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最終更新日:2026年7月17日

まず結論

著作物を利用するときは、原則として著作権者の許諾が必要です。

ただし、引用や私的使用など、著作権法で認められた例外に当てはまり、その条件を満たす場合は、許諾なしで利用できることがあります。

基本情報技術者試験では、次の順番で判断すると迷いにくくなります。

他人の著作物か
↓
許諾があるか
↓
引用・私的使用などの例外に当たるか
↓
その例外の条件を満たしているか

原則は許諾が必要。例外を使うなら、条件まで確認する。

直感的な説明

著作権は、作品を作った人が、その作品をどのように利用させるか決めるための権利です。

例えば、写真を撮影した人は、その写真をパンフレットやWebサイトへ掲載するかどうかを決められます。

ここで注意したいのは、次のような思い込みです。

自社製品が写っている
→ 自社が自由に使えるとは限らない

新聞を購入した
→ 写真や記事を自由にコピーできるとは限らない

出所を書いた
→ 何でも転載できるわけではない

少人数に配った
→ 自動的に私的使用になるわけではない

FE試験では、利用の目的や人数だけでなく、許諾または法律上の例外があるかを確認します。

定義・仕組み

著作物とは

著作物とは、思想や感情を創作的に表現したものです。

代表例には、次のようなものがあります。

  • 文章
  • 写真
  • 音楽
  • イラスト
  • 映像
  • プログラム
  • データベース

原則は許諾が必要

他人の著作物を複製したり、Webサイトへ掲載したり、資料として配布したりする場合は、原則として著作権者の許諾が必要です。

コピーする
Webへ掲載する
資料として配布する
別のパンフレットへ再利用する
→ 原則として許諾を確認する

引用

引用は、他人の著作物の一部を、自分の説明や批評などのために利用する方法です。

ただし、出所を明示するだけでは十分ではありません。

一般に、次のような点を確認します。

  • 引用する必要性がある
  • 自分の文章が主で、引用部分が従になっている
  • 引用部分が明確に区別されている
  • 必要な範囲にとどまっている
  • 出所を明示している

出所明示は必要な条件の一つですが、それだけで引用が成立するわけではありません。

私的使用

私的使用とは、個人的または家庭内など、これに準ずる限られた範囲で利用するために複製することです。

例えば、自分や家族の範囲で楽しむためのコピーが該当することがあります。

一方、会社の業務資料、研究会、社内会議などへの配布は、通常、私的使用とは判断しにくいです。

本人・家庭内など
→ 私的使用になり得る

会社・研究会・業務上のグループ
→ 少人数でも私的使用とは限らない

政府刊行物などの利用

白書などの政府刊行物については、著作権法上、一定の条件で説明材料として転載できる場合があります。

ただし、転載を禁止する表示がある場合や、図表・写真などに第三者の権利が含まれる場合は、別途確認が必要です。

制度や最新の説明を確認したい場合は、文化庁の著作権に関する案内を参照します。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、具体的な利用場面を読み、適法か不適切かを判断する問題として出題されます。

判断するときは、次の表が役立ちます。

表現 判断のポイント
撮影者に無断で写真を別媒体へ再利用 原則として不適切
新聞や雑誌の記事・写真をそのままコピー 原則として許諾が必要
出所を明示して説明材料として利用 引用などの条件を確認
家庭内で個人的に利用 私的使用になり得る
研究会や社内へ配布 少人数でも私的使用とは限らない
政府刊行物を説明材料として利用 法律上の条件や禁転載表示を確認

試験では、次の流れで切り分けます。

著作権者から許諾を得ている
→ 利用できる

許諾はないが、引用などの例外に当たる
→ 条件を満たせば利用できる

許諾も例外もない
→ 原則として利用できない

どんな場面で使う?

ブログやWebサイトへ画像を掲載する

インターネット上で見つけた画像でも、自由に利用できるとは限りません。

  • 自分で撮影した画像を使う
  • 利用条件を確認する
  • フリー素材でもライセンスを確認する
  • 引用する場合は引用要件を満たす

という確認が必要です。

社内資料や提案書を作る

社内だけで使う資料でも、他社の新聞写真や雑誌記事を自由に複製できるとは限りません。

社外公開しない
≠
著作権を気にしなくてよい

委託して撮影・制作してもらう

撮影料や制作費を支払っただけで、著作権が自動的に発注者へ移るとは限りません。

契約で、次の点を確認します。

  • どの媒体で使えるか
  • 別製品へ再利用できるか
  • Web掲載できるか
  • 改変できるか
  • 著作権が移転するか

よくある誤解・混同

❌ 出所を書けば自由に転載できる

出所明示だけでは不十分です。

引用であれば、必要性、主従関係、明確な区別、必要最小限などの条件も確認します。

❌ 自社製品の写真だから自社が自由に使える

写真の著作権は、撮影者が持っている場合があります。

以前のパンフレットで使えたとしても、別媒体や別製品への再利用まで許諾されているとは限りません。

❌ 社内資料なら何をコピーしてもよい

業務上の複製は、通常、私的使用には当たりません。

新聞、雑誌、書籍、Web画像などを資料へ載せる場合も、許諾や引用要件を確認します。

❌ 少人数なら私的使用になる

人数が少ないことだけでは判断できません。

家庭内などの個人的利用
→ 私的使用になり得る

会社・研究会・団体での配布
→ 私的使用とは限らない

❌ 非営利なら自由に利用できる

営利目的でないことだけで、著作権者の許諾が不要になるわけではありません。

著作権法上の例外に当たるか、その条件を満たすかを確認します。

まとめ(試験直前用)

  • 他人の著作物を利用する場合、原則として許諾が必要
  • 出所明示だけで自由に転載できるわけではない
  • 引用は、必要性・主従関係・明確な区別などの条件を確認する
  • 私的使用は、個人や家庭内などの限られた範囲
  • 社内、研究会、少人数だから自動的に私的使用になるわけではない
  • 自社製品の写真でも、撮影者が著作権者の場合がある

許諾があるか。例外に当たるか。条件を満たすか。

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