最終更新日:2026年7月25日
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まず結論
磁気ディスクのアクセス時間とは、目的のデータを読み書きできるようになるまでにかかる時間です。
基本情報技術者試験では、次の式で押さえると判断しやすいです。
アクセス時間
= 平均シーク時間
+ 平均回転待ち時間
+ データ転送時間
直感的には、次の流れです。
ヘッドを目的の場所へ動かす
↓
目的のデータが回ってくるのを待つ
↓
データを読み書きする
つまり、アクセス時間は 探す時間 + 待つ時間 + 読み書きする時間 です。
直感的な説明
磁気ディスクは、円盤が回転し、磁気ヘッドが目的の位置へ移動してデータを読み書きします。
本棚から本を取る作業にたとえると、次のようになります。
目的の棚まで移動する
↓
目的の本が取りやすい位置に来るのを待つ
↓
本を読む
磁気ディスクでも同じです。
ヘッドを目的のトラックへ移動する
↓
目的のデータがヘッドの下に来るのを待つ
↓
データを転送する
この3つを合わせたものがアクセス時間です。
定義・仕組み
磁気ディスクのアクセス時間は、主に次の3つで構成されます。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 平均シーク時間 | ヘッドが目的のトラックまで移動する平均時間 |
| 平均回転待ち時間 | 目的のデータがヘッドの下に来るまで待つ平均時間 |
| データ転送時間 | 実際にデータを読み書きする時間 |
式で表すと、次のようになります。
アクセス時間
= 平均シーク時間 + 平均回転待ち時間 + データ転送時間
平均回転待ち時間は、一般にディスクが1回転する時間の半分として考えます。
平均回転待ち時間
= 1回転にかかる時間 ÷ 2
なぜ半分かというと、目的のデータがどの位置にあるかによって、ほとんど待たずに読める場合もあれば、ほぼ1回転待つ場合もあるからです。
平均すると、約半回転分待つと考えます。
このテーマは、基本情報技術者試験の「コンピュータシステム」や「補助記憶装置」と関係する内容です。公式の出題範囲やシラバスは、IPA:基本情報技術者試験 から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、磁気ディスクの性能に関する正誤問題として出題されやすいです。
次の表現があれば、アクセス時間の式を思い出します。
| 問題文の表現 | 判断 |
|---|---|
| アクセス時間 | シーク時間 + 回転待ち時間 + データ転送時間 |
| 回転速度を上げる | 回転待ち時間が短くなりやすい |
| 位置決め時間を短縮する | シーク時間が短くなりやすい |
| データを読み出す時間 | データ転送時間 |
例えば、次の記述は正しいです。
アクセス時間は、回転速度を上げるか、
位置決め時間を短縮すると短くなる。
理由は、回転速度を上げると回転待ち時間が短くなり、位置決め時間を短縮するとシーク時間が短くなるからです。
一方で、アクセス時間に 処理装置の前処理時間や後処理時間 を含める説明は不適切です。
どんな場面で使う?
問題文では、処理時間の見積りや性能改善の場面で、どの部分がボトルネックかを判断するのに役立ちます。
例えば、次のような改善策を考えます。
ディスクの回転速度を上げる
↓
平均回転待ち時間が短くなる
↓
アクセス時間が短くなる
また、ヘッドの移動を減らすようにデータを配置すると、シーク時間を短くできる場合があります。
関連するデータを近くに配置する
↓
ヘッド移動が少なくなる
↓
シーク時間が短くなる
問題文では、単に用語を覚えるより、次のように読むと判断しやすいです。
ヘッド移動の話 → シーク時間
回転を待つ話 → 回転待ち時間
読み書きそのもの → データ転送時間
よくある誤解・混同
磁気ディスクでよくある誤解は、アクセス時間、記憶容量、データ転送速度を同じように見てしまうこと です。
| 誤解 | 正しい理解 |
|---|---|
| アクセス時間には前処理・後処理も含む | アクセス時間は、シーク時間 + 回転待ち時間 + データ転送時間 |
| 記憶容量はトラック当たりの容量とトラック数だけで決まる | シリンダ数なども関係する |
| データ転送速度は回転待ち時間で決まる | 主に回転速度とトラック当たりの記憶容量が関係する |
| 回転速度を上げてもアクセス時間は変わらない | 回転待ち時間が短くなるため、アクセス時間短縮につながる |
| シーク時間と回転待ち時間は同じ | シークはヘッド移動、回転待ちは目的データが来るまでの待ち時間 |
記憶容量は、次のように考えます。
記憶容量
= トラック当たりの記憶容量
× 1シリンダ当たりのトラック数
× シリンダ数
データ転送速度は、次のように考えます。
データ転送速度
= 1回転で読めるデータ量
× 1秒間の回転数
試験では、何を聞かれているかを先に見るのが大切です。
時間を聞いている → アクセス時間
容量を聞いている → 記憶容量
速度を聞いている → データ転送速度
まとめ(試験直前用)
- 磁気ディスクのアクセス時間は、平均シーク時間 + 平均回転待ち時間 + データ転送時間
- シーク時間は、ヘッドが目的のトラックへ移動する時間
- 回転待ち時間は、目的のデータがヘッドの下に来るまで待つ時間
- データ転送時間は、実際に読み書きする時間
- 回転速度を上げると、回転待ち時間が短くなりやすい
- 位置決め時間を短縮すると、シーク時間が短くなりやすい
- アクセス時間、記憶容量、データ転送速度を混同しない