最終更新日:2026年6月18日
ds modeling
まず結論
マーケットバスケット分析とは、購買履歴から一緒に買われやすい商品の組合せを見つける分析手法です。
DS検定では、次のような関係で問われます。
| 用語 | 判断基準 |
|---|---|
| マーケットバスケット分析 | 買い物かごの中身から購買パターンを見つける |
| アソシエーション分析 | データ間の関連ルールを見つける分析 |
| 支持度 | その組合せがどれくらい頻繁に出るか |
| 信頼度 | Xを買った人がYも買う割合 |
| リフト値 | 偶然以上に一緒に起きているか |
| Aprioriアルゴリズム | 頻出する組合せを効率よく探す方法 |
迷ったら、「この商品を買った人は、こちらも買っています」の分析だと考えると分かりやすいです。
直感的な説明
スーパーやECサイトでは、次のような購買パターンがあります。
- ビールを買う人は、おつまみも買いやすい
- パンを買う人は、牛乳も買いやすい
- カレーの材料を買う人は、福神漬けも買いやすい
このように、同じ買い物かごに入りやすい商品の関係を見つけるのがマーケットバスケット分析です。
「マーケット」は市場、「バスケット」は買い物かごです。
つまり、
買い物かごの中身を調べて、商品同士の関係を見つける分析
です。
この結果は、次のような場面で使われます。
- ECサイトのレコメンド
- 店舗の商品配置
- セット販売
- キャンペーン設計
DS検定では、未来を直接予測するモデルというより、購買データから関連パターンを発見する分析として押さえるのがポイントです。
定義・仕組み
マーケットバスケット分析は、購買履歴から
Xを買った人は、Yも買いやすい
という関連ルールを見つける分析です。
このようなルールは、次の形で表します。
X → Y
例:
ビール → おつまみ
パン → 牛乳
このルールを評価する代表的な指標が、支持度・信頼度・リフト値です。
支持度(Support)
支持度は、XとYが一緒に購入される割合です。
つまり、ルールがどれくらい頻繁に出てくるかを表します。
例:
- 全取引のうち、ビールとおつまみが一緒に買われた割合
支持度が低すぎるルールは、たまたま起きただけかもしれません。
信頼度(Confidence)
信頼度は、Xを買った人のうち、Yも買った人の割合です。
例:
- ビールを買った人のうち、おつまみも買った人の割合
信頼度が高いほど、「Xを買ったらYも買いやすい」と言えます。
リフト値(Lift)
リフト値は、XとYの関係が偶然以上に強いかを見る指標です。
信頼度だけを見ると、もともとよく売れる商品が高く見えることがあります。
たとえば、牛乳のように多くの人が買う商品は、どの商品と組み合わせても信頼度が高くなりやすいです。
そこで、リフト値を使って、本当に関連が強いのかを確認します。
| 指標 | 見ていること | 判断 |
|---|---|---|
| 支持度 | どれくらい頻繁に出るか | 低すぎると使いにくい |
| 信頼度 | Xを買った人がYも買う割合 | ルールの強さを見る |
| リフト値 | 偶然以上の関連か | 1より大きいと関連が強い可能性 |
DS検定では、特に信頼度だけで判断しないことが大切です。
どんな場面で使う?
マーケットバスケット分析は、主に購買履歴を使うビジネス分析で使われます。
ECサイトのレコメンド
「この商品を買った人は、こちらも購入しています」という表示に使われます。
例:
- カメラを買った人にメモリーカードをすすめる
- ノートPCを買った人にマウスをすすめる
店舗の商品配置
一緒に買われやすい商品を近くに置くことで、購入しやすくします。
例:
- パスタの近くにパスタソースを置く
- ビール売り場の近くにおつまみを置く
セット販売
関連商品をセットにして販売します。
例:
- ハンバーガーとポテト
- カレー材料セット
- プリンタとインク
キャンペーン設計
一緒に買われやすい商品を使って、クーポンやまとめ買い施策を考えます。
DS検定では、「購買履歴」「関連ルール」「一緒に買われる」という言葉が出てきたら、マーケットバスケット分析を疑います。
関連ルールを見つける分析全体は、アソシエーション分析 とセットで理解すると整理しやすいです。
よくある誤解・混同
誤解① マーケットバスケット分析 = 未来予測モデル
これは誤りです。
マーケットバスケット分析は、主にデータの中にある関連パターンを見つける分析です。
もちろん、レコメンドなどに活用されますが、目的は「購買パターンの発見」です。
誤解② 信頼度が高ければ必ず良いルール
これも誤りです。
信頼度は、もともとよく売れる商品に引っ張られることがあります。
そのため、DS検定では
- 信頼度だけで判断しない
- リフト値も見る
という理解が重要です。
誤解③ 関連がある = 因果関係がある
マーケットバスケット分析で分かるのは、一緒に買われやすい関係です。
「ビールを買うことが、おつまみ購入の原因である」とまでは言えません。
これは、相関と因果の違いと同じ考え方です。
誤解④ クラスタリングと混同する
クラスタリングは、データを似ているグループに分ける手法です。
マーケットバスケット分析は、商品や項目の組合せの関係を見つける手法です。
| 手法 | 目的 | 例 |
|---|---|---|
| マーケットバスケット分析 | 一緒に起きやすい組合せを探す | ビール → おつまみ |
| クラスタリング | 似ているデータをグループ化する | 顧客をタイプ別に分ける |
| 回帰分析 | 数値を予測する | 売上を予測する |
| 分類 | クラスを判定する | 離反する顧客か判定する |
誤解⑤ Aprioriアルゴリズムそのものと同じ
マーケットバスケット分析は分析の目的・考え方です。
Aprioriアルゴリズムは、その中で頻出する組合せを効率よく探す方法です。
つまり、
- マーケットバスケット分析:何をしたいか
- Aprioriアルゴリズム:どう探すか
という関係です。
まとめ(試験直前用)
- マーケットバスケット分析 = 一緒に買われやすい商品を見つける分析
- 購買履歴から「X → Y」の関連ルールを探す
- 支持度 = 頻繁さ
- 信頼度 = Xを買った人がYも買う割合
- リフト値 = 偶然以上の関連か
- 関連は分かるが、因果関係までは分からない
- Aprioriアルゴリズムは頻出組合せを探す方法
判断基準:「この商品を買った人は、こちらも買う」ならマーケットバスケット分析。
確認問題(DS検定対策)
マーケットバスケット分析の説明として、最も適切なものはどれか。
- ア. 購買履歴から、一緒に購入されやすい商品の組合せを見つける分析
- イ. 売上金額を目的変数として、将来の売上を数値で予測する分析
- ウ. 顧客を似た特徴ごとにグループ分けする分析
- エ. AIモデルの分類精度を評価するための指標
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正解:ア
解説
- ア:適切です。マーケットバスケット分析は、購買履歴から商品同士の関連を見つけます。
- イ:回帰分析の説明です。
- ウ:クラスタリングの説明です。
- エ:評価指標の説明です。
判断ポイントは、「一緒に購入されやすい商品」です。
対応スキル項目(データサイエンス力シート)
- データ分析基礎
- データの関係性理解
- ★ データ間の関係性を分析する基本的な手法を理解している