばん方式を疑う
  • 調達先や競争入札ではなく、生産量とタイミングを調整する仕組みと考える

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