最終更新日:2026年8月11日
fe fe-strategy data-analysis
まず結論
クラスタ分析とは、観測データを特徴の似ているもの同士でグループ分けする分析手法です。
基本情報技術者試験では、次の切り分けを最初に覚えておくと選択肢を判断しやすくなります。
似ているデータをグループ分けする
→ クラスタ分析
過去の時系列データから予測する
→ 指数平滑法
専門家の意見を集めて収束させる
→ デルファイ法
乱数を使って繰り返し試す
→ モンテカルロ法
迷ったら、「その手法は何をしたいのか」を確認します。
「類似性」「集団」「群」「グループ分け」といった表現が中心なら、クラスタ分析を疑います。
直感的な説明
クラスタ分析は、似た者同士を集めるイメージです。
例えば、100人の顧客について次のようなデータがあるとします。
年齢
購入金額
購入回数
利用する商品カテゴリ
最初から「Aグループ」「Bグループ」という正解が決まっているわけではありません。
データを調べた結果、例えば次のようなまとまりが見つかることがあります。
購入回数が多いグループ
高額商品をよく買うグループ
セール時に購入が増えるグループ
このように、データ同士の特徴の近さを手掛かりに、自然なまとまりを見つけるのがクラスタ分析です。
定義・仕組み
クラスタ分析では、複数の項目を持つデータについて、特徴の似ているものを同じグループにまとめます。
グループのことをクラスタと呼びます。
観測データ
↓
特徴の似ている・似ていないを調べる
↓
似ているものをまとめる
↓
クラスタを作る
例えば、顧客データなら次のように考えます。
| 顧客 | 年齢 | 月間購入額 | 購入回数 |
|---|---|---|---|
| A | 25 | 8,000円 | 6回 |
| B | 27 | 9,000円 | 7回 |
| C | 58 | 50,000円 | 2回 |
| D | 61 | 48,000円 | 2回 |
AとBは特徴が近く、CとDも特徴が近いので、別々のグループとしてまとめられる可能性があります。
大切なのは、あらかじめ正解のグループを与えて分類するのではないことです。
正解ラベルを先に与える
→ 教師ありの分類
正解ラベルなしで似たものをまとめる
→ クラスタ分析
代表的な方法には、k-means法や階層型クラスタリングなどがあります。
FE試験では、細かなアルゴリズムよりも、まず「類似性をもとにグループ分けする手法」という役割を押さえることが重要です。
このテーマは、基本情報技術者試験のデータ活用や経営分析に関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、複数の分析手法の説明から適切なものを選ぶ問題として出ることがあります。
そのときは、手法名を丸暗記するよりも、問題文の動詞を見ると判断しやすくなります。
| 問題文の表現 | 選ぶ手法 |
|---|---|
| 類似性によって集団や群に分類する | クラスタ分析 |
| 過去の実績値を平滑化して将来を予測する | 指数平滑法 |
| 複数の専門家から意見を集めて収束させる | デルファイ法 |
| 乱数を使って何度もシミュレーションする | モンテカルロ法 |
試験中は、次のように短く置き換えます。
分類する
→ クラスタ分析
予測する
→ 指数平滑法
意見をまとめる
→ デルファイ法
確率的に試す
→ モンテカルロ法
ただし、「分類」という言葉だけで決めないようにします。
クラスタ分析では、類似性にもとづいてグループを作ることがポイントです。
どんな場面で使う?
クラスタ分析は、データの中にどのようなまとまりがあるのかを知りたいときに使います。
例えば、次のような場面です。
- 顧客を購買行動の似ているグループに分ける
- 店舗を売上傾向の似ているグループに分ける
- 商品を購入パターンの似ているグループに分ける
顧客分析なら、クラスタごとに特徴を確認して、施策を変えることもできます。
顧客データ
↓
クラスタ分析
↓
似た顧客をグループ化
↓
各グループの特徴を確認
クラスタ分析の目的は、単に番号を付けてグループに分けることではありません。
グループごとの特徴を把握し、その後の分析や施策に使うところまで意識すると理解しやすくなります。
よくある誤解・混同
誤解1:クラスタ分析は将来を予測する手法
クラスタ分析の中心は、似たデータをグループ分けすることです。
将来の需要などを過去データから予測する説明なら、指数平滑法などの時系列予測を考えます。
似たものをまとめる
→ クラスタ分析
過去から未来を予測する
→ 指数平滑法
誤解2:クラスタ分析は専門家の意見をまとめる手法
複数の専門家から個別に意見を集め、その結果をフィードバックしながら意見を収束させるのはデルファイ法です。
データをまとめる
→ クラスタ分析
専門家の意見をまとめる
→ デルファイ法
誤解3:クラスタ分析は乱数を使ったシミュレーション
乱数を使って多数回の試行を行い、確率や結果の分布を調べるのはモンテカルロ法です。
類似性を見る
→ クラスタ分析
乱数で多数回試す
→ モンテカルロ法
誤解4:クラスタ分析と教師ありの分類は同じ
どちらもデータをグループに分けるため、名前だけでは混同しやすいです。
違いは、正解ラベルが最初からあるかです。
| 手法 | 正解ラベル | 目的 |
|---|---|---|
| 教師ありの分類 | ある | 新しいデータの所属先を予測する |
| クラスタ分析 | ない | データの中から似たまとまりを見つける |
FE試験では、まず「類似性によって群に分ける」という説明を見抜ければ十分です。
まとめ(試験直前用)
- クラスタ分析は、似ているデータをグループ分けする手法
- 「類似性・集団・群・グループ分け」が判断の合図
- 過去データから予測するなら指数平滑法
- 専門家の意見を収束させるならデルファイ法
- 乱数でシミュレーションするならモンテカルロ法
一言で覚えるなら、
似たものを集める → クラスタ分析。