最終更新日:2026年7月27日
fe fe-technology security cryptography
まず結論
認証局(CA)とは、公開鍵とその持ち主の関係を確認し、デジタル証明書を発行する第三者機関です。
基本情報技術者試験では、まず次の一文で切り分けます。
認証局は、公開鍵に対するデジタル証明書を発行する。
公開鍵
+
公開鍵の持ち主の情報
↓
認証局が確認して署名
↓
デジタル証明書を発行
直感的な説明
公開鍵は、他人に公開してよい鍵です。
ただし、公開鍵だけを受け取っても、本当に取引相手のものかは分かりません。
「A社の公開鍵です」
↓
本当にA社の公開鍵なのか?
そこで認証局が、公開鍵と持ち主の対応を確認します。
認証局は、公開鍵に付ける身分証明書の発行所のような役割です。
公開鍵だけ
→ 持ち主が本物か分からない
公開鍵+認証局の証明
→ 持ち主を確認しやすくなる
定義・仕組み
CAは、Certification Authorityの略です。
認証局は、申請者の情報や公開鍵を確認し、認証局自身の秘密鍵でデジタル署名した証明書を発行します。
デジタル証明書には、一般に次の情報が含まれます。
| 内容 | 意味 |
|---|---|
| 証明書の所有者 | 誰の証明書か |
| 所有者の公開鍵 | 証明対象となる公開鍵 |
| 発行した認証局 | どのCAが発行したか |
| 有効期間 | いつまで有効か |
| 認証局のデジタル署名 | 証明書が改ざんされていないことを確認する |
重要なのは、認証局が利用者の秘密鍵やパスワードを管理する機関ではないことです。
公開鍵の持ち主を証明する
→ 認証局
利用者の秘密鍵を保管する
→ 利用者本人
科目Aでどう出る?
科目Aでは、認証局の役割を選ばせる問題として出題されます。
| 問題文の中心 | 判断 |
|---|---|
| 公開鍵に対する証明書を発行する | 認証局 |
| 共通の秘密鍵を使う | 共通鍵暗号方式 |
| 秘密鍵で署名する | 電子署名 |
| IDと秘密文字列で本人確認する | パスワード認証 |
特に、次の言葉がそろっていれば認証局を選びます。
公開鍵
デジタル証明書
発行
第三者機関
誤りやすい選択肢
取引当事者間で共有する秘密鍵を管理する
これは認証局の役割ではありません。
共有する秘密鍵は、共通鍵暗号方式で使います。
取引当事者のデジタル署名を管理する
デジタル署名は、通常、署名者本人が自分の秘密鍵で作成します。
認証局は、個々の取引で作成された署名を管理する機関ではありません。
取引当事者のパスワードを管理する
パスワード管理も、認証局の役割ではありません。
RA・CRLとの違い
PKIでは、認証局と関連する役割や仕組みも問われます。
RA(登録局)
RAはRegistration Authorityの略です。
証明書を申請した人や組織の本人確認を行います。
本人確認の受付
→ RA
証明書を発行する
→ CA
実際の構成では、CAが本人確認も担当する場合があります。
CRL(証明書失効リスト)
CRLはCertificate Revocation Listの略です。
有効期間内でも信用できなくなった証明書を一覧化したものです。
秘密鍵が漏えいした
会社名やドメインが変わった
誤って証明書を発行した
↓
証明書を失効する
認証局は、証明書を発行するだけでなく、失効情報を管理する役割も持ちます。
どんな場面で使う?
認証局とデジタル証明書は、次のような場面で使われます。
- HTTPS通信
- 電子商取引
- 電子メールの暗号化や署名
- 電子申請
- 組織内の利用者認証
例えばHTTPSでは、ブラウザがサーバ証明書を確認し、接続先の公開鍵が本当にそのWebサイトのものかを判断します。
公開鍵暗号方式そのものについては、公開鍵暗号方式とは?暗号化・復号・電子署名で使う鍵の違いで整理しています。
よくある誤解・混同
誤解1:認証局が公開鍵を秘密に管理する
公開鍵は公開してよい鍵です。
認証局が厳重に管理するのは、認証局自身が証明書へ署名するための秘密鍵です。
誤解2:認証局が利用者の秘密鍵を発行する
基本的には違います。
利用者の鍵ペアは、利用者側や管理された環境で生成します。
認証局は主に、その公開鍵と利用者の対応を証明します。
誤解3:証明書があれば通信内容も自動的に暗号化される
証明書は、公開鍵の正当性を証明するものです。
実際の暗号化は、公開鍵暗号方式や共通鍵暗号方式を使って行います。
誤解4:認証局が取引内容を保証する
認証局が証明するのは、主に公開鍵と持ち主の対応です。
商品の品質や取引内容そのものを保証するわけではありません。
まとめ(試験直前用)
- 認証局(CA)は、公開鍵と持ち主の関係を証明する
- 認証局は、公開鍵に対するデジタル証明書を発行する
- RAは申請者の本人確認を担当する
- CRLは失効した証明書の一覧である
- 認証局は、利用者の秘密鍵やパスワードを管理する機関ではない
試験直前には、次の一文を思い出してください。
公開鍵の持ち主を証明し、デジタル証明書を発行するのが認証局。