最終更新日:2026年7月27日
fe fe-technology computer-architecture
まず結論
コンピュータは、入力・記憶・演算・制御・出力という五つの基本機能から成り立っています。
基本情報技術者試験では、特に次の対応が重要です。
命令を保存する
→ 記憶装置
命令を取り出す
→ 記憶装置から
命令を解釈する
→ 制御装置
計算を実行する
→ 演算装置
つまり、
命令は記憶装置から取り出し、制御装置で解釈する
と覚えると判断しやすくなります。
直感的な説明
料理を作る場面に置き換えてみます。
レシピを保管する
→ 記憶
次の手順を読む
→ 命令の取出し
手順の意味を理解する
→ 命令の解釈
切る・混ぜる・加熱する
→ 演算・実行
完成した料理を出す
→ 出力
コンピュータも同じように、保存された命令を順番に取り出し、内容を解釈して、必要な処理を実行します。
五大機能を単独で覚えるのではなく、処理の流れとして見ると理解しやすくなります。
定義・仕組み
入力
入力は、外部から情報をコンピュータへ取り込む機能です。
代表例は次のとおりです。
キーボード
マウス
タッチパネル
マイク
センサ
利用者の操作や外部機器からのデータを受け取ります。
記憶
記憶は、命令やデータを保存する機能です。
レジスタ
キャッシュメモリ
主記憶
補助記憶装置
実行中のプログラムや処理対象のデータは、主に主記憶へ置かれます。
CPUが次の命令を実行するときは、主記憶に保存された命令を取り出します。
演算
演算は、計算や論理処理を行う機能です。
加算・減算
比較
AND・OR
シフト演算
CPU内のALU(算術論理演算装置)が、この機能を担当します。
制御
制御は、命令を解釈し、各装置へ動作を指示する機能です。
命令の内容を判断する
↓
必要な装置へ制御信号を送る
↓
処理の順序を整える
CPU内の制御装置が担当します。
出力
出力は、処理結果を外部へ渡す機能です。
代表例は次のとおりです。
ディスプレイ
プリンタ
スピーカ
処理した結果を、人や別の装置が利用できる形にします。
命令の取出し・解釈・実行
CPUの基本動作は、次の順番です。
フェッチ
↓
デコード
↓
実行
それぞれの意味は次のとおりです。
フェッチ
→ 主記憶から命令を取り出す
デコード
→ 命令の内容を解釈する
実行
→ 演算やデータ転送などを行う
このテーマは基本情報技術者試験のコンピュータ構成要素に含まれます。公式の出題範囲は、IPA:基本情報技術者試験から確認できます。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、五大機能と装置の対応や、命令実行の流れを問う問題がよく出ます。
選択肢を切る判断表
| 選択肢の表現 | 判断 |
|---|---|
| 命令は記憶装置から取り出す | 正しい |
| 命令は演算装置から取り出す | 誤り |
| 命令は制御装置で解釈する | 正しい |
| 命令は演算装置で解釈する | 誤り |
| 加算や比較は演算装置が行う | 正しい |
| キーボードは出力装置である | 誤り |
試験中は、次の順番で確認します。
1. 命令はどこに保存されているか
2. 命令をどこから取り出すか
3. 命令をどの装置が解釈するか
4. 実際の計算をどの装置が行うか
五大機能の対応
| 機能 | 主な役割 | 代表的な装置 |
|---|---|---|
| 入力 | 情報を取り込む | キーボード、マウス |
| 記憶 | 命令・データを保存 | 主記憶、補助記憶 |
| 演算 | 計算・論理処理 | ALU |
| 制御 | 命令を解釈し指示 | 制御装置 |
| 出力 | 結果を外部へ渡す | ディスプレイ、プリンタ |
関連するCPU内部の装置
プログラムカウンタ
→ 次に実行する命令のアドレスを保持
命令レジスタ
→ 取り出した命令を保持
命令デコーダ
→ 命令の内容を解釈
ALU
→ 算術・論理演算を実行
どんな場面で使う?
CPUの動作を理解するとき
プログラムが動く仕組みを理解するには、命令がどのように処理されるかを知る必要があります。
主記憶から命令を取得
↓
制御装置で解釈
↓
演算装置や記憶装置へ指示
↓
結果を保存または出力
この流れを理解すると、CPU・主記憶・レジスタの役割を切り分けやすくなります。
コンピュータ構成を分類するとき
周辺機器や内部装置が、五大機能のどれに当たるかを整理できます。
スキャナ
→ 入力
SSD
→ 記憶
ALU
→ 演算
制御回路
→ 制御
ディスプレイ
→ 出力
性能のボトルネックを考えるとき
どの機能で処理が遅れているかを考える際にも、五大機能の整理が役立ちます。
入力が遅い
記憶装置へのアクセスが遅い
演算に時間がかかる
出力に時間がかかる
よくある誤解・混同
CPUがプログラム全体を保存している
CPU内にはレジスタやキャッシュがありますが、実行中のプログラム全体は主に主記憶へ置かれます。
問題文で「命令をどこから取り出すか」と問われたら、記憶装置と判断します。
演算装置が命令を解釈する
違います。
命令を解釈
→ 制御装置
命令に従って計算
→ 演算装置
「判断する」と「計算する」を分けて考えます。
入力装置から命令を直接取り出す
キーボードなどの入力装置は、利用者の情報を取り込む装置です。
実行中の命令は、主記憶から取り出します。
命令の取出し元はプログラムカウンタである
プログラムカウンタは、次の命令があるアドレスを保持します。
命令そのものを保存している場所ではありません。
プログラムカウンタ
→ 命令の場所を示す
主記憶
→ 命令を保存する
制御装置と演算装置は別のCPUである
違います。
制御装置と演算装置は、どちらもCPUを構成する主要部分です。
CPU
├ 制御装置
└ 演算装置
まとめ(試験直前用)
- コンピュータの五大機能は、入力・記憶・演算・制御・出力
- 命令は記憶装置から取り出す
- 命令の解釈は制御装置が行う
- 計算や論理処理は演算装置が行う
- 命令実行の基本は、フェッチ→デコード→実行