最終更新日:2026年9月16日
fe fe-technology computer-system storage
まず結論
RAIDは、複数のディスクを組み合わせて、性能や信頼性を高める技術です。
基本情報技術者試験では、まず次の3つを区別できるようにすると判断しやすくなります。
RAID0
→ ストライピング
→ 高速化
→ 冗長性なし
RAID1
→ ミラーリング
→ 同じデータを複製
→ 信頼性を高める
RAID5
→ データとパリティを分散
→ 容量効率と信頼性を両立
特に、問題文に「ミラーリング」と書かれていたら、RAID1を思い出すのが重要です。
直感的な説明
RAIDを、複数のノートにデータを書く方法として考えてみます。
RAID0:分担して書く
1冊の内容を2冊に分けて、同時に書きます。
ディスクA:データの一部
ディスクB:データの一部
同時に処理できるため高速になりますが、どちらか1台が壊れると、データ全体を復元できなくなる可能性があります。
つまり、速いけれど冗長性はありません。
RAID1:同じものを2冊に書く
同じ内容を2冊のノートに書きます。
ディスクA:同じデータ
ディスクB:同じデータ
1台が故障しても、もう1台に同じデータが残っています。
これがミラーリングです。
RAID5:データと復元用情報を分散する
複数のディスクにデータを分けて保存しながら、復元に使うパリティも分散して保存します。
データ + パリティ
を複数ディスクに分散
1台のディスクが故障しても、残ったデータとパリティを使って復元できます。
定義・仕組み
RAIDとは
RAID(Redundant Array of Independent Disks)は、複数のディスクを組み合わせて、1つの記憶装置のように扱う技術です。
目的はRAIDレベルによって異なりますが、主に次の2つがあります。
- 読み書き性能を高める
- ディスク障害に備えて信頼性を高める
RAIDは「使えば必ず安全になる」わけではありません。
例えばRAID0は性能向上を目的とした方式で、冗長性はありません。
RAID0:ストライピング
RAID0は、データを複数のディスクに分散して書き込みます。
データA → ディスク1
データB → ディスク2
データC → ディスク1
データD → ディスク2
複数のディスクを並行して使えるため、アクセス性能を向上させやすい方式です。
一方で、復元用の情報を持たないため、1台のディスクが故障するとデータを失う可能性があります。
RAID0
→ ストライピング
→ 高速化
→ 冗長性なし
RAID1:ミラーリング
RAID1は、同じデータを複数のディスクに書き込みます。
ディスク1:ABC
ディスク2:ABC
この方式をミラーリングといいます。
1台が故障しても、もう1台に同じデータが残っているため、信頼性を高められます。
ただし、同じデータを重複して保存するため、例えば同容量のディスク2台を使う場合、実際にデータ保存に使える容量はおおむね1台分です。
RAID1
→ ミラーリング
→ 同じデータを複製
→ 信頼性が高い
RAID5:分散パリティ
RAID5では、データを複数のディスクに分散するとともに、復元に使うパリティも各ディスクに分散して保存します。
1台のディスクが故障しても、残りのデータとパリティから失われたデータを復元できます。
RAID5
→ ストライピング + 分散パリティ
→ 1台の故障に耐えられる
RAID1より容量を効率よく使いやすい一方で、パリティの計算や書込み処理が必要になります。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、RAIDレベルの特徴を説明文から判断する問題が出ます。
細かい数字を全部暗記するより、まずキーワードを拾うのが重要です。
「ミラーリング」が出たらRAID1
同じデータを複数ディスクに保存
ミラーリング
冗長ディスクから復旧
このような説明なら、RAID1を考えます。
「ストライピング」「高速化」が出たらRAID0
複数ディスクにデータを分散
並列に読み書き
性能向上
冗長性なし
このような説明なら、RAID0です。
「パリティを分散」が出たらRAID5
データを分散
パリティも分散
1台故障しても復元可能
この組合せなら、RAID5を考えます。
RAID0・RAID1・RAID5を比較する
| RAID | 主な仕組み | 主な目的 | 冗長性 |
|---|---|---|---|
| RAID0 | ストライピング | 高速化 | なし |
| RAID1 | ミラーリング | 信頼性向上 | あり |
| RAID5 | 分散パリティ | 容量効率と信頼性 | あり |
FEでは、この3つをまず確実に区別できるようにするのが効率的です。
どんな場面で使う?
RAIDは、サーバやストレージ装置など、複数のディスクを使う場面で利用されます。
目的によって選ぶ方式が変わります。
速度を優先
→ RAID0
同じデータを複製して信頼性を高めたい
→ RAID1
容量効率と障害対策を両立したい
→ RAID5
ただし、RAIDはバックアップそのものではありません。
例えば、誤ってファイルを削除した場合、その削除結果もRAID構成内に反映されます。また、ランサムウェアや火災など、複数ディスクに同時に影響する障害には対応できない場合があります。
そのため、RAIDによる冗長化とバックアップは別に考えます。
よくある誤解・混同
RAIDならすべて障害に強い
違います。
RAID0には冗長性がありません。
RAID0
→ 高速化
→ 障害対策ではない
ミラーリングはRAID0
違います。
ミラーリングはRAID1です。
RAID1
→ 1つのデータをもう1つ複製
→ mirror
試験では、この対応をすぐ思い出せるようにしておくと判断しやすくなります。
RAID1は容量を2倍使える
同じデータを2台に保存するので、容量がそのまま2倍になるわけではありません。
例えば1TBのディスクを2台使ってRAID1を構成すると、実際に保存できるデータ容量はおおむね1TBです。
RAID5はデータ専用のパリティディスクを1台置く
RAID5では、パリティを特定の1台に固定せず、複数のディスクに分散します。
「パリティを分散」という点が判断材料です。
RAIDはバックアップと同じ
違います。
RAIDは主にディスク障害への耐性を高める仕組みです。
バックアップは、元データとは別にコピーを保存して、削除・破損・災害などから復旧できるようにする考え方です。
RAID
→ 稼働を続けるための冗長化
バックアップ
→ 失ったデータを戻すためのコピー
まとめ(試験直前用)
- RAIDは複数ディスクを組み合わせる技術
- RAID0はストライピングで高速化、冗長性なし
- RAID1はミラーリングで同じデータを複製
- RAID5はデータとパリティを分散
- 「ミラーリング」と出たらRAID1をまず考える
- RAIDとバックアップは別の仕組み
RAID0
→ 分ける・速い
RAID1
→ 複製・ミラーリング
RAID5
→ 分散パリティ