最終更新日:2026年7月15日
fe fe-technology network
まず結論
パケットフィルタリングとは、IPアドレスやポート番号などを条件にして、通信を許可するか遮断するかを判断する仕組みです。
基本情報技術者試験では、次の切り分けが重要です。
Webサーバ
→ HTTPの80番ポートで待ち受ける
クライアントPC
→ 通信ごとに一時的なポート番号を使う
そのため、PCからWebサーバへHTTP通信する場合は、次の形になります。
PC: 一時ポート → Webサーバ: 80
Webサーバ: 80 → PC: 一時ポート
単に「HTTPは80番」と覚えるのではなく、80番がどちら側に付くかを見るのがポイントです。
直感的な説明
Webサーバを窓口、ポート番号を窓口番号だと考えます。
Webサーバは、HTTPの通信を受け付けるために80番の窓口で待っています。
一方、PCはWebサーバへ接続するとき、自分側に一時的な窓口番号を用意します。
例えば、PCが50000番を使った場合は次のようになります。
PC:50000 → Webサーバ:80
Webサーバが応答するときは、送信元とあて先が入れ替わります。
Webサーバ:80 → PC:50000
つまり、往路と復路は同じポート番号の組を使いますが、送信元とあて先の位置が逆になります。
定義・仕組み
パケットフィルタリング型ファイアウォールは、パケットのヘッダー情報を確認して通信の可否を判断します。
代表的な確認項目は次のとおりです。
- 送信元IPアドレス
- あて先IPアドレス
- 送信元ポート番号
- あて先ポート番号
- プロトコルの種類
サーバ側のポート
サーバは、提供するサービスに対応したポート番号で待ち受けます。
代表例は次のとおりです。
| サービス | 代表的なポート番号 |
|---|---|
| HTTP | 80 |
| HTTPS | 443 |
| SMTP | 25 |
| DNS | 53 |
試験では、サービス名からサーバ側のポート番号を決めると考えると分かりやすいです。
クライアント側のポート
クライアントは、接続のたびに一時的なポート番号を使います。
古い試験問題では、クライアント側の一時ポートを「1024以上」と表すことがあります。
クライアント:1024以上 → サーバ:80
実務では一時ポートの範囲はOSによって異なりますが、FE試験では問題文の条件に従って判断します。
往路と復路
通信方向ごとに、送信元とあて先を入れ替えて考えます。
| 通信方向 | 送信元ポート | あて先ポート |
|---|---|---|
| PC → Webサーバ | 一時ポート | 80 |
| Webサーバ → PC | 80 | 一時ポート |
このテーマは、基本情報技術者試験の「ネットワーク」や「セキュリティ」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、ファイアウォールのルール表から正しい通信条件を選ぶ問題として出題されます。
問題を解くときは、次の順番で確認します。
1. どちらがクライアントか
2. どちらがサーバか
3. サービス用ポートは何番か
4. 往路か復路か
5. 送信元とあて先を正しく入れ替えたか
例えば、PCからHTTPでWebサーバへ接続する場合は次のとおりです。
PC → Webサーバ
送信元ポート:一時ポート
あて先ポート:80
応答では逆になります。
Webサーバ → PC
送信元ポート:80
あて先ポート:一時ポート
試験では、表の1行だけを見るのではなく、要求通信と応答通信の両方が許可されているかを確認します。
科目Bでどう使う?
科目Bでポート番号の組合せがそのまま問われる場面は多くありませんが、通信処理やセキュリティ設定を読むときに役立ちます。
例えば、プログラムや設定表に次のような条件がある場合です。
あて先ポートが80なら通過を許可する
この条件だけでは、PCからWebサーバへの要求は通せても、WebサーバからPCへの応答が通らない可能性があります。
科目Bでは、次の視点が重要です。
要求通信だけでなく応答通信も成立するか
送信元とあて先を逆にして読めているか
条件の適用方向が合っているか
つまり、ポート番号を暗記するだけでなく、通信の向きと状態の変化を追う力につながります。
SG試験との違い
SG試験でも、パケットフィルタリングやファイアウォール設定は重要です。
ただし、重視する視点は少し異なります。
| 試験 | 重視する視点 |
|---|---|
| SG試験 | 業務上必要な通信だけを許可し、不要な通信を遮断する運用判断 |
| FE試験 | クライアント・サーバ・ポート番号・通信方向を技術的に読み取ること |
SG試験では、公開すべきポートや不要な通信の遮断が中心です。
FE試験では、それに加えて、次のような仕組みの理解が必要です。
サーバ側はサービス用ポート
クライアント側は一時ポート
往路と復路では送信元・あて先が逆
同じテーマでも、FEでは通信の仕組みを正確に追う視点を残しておくと役立ちます。
よくある誤解・混同
| 誤解 | 正しい理解 |
|---|---|
| HTTP通信ではPC側も80番を使う | 80番は通常Webサーバ側の待受ポート |
| 応答通信も送信元PC・あて先Webサーバのまま | 応答では送信元とあて先が逆になる |
| あて先ポート80だけ許可すれば通信は成立する | 応答側の通信条件も必要 |
| 1024以上はWebサーバ側のポート | 古いFE問題ではクライアント側の一時ポートとして扱う |
| ポート番号だけ見ればよい | 通信方向とクライアント・サーバの役割も確認する |
一番重要な切り分けは、次のとおりです。
サービスを待ち受ける側
→ 決まったポート番号
通信を開始する側
→ 一時ポート番号
応答通信
→ 送信元とあて先を入れ替える
まとめ(試験直前用)
- パケットフィルタリングは、IPアドレスやポート番号で通信を制御する
- WebサーバはHTTPなら80番ポートで待ち受ける
- クライアントPCは一時的なポート番号を使う
- 往路と復路では送信元とあて先が逆になる
- FEでは、ポート番号だけでなく通信方向まで確認する