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最終更新日:2026年7月17日

まず結論

先入先出法では、先に仕入れた在庫から先に払い出したと考えます。

月末在庫の評価額は、次の手順で求めます。

1. 仕入れを古い順に並べる
2. 払出数量を古い在庫から減らす
3. 最後に残った在庫を確認する
4. 残数 × 単価を合計する

月末在庫を問われた場合は、払出原価をすべて計算するより、古い在庫から消して残った在庫だけを見る方が速く解けます。

直感的な説明

スーパーの商品棚をイメージすると分かりやすいです。

古い商品
→ 先に販売する

新しい商品
→ 後まで残りやすい

先入先出法では、この考え方を在庫評価に使います。そのため、月末在庫には比較的新しく仕入れた商品が残りやすくなります。

定義・仕組み

先入先出法(FIFO:First In, First Out)は、先に仕入れた棚卸資産から先に払い出したものとして、払出原価と期末在庫を評価する方法です。

重要なのは、実際の物の動きではなく、会計上どの仕入れ分から払い出したとみなすかです。

基本の計算例

次の在庫があるとします。

入荷順 数量 単価
前月繰越 10個 100円
1回目の仕入れ 40個 120円
2回目の仕入れ 30個 130円
3回目の仕入れ 10個 110円

合計90個のうち、60個を払い出したとします。

古い順に60個を消すと、

前月繰越 10個
+
1回目の仕入れ 40個
+
2回目の仕入れ 10個
=
払出し 60個

となります。

残る在庫は次のとおりです。

残った在庫 数量 単価 評価額
2回目の仕入れ 20個 130円 2,600円
3回目の仕入れ 10個 110円 1,100円

したがって、月末在庫評価額は、

2,600円 + 1,100円 = 3,700円

です。

月末在庫数量を先に確認する

月末在庫数量
= 前月繰越 + 当月仕入れ - 当月払出し

先ほどの例では、

90個 - 60個 = 30個

です。最後に残った数量の合計が30個になっているかを確認すると、計算ミスを見つけやすくなります。

公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、前月繰越、仕入数量、仕入単価、払出数量が表で与えられ、月末在庫の評価額を求める問題が出ます。

古い在庫から払出し
↓
新しい在庫が残る
↓
残数 × 単価を合計

試験中の解き方

1. 受入れを古い順に並べる
2. 払出数量を確認する
3. 古い在庫から順に数量を減らす
4. 月末に残った在庫だけを書く
5. 残数 × 単価を合計する
問題文の表現 処理
先入先出法 古い在庫から払い出す
月末在庫評価額 最後に残った在庫を評価する
受入れ・仕入れ 在庫を追加する
払出し・売上 在庫数量を減らす
平均単価 先入先出法では使わない

どんな場面で使う?

先入先出法は、在庫の払出原価や期末在庫の評価に使われます。

古いものから使うことが自然な、食品、医薬品、使用期限のある材料、劣化しやすい部品などをイメージすると理解しやすいです。

ただし、会計上の先入先出法は、実際の保管場所や取り出し順と必ずしも一致するとは限りません。

よくある誤解・混同

単価の安いものから払い出す

誤りです。先入先出法は、単価の高低ではなく入荷した順番で処理します。

月末在庫を一つの単価で評価する

月末在庫が複数の仕入れ分から構成される場合は、仕入れ分ごとに分けて計算します。

130円の在庫が20個
+
110円の在庫が10個

を、すべて同じ単価で評価してはいけません。

売上日の単価を使う

払出し行に単価がなくても問題ありません。どの仕入れ分が払い出されたかによって原価を決めます。

払出原価と月末在庫評価額を混同する

消えた在庫を見る
→ 払出原価

残った在庫を見る
→ 月末在庫評価額

移動平均法との違い

方法 考え方
先入先出法 古い在庫から払い出す
移動平均法 仕入れのたびに平均単価を計算する

先入先出法では、仕入れ単価を平均しません。

確認問題(基本情報技術者試験対策)

ある商品の月初在庫は20個で、単価は500円である。当月に、単価550円で30個、単価600円で20個を仕入れた。当月中に45個を払い出した。先入先出法で評価した場合、月末在庫評価額はいくらか。

  • ア. 13,750円
  • イ. 14,500円
  • ウ. 14,750円
  • エ. 15,000円
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:ウ

45個を古い順に払い出すので、月初在庫20個と、550円で仕入れた30個のうち25個が払い出されます。

残る在庫は、

550円の仕入れ 5個
+
600円の仕入れ 20個

です。

したがって、

5個 × 550円 = 2,750円
20個 × 600円 = 12,000円
合計 = 14,750円

となります。

まとめ(試験直前用)

  • 先入先出法は、古い在庫から先に払い出す
  • 月末在庫には、新しい仕入れ分が残りやすい
  • 月末在庫評価額は、残数 × 単価を仕入れ分ごとに計算する
  • 単価の高低ではなく、入荷順で処理する
  • 払出原価と月末在庫評価額を混同しない
古い在庫から消す
↓
最後に残った在庫を確認
↓
残数 × 単価を合計

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