最終更新日:2026年8月11日
fe fe-technology network
まず結論
データ転送時間は、次の順番で考えると解きやすくなります。
1. データ量と通信速度の単位をそろえる
2. 伝送効率を反映して実効転送速度を求める
3. データ量 ÷ 実効転送速度で転送時間を求める
基本式は次のとおりです。
転送時間
= データ量 ÷ 実効転送速度
ただし、その前に必ず確認したいのが、ビットとバイトが混ざっていないかです。
1バイト = 8ビット
FE試験では、ここをそろえずに計算すると誤答しやすくなります。
直感的な説明
データ転送は、荷物を一定の速さで運ぶ場面に置き換えると分かりやすいです。
送るデータ量
→ 荷物の量
通信速度
→ 1秒に運べる量
転送時間
→ 荷物を全部運び終わるまでの時間
例えば、80Mビットのデータを毎秒2Mビット送れるなら、
80 ÷ 2 = 40秒
です。
ところが通信回線には、制御情報や再送などがあり、表示された回線速度をそのまま全てデータ転送に使えるとは限りません。
そこで問題文に伝送効率が示されている場合は、まず実際に使える速度を求めます。
実効転送速度
= 回線速度 × 伝送効率
定義・仕組み
1. ビットとバイトをそろえる
通信速度は、次のようにビット単位で示されることが多くあります。
bit/s
bps
Mbit/s
Mbps
一方、ファイルサイズはバイト単位で示されることがあります。
B
KB
MB
この2つをそのまま割ることはできません。
1バイト = 8ビット
なので、例えば5Mバイトは、
5Mバイト × 8
= 40Mビット
と変換できます。
データ量がバイト、通信速度がビット/秒なら、まず8倍する。
2. 伝送効率から実効転送速度を求める
回線速度が2Mビット/秒、伝送効率が80%なら、実際にデータ転送に使える速度は、
2Mビット/秒 × 0.8
= 1.6Mビット/秒
です。
この1.6Mビット/秒が実効転送速度です。
3. データ量を実効転送速度で割る
先ほどの5Mバイトを送るとします。
データ量
5Mバイト × 8
= 40Mビット
実効転送速度は、
2Mビット/秒 × 0.8
= 1.6Mビット/秒
したがって、
40Mビット ÷ 1.6Mビット/秒
= 25秒
となります。
Mを残したまま計算すると、単位が打ち消し合うため計算しやすくなります。
Mの意味は問題文を確認する
FE試験では、問題文に
1Mバイト = 10^6バイト
のような条件が示されることがあります。
この場合は、その定義をそのまま使います。
普段のPCでは2のべき乗を使う表現もあるため、試験では問題文の定義を優先することが大切です。
このテーマは、基本情報技術者試験のネットワーク分野と関係します。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、データ量・回線速度・伝送効率から転送時間を求める問題が出題されます。
試験中は、次の順番で確認すると計算ミスを減らせます。
① データ量の単位を見る
② 通信速度の単位を見る
③ バイトとビットが混ざっていたらそろえる
④ 伝送効率を回線速度に掛ける
⑤ データ量 ÷ 実効転送速度
よく使う式
1バイト = 8ビット
実効転送速度
= 回線速度 × 伝送効率
転送時間
= データ量 ÷ 実効転送速度
式を丸暗記するより、
全部のデータ量を、1秒で送れるデータ量で割る
と考える方が思い出しやすくなります。
どんな場面で使う?
データ転送時間の計算は、ネットワーク回線を使ってファイルやバックアップデータを送るときの所要時間を見積もる場面で使います。
例えば、
- 大容量ファイルのアップロード
- サーバ間のバックアップ転送
- ネットワーク回線の性能見積り
- 回線速度を変更したときの効果確認
などです。
FE試験では、実務上の細かな通信方式よりも、単位と実効速度を正しく扱えるかが重要です。
よくある誤解・混同
誤解1:MバイトをそのままMビット/秒で割る
バイトとビットは別の単位です。
1バイト = 8ビット
なので、通信速度がビット/秒なら、データ量もビットへそろえます。
10Mバイト
→ 80Mビット
ここを忘れると、答えが8分の1になってしまいます。
誤解2:伝送効率50%なら転送時間を半分にする
逆です。
伝送効率が50%なら、実際に使える速度は半分になります。
回線速度 100
× 50%
= 実効速度 50
速度が半分になるため、同じデータ量なら転送時間は長くなります。
誤解3:回線速度をそのまま使う
問題文に伝送効率が示されているなら、回線速度をそのまま使いません。
回線速度
↓ 伝送効率を反映
実効転送速度
を先に求めます。
誤解4:大きな数に全部展開しないと計算できない
M単位がデータ量と速度の両方に付いているなら、そのまま残して計算できます。
80Mビット ÷ 0.05Mビット/秒
= 1,600秒
Mが打ち消し合うので、0を何個も書かずに済みます。
まとめ(試験直前用)
- 1バイト = 8ビット
- バイトとビットが混ざっていたら、まず単位をそろえる
- 実効転送速度 = 回線速度 × 伝送効率
- 転送時間 = データ量 ÷ 実効転送速度
- 迷ったら「全部のデータ量 ÷ 1秒で送れる量」と考える