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最終更新日:2026年8月14日

まず結論

IPsec・L2TP・TLSは、どれも安全な通信やVPNで関係する技術ですが、OSI参照モデル上の位置と役割が違います

基本情報技術者試験では、まず次の順番で整理すると判断しやすくなります。

上位層

TLS
↓
IPsec
↓
L2TP

下位層

対応する層の目安は、次のとおりです。

L2TP
→ 第2層(データリンク層)

IPsec
→ 第3層(ネットワーク層)

TLS
→ 第4層付近(トランスポート層付近)

特に、

Layer 2
→ L2TP

IP
→ IPsec

Transport
→ TLS

と名前から結び付けると覚えやすくなります。

直感的な説明

3つの技術は、通信の「どの位置で働くか」が違います。

イメージすると、次のようになります。

アプリケーション
↓
TLS
↓
TCP / UDP
↓
IPsec
↓
IP
↓
L2TP
↓
データリンク

実際のプロトコル構成は用途によって異なりますが、FE試験ではまず相対的な上下関係をつかむことが大切です。

一言でまとめると、

L2TP
→ 下の方でトンネルを作る

IPsec
→ IP通信を守る

TLS
→ より上位で通信を暗号化する

というイメージです。

定義・仕組み

L2TP

L2TPは、Layer 2 Tunneling Protocolの略です。

名前にあるとおり、Layer 2(第2層)に関係するトンネリング技術です。

主な役割は、通信データをカプセル化してトンネルを作ることです。

Layer 2
+
Tunneling
→ L2TP

重要なのは、L2TP自体には暗号化機能がないことです。

そのため、安全なVPN通信ではIPsecと組み合わせて使われることがあります。

L2TP
→ トンネルを作る

IPsec
→ 暗号化・認証する

IPsec

IPsecは、IP Securityの略です。

IP通信をネットワーク層で保護します。

主な役割は次のとおりです。

  • 暗号化
  • 認証
  • 改ざん検知
IP
+
Security
→ IPsec

FE試験では、

ネットワーク層
IPパケット
VPN
暗号化
認証

といった語が判断材料になります。

詳しくは、IPsecとは?も参照してください。

TLS

TLSは、Transport Layer Securityの略です。

名前に「Transport Layer」とあるため、FE試験ではトランスポート層付近で通信を保護する技術として整理すると判断しやすくなります。

TLSは、HTTPSなどで使われます。

主な役割は次のとおりです。

  • 通信内容の暗号化
  • 改ざん検知
  • 通信相手の認証
HTTPS
暗号化通信
証明書
→ TLS

公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、複数のセキュアプロトコルをOSI参照モデルの層で並べる問題が考えられます。

まず名前を見る

L2TP
→ Layer 2
→ 第2層

IPsec
→ IP
→ 第3層

TLS
→ Transport Layer
→ 第4層付近

この対応が分かれば、上位から

TLS
IPsec
L2TP

と並べられます。

判断表

プロトコル 層の目安 主な役割
L2TP 第2層 トンネリング
IPsec 第3層 IP通信の暗号化・認証
TLS 第4層付近 HTTPSなどの暗号化通信

試験中の判断順

1. 名前にLayer 2がある?
→ L2TP

2. IPを守る?
→ IPsec

3. Transport Layer Security?
→ TLS

細かい仕様を全部覚えなくても、この3つの対応関係で選択肢をかなり切れます。

どんな場面で使う?

L2TP

L2TPは、VPNなどでトンネルを作るために使われます。

ただし、暗号化機能を持たないため、単独で安全なVPNを実現するというより、IPsecと組み合わせることがあります。

IPsec

IPsecは、拠点間VPNやリモートアクセスVPNなどで、IP通信そのものを保護するときに使われます。

拠点A
↓
暗号化されたIP通信
↓
拠点B

TLS

TLSは、Web通信など、アプリケーションに近い位置で通信を保護します。

代表例はHTTPSです。

HTTP
+
TLS
→ HTTPS

3つとも「安全な通信」に関係しますが、同じ目的・同じ層ではありません。

よくある誤解・混同

全部VPNで使われるなら同じ層?

違います。

VPNで関係する
≠
同じ層で動く

FEでは、用途だけでなくOSI参照モデル上の位置を見ます。

L2TPは暗号化する?

L2TPの主な役割はトンネリングです。

トンネルを作る
→ L2TP

暗号化・認証
→ IPsec

L2TP/IPsecという名前で使われることがあるため、L2TP自体が暗号化すると思わないようにします。

IPsecとTLSは同じ暗号化技術?

どちらも通信を保護しますが、働く位置が違います。

IP通信そのものを守る
→ IPsec

HTTPSなど上位の通信を守る
→ TLS

TLSはアプリケーション層?

実務上の説明ではTLSをアプリケーション層とトランスポート層の間に位置付けることもあります。

ただし、FEの層比較問題では、L2TPより上、IPsecより上にある技術として整理できれば十分です。

TLS
↓
IPsec
↓
L2TP

名前を見ずに全部暗記する必要がある?

ありません。

L2
→ L2TP

IP
→ IPsec

Transport
→ TLS

という名前との対応を使うと、かなり覚えやすくなります。

確認問題(基本情報技術者試験対策)

IPsec・L2TP・TLSを、OSI参照モデル上で上位層に近いものから並べた組合せとして、最も適切なものはどれか。

  • ア. IPsec → L2TP → TLS
  • イ. IPsec → TLS → L2TP
  • ウ. TLS → IPsec → L2TP
  • エ. TLS → L2TP → IPsec
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:ウ

FE試験では、次のように整理します。

TLS
→ 第4層付近

IPsec
→ 第3層

L2TP
→ 第2層

したがって、上位層から

TLS → IPsec → L2TP

の順になります。

まとめ(試験直前用)

  • L2TPはLayer 2のトンネリング技術
  • IPsecはIP通信をネットワーク層で保護する
  • TLSはトランスポート層付近で通信を保護する
  • 上位から並べると TLS → IPsec → L2TP
  • L2TP自体には暗号化機能がない
  • L2TPとIPsecは組み合わせて使われることがある
  • 「L2」「IP」「Transport」という名前から層を判断する

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