最終更新日:2026年7月6日
fe technology algorithm numerical-analysis
まず結論
ニュートン法とは、方程式 f(x)=0 の解の近似値を求める方法です。
FE試験では、次のように押さえます。
- 接線を使う
- 微分を使う
- 初期値は1つ
- 必ず収束するとは限らない
問題文に
y=f(x) の接線を利用する
とあれば、ニュートン法を疑います。
直感的な説明
方程式 f(x)=0 の解を求めるとは、グラフでいうと、
y=f(x) が x軸と交わる場所を探す
という意味です。
ニュートン法では、まず「このあたりに解がありそう」という値を1つ決めます。これを 初期値 といいます。
その点でグラフに接線を引きます。
そして、その接線が x軸と交わる場所を、次の候補値にします。
この操作を繰り返して、解に近づけます。
つまり、ニュートン法は
接線を使って、解に少しずつ近づく方法
です。
定義・仕組み
ニュートン法の考え方
ニュートン法は、非線形方程式の解を近似的に求める反復法です。
流れは次のようになります。
- 初期値を1つ決める
- その点で接線を引く
- 接線と x軸の交点を次の近似値にする
- これを繰り返す
式で表すと、代表的には次の形になります。
x_{n+1} = x_n - f(x_n) / f'(x_n)
ただし、FE試験では式を完全に暗記するより、
接線・微分・反復
の3点を押さえる方が大事です。
なぜ微分が必要?
ニュートン法では、接線を使います。
接線の傾きは、微分によって求めます。
そのため、関数 f(x) が解の近くで微分できない場合、ニュートン法をそのまま使うのは難しくなります。
FE試験では、
微分不可能でもよい
という選択肢は切りやすいです。
初期値は1つ
ニュートン法では、基本的に初期値を1つ与えます。
この初期値を出発点として、次の近似値を計算していきます。
一方で、2つの値や区間を使う方法もあります。
たとえば、二分法や割線法などは、ニュートン法とは考え方が違います。
FE試験では、
異なる初期値を二つ与える必要がある
とあれば、ニュートン法の説明としては不適切と判断します。
必ず収束するとは限らない
ニュートン法は便利な方法ですが、どんな初期値でも必ず解に近づくわけではありません。
たとえば、
- 初期値が解から遠すぎる
- 接線の傾きが小さい
- 微分値が0に近い
- 別の解に向かってしまう
- 発散してしまう
ということがあります。
FE試験では、
どのような初期値でも必ず解が得られる
のような表現は、強すぎるので疑います。
どんな場面で使う?
方程式の解を近似的に求める場面
ニュートン法は、厳密に解を求めるのが難しい方程式に対して、近似値を求めるときに使われます。
特に、非線形方程式では、計算で一発で答えを出すのが難しいことがあります。
そのようなときに、反復的に解へ近づけます。
プログラムで数値計算を行う場面
アルゴリズムとして実装する場合、次のような流れになります。
初期値を決める
↓
f(x) と f'(x) を計算する
↓
次の近似値を計算する
↓
十分近づいたら終了する
このように、ニュートン法は「繰り返し計算」で近似値を改善していきます。
よくある誤解・混同
❌ ニュートン法は微分できなくても使える
これは誤りです。
ニュートン法は接線を使うため、微分が関係します。
微分できない点では、接線の傾きを求められません。
❌ 初期値を二つ与える必要がある
これも誤りです。
ニュートン法では、基本的に初期値は1つです。
2つの値を使う方法と混同しないようにします。
❌ どんな初期値でも必ず解が得られる
これも誤りです。
ニュートン法は、初期値によっては収束しないことがあります。
FE試験では、
必ず
という表現は注意して読みます。
❌ 接線ではなく、単に値を総当たりする
ニュートン法は、やみくもに値を試す方法ではありません。
関数の傾き、つまり微分を使って、次の候補を効率よく求めます。
確認問題(FE試験対策)
方程式 f(x)=0 の解の近似値を求めるアルゴリズムとして知られているニュートン法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア. y=f(x) の接線を利用して解の近似値を求めるものである。
- イ. 関数 f(x) が解の付近で微分不可能であっても、解の近似値を求めることができる。
- ウ. 異なる初期値を二つ与える必要がある。
- エ. どのような初期値を与えても、必ず解の近似値が得られる。
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:ア
解説
- ア:正解です。ニュートン法は、y=f(x) の接線を利用して、方程式 f(x)=0 の解の近似値を求めます。
- イ:不適切です。接線を利用するため、関数が微分可能であることが前提になります。
- ウ:不適切です。ニュートン法では、基本的に初期値は1つです。
- エ:不適切です。初期値によっては、収束しないことがあります。
👉 判断ポイント
ニュートン法 → 接線・微分・初期値1つ・必ず収束ではない と考えます。
まとめ(試験直前用)
- ニュートン法は、接線 を使って解の近似値を求める
- 接線を使うので、微分 が関係する
- 初期値は基本的に 1つ
- 初期値によっては、必ず収束するとは限らない
FE試験では、
接線を利用する
と出たら、ニュートン法を選びます。
逆に、
微分不可能でもよい
初期値を二つ与える
どんな初期値でも必ず得られる
のような表現は、ニュートン法の説明としては不適切です。