最終更新日:2026年8月16日
ds modeling
まず結論
階層クラスター分析では、次の2つを分けて考えることが重要です。
| 観点 | 何を決める? | 代表例 |
|---|---|---|
| 距離尺度 | 点と点の近さ | ユークリッド距離、マンハッタン距離、マハラノビス距離 |
| 結合基準 | クラスタとクラスタをどう結ぶか | 最短距離法、最長距離法、群平均法、ウォード法 |
DS検定では、「距離の種類」と「クラスタの結合方法」を混同しないことが最大の判断ポイントです。
直感的な説明
階層クラスター分析は、似ているものから順にグループをまとめていく方法です。
ただし、「似ている」を決めるには2段階あります。
- まず、個々のデータ同士がどれくらい近いかを測る
- 次に、できたクラスタ同士をどの基準で結ぶかを決める
例えば、
- 直線距離で点同士を測る → ユークリッド距離
- 縦横の移動量で点同士を測る → マンハッタン距離
- クラスタ内のばらつきの増加を抑えて結ぶ → ウォード法
という違いです。
ユークリッド距離とウォード法は同じ種類の用語ではありません。
定義・仕組み
点と点の距離
ユークリッド距離
一般的な直線距離です。
\[d = \sqrt{(x_1 - x_2)^2 + (y_1 - y_2)^2}\]- 直感的に理解しやすい
- 変数の尺度の影響を受けるため、必要に応じて標準化などを検討する
マンハッタン距離
各軸方向の差の絶対値を足した距離です。
\[d = |x_1 - x_2| + |y_1 - y_2|\]- 「縦+横」の移動距離としてイメージできる
- ユークリッド距離とは距離の測り方が異なる
マハラノビス距離
変数のばらつきや相関を考慮する距離です。
\[d = \sqrt{(x - \mu)^T S^{-1} (x - \mu)}\]DS検定では、「変数間の相関や分散を考慮する距離」と押さえれば十分です。
クラスタとクラスタの結合基準
| 方法 | 結合の考え方 |
|---|---|
| 最短距離法(単連結法) | 最も近い点同士の距離で判断 |
| 最長距離法(完全連結法) | 最も遠い点同士の距離で判断 |
| 群平均法 | クラスタ間の平均的な距離で判断 |
| ウォード法 | 結合によるクラスタ内のばらつきの増加を小さくする |
特にウォード法は、「分散・ばらつきの増加を抑える結合基準」という言葉から判断します。
どんな場面で使う?
階層クラスター分析は、例えば次のようなグルーピングで使われます。
- 顧客セグメント分析
- 商品の類似分類
- アンケート回答者の分類
実務では、距離尺度や結合基準だけでなく、変数の尺度や外れ値の影響も確認します。例えば単位が大きく異なる特徴量では、必要に応じて標準化を検討します。
DS検定では計算よりも、用語が「点同士の距離」なのか「クラスタ同士の結び方」なのかを見抜く問題が中心です。
よくある誤解・混同
❌ ユークリッド距離とウォード法は同じ種類
違います。
- ユークリッド距離:点と点の距離尺度
- ウォード法:クラスタ同士の結合基準
❌ ウォード法は距離尺度
ウォード法は、クラスタをどのように結合するかを決める方法です。
❌ マハラノビス距離は主成分分析
マハラノビス距離は、分散や相関を考慮した距離尺度です。主成分分析とは目的が異なります。
試験で「〜距離はクラスタ内の分散増加を最小にする」と書かれていたら注意してください。分散増加を基準にするのはウォード法です。
まとめ(試験直前用)
- 距離尺度:点と点の近さを測る
- 結合基準:クラスタとクラスタをどうまとめるか決める
- ユークリッド距離=直線距離
- マンハッタン距離=各軸方向の差の合計
- マハラノビス距離=分散・相関を考慮
- ウォード法=結合によるばらつきの増加を抑える
DS検定では、まず「点同士か?クラスタ同士か?」で選択肢を切ると整理しやすくなります。
対応スキル項目(ver.6 データサイエンス)
- 位置づけ:距離尺度・結合基準の補助学習
- ★1直接対応:なし
- ver.6の★1一覧にはこのテーマと同一の直接項目がないため、試験理解を補う関連テーマとして整理します。
- ver.6 ★1スキルチェックで確認する
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