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最終更新日:2026年7月23日

まず結論

データ中心設計は、データを組織全体の共有資源と考え、データを中心にシステムを設計する方法です。

基本情報技術者試験では、次の言葉が出たらデータ中心設計を疑います。

共有資源
一元管理
データの整合性
複数システムで共通利用

反対に、業務の流れや処理手順を中心に考えるのがプロセス中心設計です。

直感的な説明

データ中心設計は、先に共通の倉庫を整えてから、各部門がその倉庫を利用するイメージです。

例えば、顧客情報を販売部門、在庫部門、会計部門がそれぞれ別々に持つとします。

販売システム → 顧客住所A
在庫システム → 顧客住所B
会計システム → 顧客住所C

住所変更があったとき、どこか一つを更新し忘れると、同じ顧客なのに異なる住所が残ってしまいます。

そこで、顧客データを共通のデータベースで管理します。

共通の顧客データ
↓
販売・在庫・会計が利用

このように、データを個別システムの所有物ではなく、組織全体で利用する共有資源として扱うのがデータ中心設計です。

定義・仕組み

データ中心設計では、業務で扱うデータと、その関係を整理してデータモデルを作ります。

例えば、次のようなデータを考えます。

顧客
商品
注文
在庫

さらに、それぞれの関係を整理します。

顧客が注文する
注文には商品が含まれる
商品には在庫がある

この関係をE-R図などで表し、共通利用できるデータ構造を設計します。

重要なのは、特定の業務手順だけに合わせるのではなく、複数の業務から安定して利用できるデータ構造を考えることです。

データを一元管理する意味

一元管理とは、必ず一つの巨大なデータベースへ物理的に集約する、という意味ではありません。

試験では、次の考え方が中心です。

同じ意味のデータを重複管理しない
データの定義を統一する
システム間の不整合を減らす

物理的に複数のデータベースへ分かれていても、データの意味や管理方針が統一されていれば、データ中心の考え方を適用できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、データ中心設計とプロセス中心設計の特徴を比較する問題が出題されます。

観点 データ中心設計 プロセス中心設計
中心に考えるもの データとその関係 業務処理や手順
データの扱い 共有資源として管理 業務ごとに設計されやすい
強み 整合性・共通利用 個別業務を早く設計しやすい
注意点 初期のデータ整理に時間がかかる データの重複・不整合が起きやすい

試験では、次の対応で切り分けます。

共有資源・一元管理
→ データ中心設計

業務手順・処理の流れ
→ プロセス中心設計

典型的な選択肢の切り方

選択肢の表現 判断
データを共有資源とみなし、一元管理する データ中心設計
業務プロセスに合わせてデータ構造を作る プロセス中心設計に近い
特定業務を短期間でシステム化しやすい プロセス中心設計に近い
データの重複や不整合を減らす データ中心設計

どんな場面で使う?

データ中心設計は、複数の業務システムで同じデータを共通利用したい場合に向いています。

例えば、次のような場面です。

  • 顧客情報を販売・会計・サポートで共有する
  • 商品情報を受注・在庫・調達で共有する
  • 部門ごとに異なるデータ定義を統一する
  • データの重複入力や更新漏れを減らす

業務手順は組織変更などで変わることがありますが、顧客、商品、注文などの基本的なデータは比較的変わりにくい傾向があります。

そのため、データを中心に設計しておくと、業務変更への対応がしやすくなる場合があります。

よくある誤解・混同

データ中心設計では業務を分析しない?

誤りです。

必要なデータを判断するためには、業務の理解が必要です。

違いは、業務の流れだけにシステム構造を合わせるのではなく、業務で共通利用するデータを重視する点です。

データ中心設計では、必ずデータモデリングを先に行う?

「必ず業務分析より先」と断定するのは適切ではありません。

実際には、業務を理解しながら必要なデータを整理します。

試験では、作業順序を暗記するより、データを共有資源として扱うかを見る方が安定します。

一元管理とは、データベースを一つにすること?

必ずしもそうではありません。

大切なのは、データの意味や管理ルールを統一し、不整合を防ぐことです。

プロセス中心設計は悪い方法?

一概には言えません。

特定業務を短期間でシステム化したい場合など、プロセス中心設計が向くこともあります。

試験では優劣ではなく、設計の中心がデータか業務処理かを切り分けます。

まとめ(試験直前用)

  • データ中心設計は、データを共有資源として扱う
  • 同じデータを複数システムで共通利用しやすい
  • データの重複や不整合を減らしやすい
  • 一元管理は、必ず一つのDBへ集約する意味ではない
  • 業務手順を中心に考えるのはプロセス中心設計
  • 「共有資源」「一元管理」が出たらデータ中心設計を選ぶ

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