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最終更新日:2026年5月20日

まず結論

IPスプーフィングとは、IPパケットの送信元IPアドレスを偽装する攻撃です。

SG試験では、単に「送信元を偽る攻撃」と覚えるだけでなく、

  • どのIPアドレスを見ればよいか
  • ファイアウォールで何を遮断すればよいか
  • 盗聴やDNS攻撃とどう違うか

を切り分けられることが大切です。

特に、ファイアウォールの問題では、

外部から入ってきたパケットなのに、送信元IPアドレスが自ネットワークのものなら破棄する

という考え方が重要です。


直感的な説明

IPアドレスは、通信における「住所」のようなものです。

IPスプーフィングは、

差出人の住所を偽って手紙を送る

ような攻撃です。

本当は外部の攻撃者から送られているのに、

  • 社内ネットワークの端末から来たように見せる
  • 信頼できるサーバから来たように見せる
  • 攻撃元を分かりにくくする

といった目的で使われます。

つまり、見るべきポイントは通信内容ではなく、送信元IPアドレスです。


定義・仕組み

IPスプーフィングは、IPヘッダーに含まれる送信元IPアドレスを、本来とは異なるIPアドレスに書き換えて送信する攻撃です。

攻撃の流れ

  1. 攻撃者がIPパケットを作る
  2. 送信元IPアドレスを偽装する
  3. サーバやネットワーク機器へ送信する
  4. 受け取った側が、正規の相手からの通信と誤認する

何のために使われる?

IPスプーフィングは、単独で使われるだけでなく、他の攻撃と組み合わせて使われることがあります。

代表例は次のとおりです。

  • 攻撃者の身元を隠す
  • 応答パケットを攻撃対象へ送らせる
  • DoS攻撃やDDoS攻撃を成功させやすくする
  • IPアドレスによるアクセス制限を回避する
  • ポートスキャンなどの攻撃と組み合わせる

SG試験では、

送信元IPアドレスを偽る攻撃

と判断できれば十分です。


どんな場面で使う?

攻撃されやすい場面

IPスプーフィングが問題になりやすいのは、IPアドレスだけを信頼している場面です。

例えば、

  • 特定のIPアドレスからの通信だけを許可している
  • 社内ネットワークからの通信を無条件に信頼している
  • IPアドレスだけで本人確認をしている

ような場合です。

IPアドレスは通信経路上の重要な情報ですが、本人確認そのものではありません


ファイアウォールでの対策

ファイアウォールでIPスプーフィング対策をする場合は、外部から入ってくるパケットの送信元IPアドレスを確認します。

外部から来たはずなのに、送信元IPアドレスが自ネットワークのIPアドレスになっている場合、これは不自然です。

そのため、

外部から入るパケットの送信元IPアドレスが自ネットワークのものであれば破棄する

という対策を行います。

試験での判断ポイント

見る場所 判断
送信元IPアドレス 偽装されていないかを見る
あて先IPアドレス 通信の送信先を見る
TCP/UDPのポート番号 サービスの種類を見る
通信内容 盗聴・改ざんなどの話で見る

IPスプーフィング対策では、まず送信元IPアドレスに注目します。


よくある誤解・混同

❌ 誤解①:あて先IPアドレスを見ればよい

⭕ 正しくは、送信元IPアドレスを見ます。

IPスプーフィングは「誰から来たか」を偽る攻撃です。

そのため、ファイアウォールで見るべきなのは、

外部から入ってくるパケットの送信元IPアドレス

です。


❌ 誤解②:TCPだけの問題である

⭕ 正しくは、IPレベルの送信元偽装です。

TCPやUDPの前に、IPパケットのヘッダーに送信元IPアドレスがあります。

そのため、TCP接続だけでなく、DoS攻撃などでも使われることがあります。


❌ 誤解③:通信内容を盗む攻撃である

⭕ 正しくは、送信元を偽る攻撃です。

通信内容を盗み見る攻撃は、盗聴や中間者攻撃の文脈で考えます。

IPスプーフィングは、

内容を見る攻撃ではなく、送信元を偽る攻撃

と切り分けましょう。


❌ 誤解④:DNSをだます攻撃である

⭕ 正しくは、IPパケットの送信元IPアドレスを偽装する攻撃です。

DNSの偽装や汚染は、名前解決に関する攻撃です。

IPスプーフィングは、IPパケットそのものの送信元情報を偽ります。


確認問題(SG試験対策)

ファイアウォールにおいて、自ネットワークのホストへの侵入を防止する対策のうち、IPスプーフィング攻撃の対策として最も適切なものはどれか。

  • ア. 外部から入るTCPコネクション確立要求パケットのうち、外部へのインターネットサービスの提供に必要なもの以外を破棄する。
  • イ. 外部から入るUDPパケットのうち、外部へのインターネットサービスの提供や利用したいインターネットサービスに必要なもの以外を破棄する。
  • ウ. 外部から入るパケットのあて先IPアドレスが、インターネットと直接通信すべきでない自ネットワークのホストのものであれば、そのパケットを破棄する。
  • エ. 外部から入るパケットの送信元IPアドレスが自ネットワークのものであれば、そのパケットを破棄する。
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)

正解:エ

解説

IPスプーフィングは、送信元IPアドレスを偽装する攻撃です。

外部から入ってきたパケットなのに、送信元IPアドレスが自ネットワークのものになっている場合、通常は不自然です。

そのため、ファイアウォールではそのようなパケットを破棄します。

選択肢の切り分け

  • ア:TCPの接続要求を制限する対策です。IPスプーフィング対策の本質ではありません。
  • イ:UDPパケットを制限する対策です。サービス制限の話です。
  • ウ:あて先IPアドレスを見ています。IPスプーフィング対策では、あて先ではなく送信元を見ます。
  • エ:送信元IPアドレスが自ネットワークのものかを見ています。これがIPスプーフィング対策です。

判断ポイント

IPスプーフィング対策は、

外部から来たのに、送信元が内部IPになっていないか

を見る問題です。

👉 判断ポイント
この問題は、用語の定義ではなく「目的と適用場面」で切り分けます。


まとめ(試験直前用)

  • IPスプーフィング=送信元IPアドレスの偽装
  • 対策では、外部から入るパケットの送信元IPを見る
  • 外部から来たのに送信元が内部IPなら不自然
  • あて先IPではなく、送信元IPが判断ポイント
  • IPアドレスだけを認証に使うのは危険

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