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まず結論

  • WBSとは、プロジェクトで必要な成果物や作業を、管理しやすい単位まで分解して整理する考え方です。
  • SG試験では、単なる作業一覧ではなく、作業を分解して範囲・担当・見積りを明確にするものとして理解することが大切です。
  • 選択肢では、スコープマネジメント、タイムマネジメント、ガントチャート、アローダイアグラムと混同させてくることがあります。

WBSは、Work Breakdown Structure の略です。

日本語では、作業分解構成図のように説明されることがあります。

プロジェクトでは、最初から細かい作業が見えているとは限りません。

たとえば、「システムを導入する」という大きな作業だけでは、何をすればよいのか、誰が担当するのか、どれくらい時間がかかるのかが分かりにくいです。

そこで、作業を小さく分けて、管理しやすくするのがWBSです。


直感的な説明

WBSは、プロジェクトを 大きなかたまりから小さな作業へ分ける整理表 です。

たとえば、「部屋を片付ける」という作業を考えてみます。

これだけだと、何から始めればよいか分かりにくいです。

そこで、次のように分けます。

  • 机の上を片付ける
  • 本棚を整理する
  • 不要な書類を捨てる
  • 床を掃除する
  • 収納場所を決める

さらに、「机の上を片付ける」も、

  • 文房具を集める
  • 書類を分類する
  • 不要なものを捨てる
  • 必要なものを戻す

のように細かくできます。

プロジェクトでも同じです。

大きな作業を小さく分けることで、

  • 作業漏れを減らす
  • 担当者を決めやすくする
  • 所要期間を見積もりやすくする
  • コストを見積もりやすくする
  • 進捗を確認しやすくする

といった効果があります。

つまり、WBSは、大きな仕事を見える形に分解するための道具です。


定義・仕組み

WBSは、プロジェクトの成果物や作業を階層的に分解し、管理しやすい単位に整理する構造です。

PMBOK Guide は、プロジェクトマネジメントの標準として、スコープ、スケジュール、コスト、リスクなどの実務領域を整理しています。詳しくは PMI公式のPMBOK Guideページ を確認できます。

SG試験向けには、WBSを次の流れで押さえると理解しやすいです。

流れ 内容
成果物を確認する 何を完成させる必要があるかを確認する
大きな作業に分ける プロジェクトを主要な作業単位に分ける
小さな作業に分解する 管理しやすい単位まで細かくする
担当や範囲を明確にする 誰が何を行うかを整理する
見積りに使う 期間や費用の見積りにつなげる

WBSでは、作業を細かくしすぎても、粗すぎても使いにくくなります。

細かすぎると管理が大変になり、粗すぎると作業漏れや見積りのずれが起こりやすくなります。

そのため、担当者や進捗を管理できる程度の大きさに分解することが大切です。


どんな場面で使う?

WBSは、プロジェクトの作業範囲を整理し、見積りや進捗管理につなげる場面で使います。

たとえば、次のような場面です。

  • システム導入に必要な作業を洗い出す
  • セキュリティ対策の導入作業を分解する
  • 委託先に依頼する作業範囲を整理する
  • 作業ごとに担当者を決める
  • 作業ごとの所要期間や費用を見積もる

SG試験では、情報セキュリティ対策をプロジェクトとして進める場面で関係します。

たとえば、多要素認証を導入するプロジェクトでは、次のように作業を分解できます。

大きな作業 分解した作業の例
要件確認 対象システム確認、対象利用者確認、認証方式確認
設計 運用設計、権限設計、障害時対応設計
設定 認証設定、テスト環境設定、本番環境設定
テスト 動作確認、例外ケース確認、障害時確認
教育 マニュアル作成、説明会実施、問い合わせ対応準備
本番導入 切替作業、初期問い合わせ対応、運用確認

このように、WBSを作ると、プロジェクトで必要な作業を見落としにくくなります。

また、作業単位が見えるため、スケジュールやコストの見積りにもつなげやすくなります。


よくある誤解・混同

誤解1:WBSは単なる作業一覧である

WBSは、作業をただ並べた一覧ではありません。

大きな成果物や作業を、階層的に分解して整理するものです。

選択肢で「作業を思いついた順に並べるもの」と書かれていたら注意です。

WBSでは、上位の作業と下位の作業の関係を意識して整理します。

誤解2:スコープマネジメントと混同する

WBSは、スコープマネジメントと深く関係します。

ただし、同じものではありません。

スコープマネジメントは、何をどこまで行うかを管理する考え方です。

WBSは、その範囲を具体的な作業に分解するための道具です。

つまり、

  • 作業範囲を管理する考え方 → スコープマネジメント
  • 作業範囲を細かく分解して見える化するもの → WBS

と切り分けます。

誤解3:タイムマネジメントと同じものだと考える

WBSは、作業を分解して整理するものです。

タイムマネジメントは、作業の順序や所要期間、スケジュールを管理する考え方です。

WBSで作業を洗い出したあと、その作業の順序や所要期間を考えると、スケジュール管理につながります。

つまり、

  • 何の作業があるかを分解する → WBS
  • いつ、どの順序で行うかを管理する → タイムマネジメント

と切り分けます。

誤解4:ガントチャートと同じものだと考える

ガントチャートは、作業を横棒で表し、期間や進捗を見える化する図です。

WBSは、作業を階層的に分解する考え方です。

用語 見るポイント
WBS 作業を分解して整理する
ガントチャート 作業期間や進捗を見る

SG試験では、作業を分ける話なのか、日程を横棒で見る話なのかを確認します。

誤解5:アローダイアグラムと同じものだと考える

アローダイアグラムは、作業の順序や依存関係を矢印で表す図です。

WBSは、作業を分解して整理するものです。

たとえば、

  • 作業を細かく分ける → WBS
  • 作業の前後関係を矢印で表す → アローダイアグラム

と切り分けます。

WBSを作ったあとに、作業順序を整理するためにアローダイアグラムを使うことがあります。

誤解6:WBSは細かければ細かいほどよい

WBSは、細かく分ければよいというものではありません。

細かすぎると、管理する項目が増えすぎて、かえって分かりにくくなります。

一方で、粗すぎると、作業漏れや見積りのずれが起こります。

SG試験では、管理しやすい単位に分解するという考え方で押さえると判断しやすいです。


まとめ(試験直前用)

  • WBSは、プロジェクトの成果物や作業を、管理しやすい単位に分解して整理するものです。
  • 単なる作業一覧ではなく、階層的に分解して作業漏れを減らします。
  • スコープマネジメントは範囲を管理する考え方で、WBSはその範囲を作業に分解する道具です。
  • タイムマネジメントは日程管理、ガントチャートは期間や進捗を見る図です。
  • SG試験では、作業を分解する話なのか、日程や順序を管理する話なのかで選択肢を切り分けます。

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