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最終更新日:2026年8月12日

まず結論

クラウドの利用形態は、共有するのか、専用なのか、複数の環境を組み合わせるのかで切り分けると分かりやすくなります。

基本情報技術者試験では、まず次の3つを押さえます。

多くの利用者で共有
→ パブリッククラウド

特定の組織だけで利用
→ プライベートクラウド

異なるクラウドやオンプレミスを組み合わせる
→ ハイブリッドクラウド

試験中は、「共有・専用・組合せ」のどれかを最初に確認すると、選択肢を切りやすくなります。

直感的な説明

クラウド環境を建物にたとえるとイメージしやすくなります。

  • パブリッククラウド:多くの利用者が使う賃貸ビル
  • プライベートクラウド:自社専用の建物
  • ハイブリッドクラウド:自社専用の建物と賃貸ビルを行き来して使う

ハイブリッドクラウドのポイントは、単に二つのサービスを契約することではありません。

プライベートクラウド
+
パブリッククラウド
↓
データやアプリケーションを連携して利用

または、

オンプレミス
+
クラウド
↓
役割を分担しながら連携して利用

のように、異なる環境を組み合わせて一つのシステムとして利用するのがハイブリッドクラウドです。

定義・仕組み

パブリッククラウド

パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供する環境を、多くの利用者が共同で利用する形態です。

利用者ごとに論理的には分離されますが、物理的な設備は複数の利用者で共有されることがあります。

一般に、次のような特徴があります。

  • 初期投資を抑えやすい
  • 必要に応じて資源を増減しやすい
  • サービス提供者が設備を管理する
  • 自社専用環境より自由なカスタマイズが難しい場合がある

試験では、「不特定多数」「共同利用」「サービス事業者が提供」などがヒントになります。

プライベートクラウド

プライベートクラウドは、特定の組織が専用で利用するクラウド環境です。

自社の要件に合わせやすく、セキュリティや運用方針を細かく決めやすい一方、構築や運用にかかる負担が大きくなる場合があります。

試験では、「自社専用」「特定組織専用」という表現が強い手掛かりです。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドは、複数の異なる環境を組み合わせて利用する形態です。

代表的には、次のような組合せがあります。

パブリッククラウド
+
プライベートクラウド

または、

クラウド
+
オンプレミス

それぞれの環境を単独で使うだけでなく、データやアプリケーションを連携させて相互運用することがポイントです。

例えば、機密性の高い情報は自社管理の環境に置き、負荷が変動しやすい処理だけパブリッククラウドを使うといった構成が考えられます。

オンプレミス

オンプレミスは、自社内などにサーバやネットワーク機器を設置し、自社で運用する形態です。

クラウドの分類そのものではありませんが、ハイブリッドクラウドの問題では比較対象としてよく登場します。

自社設備だけで運用
→ オンプレミス

オンプレミスとクラウドを連携
→ ハイブリッド構成

SaaS・PaaS・IaaSは「何をサービスとして利用するか」という分類です。今回のパブリック・プライベート・ハイブリッドは「どのような環境で利用するか」という分類なので、混同しないようにしましょう。

詳しくは、SaaSとは?PaaS・IaaSとの違いとクラウドサービスの切り分けもあわせて確認すると整理しやすくなります。

公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。

科目Aでどう出る?

科目Aでは、クラウドの特徴を示した説明文から、利用形態を選ばせる問題として出題されます。

選択肢を切る判断表

問題文の表現 判断
多数の利用者で共同利用 パブリッククラウド
特定の組織だけが専用で利用 プライベートクラウド
自社専用環境と汎用クラウドを連携 ハイブリッドクラウド
オンプレミスとクラウドを連携 ハイブリッドクラウド
クラウド機能の一部をカスタマイズ それだけではハイブリッドとはいえない
有料サービスと無料サービスを組み合わせる それだけではハイブリッドとはいえない

試験中の判断手順

1. 多くの利用者で共有している?
→ パブリッククラウド

2. 特定組織専用?
→ プライベートクラウド

3. 異なる環境を組み合わせて連携している?
→ ハイブリッドクラウド

特に、「連携」「相互運用」「オンプレミスとクラウド」「専用環境と汎用環境」という表現があれば、ハイブリッドクラウドを強く疑います。

どんな場面で使う?

ハイブリッドクラウドは、全てを一つの環境に統一するのが難しい場合に使われます。

例えば、次のような使い分けです。

機密性の高いデータ
→ プライベートクラウドやオンプレミス

アクセス量が大きく変化するWeb処理
→ パブリッククラウド

このように、セキュリティ、コスト、性能、既存システムとの互換性などを考えて配置を分けます。

ただし、複数の環境を連携するため、構成や運用が複雑になりやすい点には注意が必要です。

よくある誤解・混同

誤解1:カスタマイズしたクラウドはハイブリッドクラウド

違います。

一つのクラウドサービスを自社向けに設定変更しただけでは、ハイブリッドクラウドとは限りません。

一つの環境をカスタマイズ
→ ハイブリッドとは限らない

異なる環境を組み合わせて連携
→ ハイブリッドクラウド

誤解2:有料サービスと無料サービスを組み合わせればハイブリッド

違います。

ハイブリッドクラウドの「ハイブリッド」は料金体系の組合せではありません。

見るべきなのは、異なるクラウド環境やオンプレミス環境を組み合わせているかです。

誤解3:法人向けと個人向けの両方を提供するのがハイブリッド

違います。

これは利用者の区分の話です。

法人向け + 個人向け
→ 利用者の分類

プライベート + パブリック
→ ハイブリッドクラウド

誤解4:SaaSとパブリッククラウドは同じ分類

分類軸が違います。

SaaS・PaaS・IaaS
→ 何をサービスとして提供するか

パブリック・プライベート・ハイブリッド
→ どのような環境で利用するか

例えば、SaaSをパブリッククラウドとして提供する場合もあれば、組織専用の環境として提供する場合もあります。

まとめ(試験直前用)

  • パブリッククラウドは、多くの利用者が共同で使う
  • プライベートクラウドは、特定の組織が専用で使う
  • ハイブリッドクラウドは、異なるクラウドやオンプレミスを組み合わせて連携する
  • 「カスタマイズ」「有料+無料」「法人+個人」だけではハイブリッドとはいえない
  • 試験では「共有・専用・組合せ」の3点で切り分ける

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