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まず結論

OLAとは、SLAを守るために、サービス提供者側の内部部門同士で結ぶ運用上の合意です。

SG試験では、OLAそのものの細かい文書名を覚えるよりも、SLAとの違いを判断できることが大切です。

一番の判断基準は、次のとおりです。

  • SLA:サービス提供者と利用者の合意
  • OLA:サービス提供者側の内部部門同士の合意

選択肢では、「利用者との合意」と書かれているのか、「提供側内部の合意」と書かれているのかを確認すると切り分けやすくなります。

直感的な説明

OLAは、社内のチーム間で行う「裏側の約束」と考えると分かりやすいです。

たとえば、利用者に対して、

問い合わせには2時間以内に一次回答する

というSLAを結んでいたとします。

しかし、サービス提供者側の中では、複数の部門が関わります。

  • サービスデスク
  • 情報システム部
  • ネットワーク担当
  • サーバ担当
  • アプリ担当

利用者との約束を守るには、これらの内部部門がバラバラに動いていてはいけません。

そこで、たとえば次のような内部ルールを決めます。

  • サービスデスクは、問い合わせをすぐ記録する
  • ネットワーク担当は、連絡後30分以内に確認する
  • サーバ担当は、障害の影響範囲を報告する
  • アプリ担当は、原因調査の結果を共有する

このように、利用者との約束を守るために、提供側内部で役割や対応レベルを決める合意がOLAです。

定義・仕組み

OLAは、Operational Level Agreement の略で、日本語では運用レベル合意書と呼ばれます。

サービス提供者が利用者に対して約束したSLAを実現するために、提供者内部の部門間で、運用上の役割や対応内容を合意します。

SG試験では、次の対応関係で整理すると覚えやすいです。

用語 合意する相手 目的
SLA サービス提供者と利用者 利用者に提供するサービス品質を決める
OLA サービス提供者側の内部部門同士 SLAを守るための内部対応を決める

SLAでは、利用者から見えるサービス品質を決めます。

たとえば、次のような内容です。

  • 稼働率
  • 対応時間
  • 復旧時間
  • 問い合わせ対応時間
  • サービス提供時間

一方、OLAでは、そのSLAを実現するために、提供側の内部で何をするかを決めます。

たとえば、次のような内容です。

  • どの部門が一次対応するか
  • どの部門へエスカレーションするか
  • 各部門が何分以内に対応するか
  • 障害情報をどのように共有するか
  • 復旧作業の役割分担をどうするか

IPAの情報セキュリティマネジメント試験では、業務現場での情報セキュリティ管理やIT運用の判断が問われます。出題範囲の全体像は、IPAの情報セキュリティマネジメント試験 出題内容で確認できます。

OLAは、利用者に直接見せるための約束というより、SLAを裏側で支えるための内部合意として理解するとよいです。

どんな場面で使う?

OLAは、複数の部門が協力してITサービスを提供する場面で使います。

たとえば、社内システムに障害が発生した場合を考えます。

利用者から見ると、「システムが早く復旧するか」が重要です。

しかし、提供側の内部では、次のような連携が必要になります。

  • サービスデスクが問い合わせを受け付ける
  • 情報システム部が影響範囲を確認する
  • ネットワーク担当が通信状況を確認する
  • サーバ担当がログや負荷状況を確認する
  • アプリ担当がプログラムや設定を確認する

このとき、部門ごとの対応が決まっていないと、対応が遅れたり、責任の所在があいまいになったりします。

OLAを決めておくことで、SLAで約束したサービス品質を守りやすくなります。

SG試験では、OLAが出てきたら、利用者との契約ではなく、提供側内部の運用合意と考えるのがポイントです。

よくある誤解・混同

OLAで最も混同しやすいのは、SLAです。

SLAとの違い

SLAとOLAは、どちらもサービスレベルに関係する合意ですが、合意する相手が違います。

観点 SLA OLA
日本語 サービスレベル合意書 運用レベル合意書
合意する相手 サービス提供者と利用者 サービス提供者側の内部部門同士
利用者から見えるか 見える 基本的には内部向け
主な目的 利用者に提供する品質を約束する SLAを守るための内部対応を決める

選択肢で「利用者との間でサービス品質を合意する」とあれば、SLAです。

選択肢で「サービス提供者内部の部署間で対応内容を合意する」とあれば、OLAです。

OLAをSLAの別名だと思わない

OLAは、SLAの別名ではありません。

SLAを守るために、内部で必要な対応を決めるものです。

つまり、関係としては次のように考えると分かりやすいです。

  • SLA:利用者への約束
  • OLA:その約束を守るための内部ルール

外部委託先との契約とも区別する

OLAは、基本的に提供者内部の部門間の合意です。

外部の委託先とサービス内容や責任範囲を決める場合は、委託契約やSLAなどの文脈で考えることが多いです。

SG試験では、「内部部門同士」なのか「利用者や外部委託先との合意」なのかを読むことが大切です。

まとめ(試験直前用)

OLAは、SLAを守るためにサービス提供側の内部部門同士で結ぶ運用上の合意です。

試験直前は、次の判断基準を思い出してください。

  • 利用者との合意なら、SLA
  • 提供側内部の合意なら、OLA
  • SLAは利用者に見えるサービス品質の約束
  • OLAはSLAを守るための内部の役割分担
  • 「誰と誰の合意か」を見れば切り分けやすい

SG試験では、SLAとOLAを言葉の雰囲気で選ぶのではなく、合意する相手で判断しましょう。

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