最終更新日:2026年9月3日
fe fe-technology algorithm probability
まず結論
順列と組合せは、順番を区別するかどうかで切り分けます。
基本情報技術者試験では、まず次の判断をすると迷いにくくなります。
並べる・順位を決める
→ 順番を区別する
→ 順列 nPr
選ぶ・取り出す
→ 順番を区別しない
→ 組合せ nCr
さらに、問題文に「少なくとも1つ」とあれば、1個、2個、3個……と場合分けする前に、次を考えます。
少なくとも1つ
= 全体 - 1つもない
この「反対の場合を引く」考え方を使うと、計算をかなり短くできることがあります。
直感的な説明
5人の中から3人を選ぶ場面を考えます。
Aさん、Bさん、Cさんを選んだとき、
A → B → C
C → A → B
のように選ぶ順番が違っても、最終的に選ばれた3人が同じなら、同じ1通りとして数えます。
これが組合せです。
一方、5人から「1位・2位・3位」を決めるなら、
1位 A、2位 B、3位 C
1位 C、2位 A、3位 B
は別の結果です。
順番に意味があるので、こちらは順列です。
試験では公式を見る前に、
順番に意味がある?
と考えるのがポイントです。
定義・仕組み
順列 nPr
n個の中からr個を選び、順番を付けて並べる場合の数です。
nPr
例えば、5人から2人を選んで1位と2位を決めるなら、
5P2 = 5 × 4 = 20通り
です。
組合せ nCr
n個の中からr個を選び、順番を区別しない場合の数です。
nCr = n! / {r!(n-r)!}
例えば、5人から2人を選ぶだけなら、
5C2 = 10通り
です。
同じ2人を選んだ結果なら、選んだ順番が違っても1通りとして数えます。
「少なくとも」は余事象を考える
例えば、8人の中から3人を選び、その中にあるグループの人を少なくとも1人含めるとします。
この場合、
1人含む
2人含む
3人含む
と分けて足すこともできます。
しかし、より簡単なのは、
全体
-
そのグループの人を1人も含まない場合
です。
つまり、
少なくとも1人
= 全体 - 0人
と考えます。
これは「少なくとも1個」「少なくとも1回」などでも同じです。
このテーマは、基本情報技術者試験の基礎理論・離散数学に関係します。公式の出題範囲や最新シラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、問題文の言葉から、順列・組合せ・余事象のどれを使うか判断させる形が重要です。
| 問題文の表現 | 判断 |
|---|---|
| 何通りに並べられるか | 順番あり → nPr |
| 何人選ぶか | 順番なし → nCr |
| 委員を選ぶ | 順番なし → nCr |
| 1位、2位、3位を決める | 順番あり → nPr |
| 少なくとも1つ含む | 全体 − 0個を検討 |
| 1つも含まない | 対象を除いた中から選ぶ |
試験では、計算式そのものよりも、どの考え方を選ぶかで差が付きます。
典型的な考え方
男子3人、女子5人の計8人から3人を選び、男子を少なくとも1人含める場合を考えます。
まず、3人を「選ぶ」だけなので組合せです。
全体 = 8C3 = 56通り
次に「男子が1人もいない」場合を考えます。
これは女子5人の中から3人を選ぶので、
5C3 = 10通り
したがって、
少なくとも男子1人
= 56 - 10
= 46通り
です。
ここで覚えたいのは「46」という答えではなく、
少なくとも1人
↓
0人の場合を引く
という読み替えです。
どんな場面で使う?
順列・組合せは、単独の計算問題だけでなく、確率、経路、アルゴリズムの組合せ数を考えるときにも使います。
例えば、格子状の最短経路は、
右へ進む回数
上へ進む回数
をどの順番に並べるかという問題に置き換えられます。
この応用については、格子状の最短経路の数え方とは?右と上の並べ方で考える組合せ問題 で整理しています。
よくある誤解・混同
「選ぶ」と書いてあれば必ずnCrとは限らない
「選んでから役割を割り当てる」場合は、順番や役割の違いを区別する必要があります。
例えば、5人から会長と副会長を選ぶ場合は、Aさんが会長・Bさんが副会長の場合と、その逆は別です。
そのため、単なる組合せではなく順番を区別します。
「少なくとも」は必ず場合分けする必要はない
少なくとも1つ
を見て、1個、2個、3個……と全部計算する必要はありません。
まず、
全体 - 0個
の方が簡単ではないかを確認します。
nPrとnCrの公式を逆に覚えない
公式を丸暗記するより、
順番あり → P
順番なし → C
と意味で判断する方が安全です。
まとめ(試験直前用)
- 並べる・順位を付ける → 順列 nPr
- 選ぶだけ → 組合せ nCr
- 判断の中心は「順番を区別するか」
- 「少なくとも1つ」→ 全体 − 0個をまず検討する
- 「1つもない」→ 対象を除いて選ぶ
- 公式より先に、問題文を「順番あり/なし」「少なくとも」に分類する