最終更新日:2026年7月18日
fe fe-technology network osi-reference-model
まず結論
ネットワーク接続装置は、どの層で動作し、何を見て中継するかで切り分けます。
信号を再生する
→ リピータ
MACアドレスで中継する
→ ブリッジ
IPアドレスで経路を選ぶ
→ ルータ
異なる通信方式を変換する
→ ゲートウェイ
基本情報技術者試験では、次の一文を覚えておくと判断しやすくなります。
信号はリピータ、MACはブリッジ、IPはルータ、方式変換はゲートウェイ。
直感的な説明
4つの装置は、すべて何らかの形でネットワークをつなぎます。
ただし、同じ情報を見ているわけではありません。
リピータ
→ 信号が弱くなっていないかを見る
ブリッジ
→ MACアドレスを見る
ルータ
→ IPアドレスを見る
ゲートウェイ
→ 通信方式やデータ形式の違いを見る
この違いを理解すると、「LAN同士を接続する装置」という似た表現が並んでも、選択肢を切り分けられます。
定義・仕組み
リピータ
リピータは、OSI参照モデルの物理層(第1層)で動作します。
通信路を通るうちに弱くなった電気信号や光信号を再生・整形し、より遠くまで届けます。
弱くなった信号
↓
再生・整形
↓
次の区間へ送る
リピータは、MACアドレスやIPアドレスを見て転送先を判断しません。
ブリッジ
ブリッジは、OSI参照モデルのデータリンク層(第2層)で動作します。
フレームに含まれるMACアドレスを確認し、どちら側のLANへ流すかを判断します。
宛先MACアドレスを確認
↓
必要な側へフレームを転送
現在では、同じ考え方を多数のポートへ広げたL2スイッチが一般的です。
ルータ
ルータは、OSI参照モデルのネットワーク層(第3層)で動作します。
宛先IPアドレスとルーティングテーブルを確認し、パケットを次にどこへ送るか決めます。
宛先IPアドレスを確認
↓
ルーティングテーブルを参照
↓
次の経路へ転送
ルータは、異なるネットワーク同士を接続します。
192.168.1.0/24
↓
ルータ
↓
192.168.2.0/24
IPアドレスの変換まで問われる場合は、NATとは?プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスへ変換する仕組みもあわせて確認すると理解しやすくなります。
ゲートウェイ
ゲートウェイは、異なるプロトコルやデータ形式を変換し、通信できるようにする装置や機能です。
試験では、ネットワーク層より上位の層を含めて処理する装置として整理されます。
異なる通信方式
↓
プロトコルやデータ形式を変換
↓
相互に通信できるようにする
ただし、実務では「デフォルトゲートウェイ」のように、外部ネットワークへの出口となるルータをゲートウェイと呼ぶこともあります。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、装置とOSI参照モデルの層を対応させる問題が出ます。
4つの装置の比較
| 装置 | 主な層 | 判断に使うもの・役割 |
|---|---|---|
| リピータ | 物理層 | 信号を再生する |
| ブリッジ | データリンク層 | MACアドレスで中継する |
| ルータ | ネットワーク層 | IPアドレスで経路を選ぶ |
| ゲートウェイ | 上位層を含む | プロトコルや形式を変換する |
選択肢の読み方
物理層で接続
→ リピータ
データリンク層で接続
→ ブリッジ
ネットワーク層で接続
→ ルータ
ネットワーク層より上位で接続
→ ゲートウェイ
層の名前を忘れた場合は、何を見ているかを考えます。
信号
→ 第1層
MACアドレス
→ 第2層
IPアドレス
→ 第3層
LAN同士を接続するルータ
問題文に「LAN同士を接続する装置」と書かれていても、すぐにルータとは決めません。
次のように、異なるネットワーク間をIPアドレスで中継するという説明があればルータです。
異なるネットワーク
+
IPアドレス
+
経路選択
→ ルータ
どんな場面で使う?
リピータを使う場面
通信距離が長く、信号が弱くなる場合に使います。
遠距離伝送
→ 信号を再生して延長
ブリッジを使う場面
LANを分割し、必要なフレームだけを反対側へ流したい場合に使います。
MACアドレスで転送を制御
→ 不要なフレームの流入を減らす
ルータを使う場面
社内LANとインターネット、または異なるIPネットワーク同士を接続する場合に使います。
異なるIPネットワーク
→ 経路を選んで中継
ゲートウェイを使う場面
通信方式やデータ形式が異なるシステム同士を連携させる場合に使います。
方式A
↓ 変換
方式B
よくある誤解・混同
ブリッジとルータは同じ
誤りです。
どちらも中継しますが、使うアドレスと対象範囲が異なります。
ブリッジ
→ MACアドレス
→ 第2層
ルータ
→ IPアドレス
→ 第3層
ルータとゲートウェイは必ず別の装置
実務では、ルータをデフォルトゲートウェイと呼ぶことがあります。
ただし、試験で装置の機能を比較する場合は、次のように切り分けます。
経路を選択する
→ ルータ
異なる方式を変換する
→ ゲートウェイ
ブリッジとL2スイッチは全く別物
L2スイッチは、多数のポートを持つブリッジに近い装置です。
どちらもMACアドレスを学習し、必要なポートへフレームを転送します。
ブリッジ
→ 少数のLANを中継
L2スイッチ
→ 多数の端末やLANを効率よく中継
リピータは通信相手を選ぶ
誤りです。
リピータは信号を再生する装置であり、MACアドレスやIPアドレスを見て転送先を選びません。
L3スイッチはブリッジと同じ
L3スイッチは、ネットワーク層の機能を持ち、IPアドレスを使って経路を選べます。
L2スイッチ
→ MACアドレス
L3スイッチ
→ IPアドレス
名前に「スイッチ」とあっても、L2かL3かを確認します。
まとめ(試験直前用)
- リピータは物理層で信号を再生する
- ブリッジはデータリンク層でMACアドレスを使う
- ルータはネットワーク層でIPアドレスを使う
- ゲートウェイは異なるプロトコルや形式を変換する
- MACならブリッジ、IPならルータ
- L2スイッチはブリッジに近い
- L3スイッチはルータに近い
- 実務のデフォルトゲートウェイはルータを指すことがある
信号はリピータ、MACはブリッジ、IPはルータ、方式変換はゲートウェイ。