最終更新日:2026年7月20日
fe fe-technology network security
まず結論
DMZは、インターネットと内部ネットワークの間に設ける中間的なネットワークです。
基本情報技術者試験では、次のように切り分けます。
外部から利用される公開サーバ
→ DMZ
重要なデータを持つサーバ
→ 内部セグメント
したがって、Webサーバとデータベースサーバから成るシステムでは、一般に次の配置が適切です。
Webサーバ
→ DMZ
データベースサーバ
→ 内部セグメント
判断軸は次の一文です。
見せるサーバはDMZ、守るサーバは内部。
直感的な説明
DMZは、建物の入口にある受付スペースのようなものです。
外部の人は受付までは入れますが、重要書類を保管する社内の執務室には直接入れません。
インターネット
↓
DMZ(受付)
↓
内部ネットワーク(重要エリア)
Webサーバは、利用者からアクセスされるため受付に近いDMZへ置きます。
一方、データベースサーバは、顧客情報や注文情報などを持つため、さらに内側の内部セグメントへ置きます。
外部利用者はWebサーバを経由してサービスを利用しますが、データベースサーバへ直接接続する必要はありません。
定義・仕組み
DMZとは
DMZは、DeMilitarized Zoneの略です。
日本語では非武装地帯と訳され、ネットワークでは次の目的で設けます。
- 外部公開サーバを内部ネットワークから分離する
- 公開サーバが攻撃された場合の影響を内部へ広げにくくする
- 外部・DMZ・内部の間の通信を個別に制御する
DMZは、安全な内部ネットワークそのものではありません。
むしろ、外部から攻撃される可能性がある公開サーバを、内部とは別の領域へ隔離するための場所です。
三つのセグメント
代表的な構成は次のとおりです。
| セグメント | 主な役割 | 代表例 |
|---|---|---|
| 外部セグメント | インターネット側 | 外部利用者、外部サービス |
| DMZ | 公開サーバを置く中間領域 | Web、メール、公開DNS、プロキシ |
| 内部セグメント | 重要な内部資源を置く | DB、ファイル、認証、業務サーバ |
WebサーバをDMZに置く理由
Webサーバは、インターネット利用者からアクセスされる必要があります。
しかし、内部セグメントに置くと、外部からの通信を内部まで通すことになります。
Webサーバが侵害された場合、内部の他サーバへ攻撃が広がる危険も高まります。
そのため、WebサーバはDMZへ置きます。
データベースサーバを内部に置く理由
データベースサーバには、次のような重要情報が保存されます。
- 顧客情報
- 個人情報
- 注文情報
- 売上情報
- 認証情報
これらは外部から直接アクセスさせる必要がありません。
Webサーバから必要な処理だけを受け付けるようにし、データベースサーバ自体は内部セグメントへ置きます。
科目Aでどう出る?
試験では、サーバ名だけでなく、誰からアクセスされるかと何を守るかを見ます。
| 問題文の表現 | 判断 |
|---|---|
| インターネットから公開する | DMZ |
| 外部利用者が直接アクセスする | DMZ |
| 重要データを保存する | 内部 |
| 外部から直接アクセスさせない | 内部 |
| 必要な通信だけ許可する | ファイアウォールで制御 |
典型的な配置
インターネット
↓ HTTP・HTTPSのみ許可
Webサーバ(DMZ)
↓ DB接続に必要な通信のみ許可
DBサーバ(内部)
外部からDBサーバへの直接通信は許可しません。
選択肢を切る順番
1. 外部から直接アクセスされるサーバを探す
2. そのサーバはDMZ
3. 重要データを持つサーバを探す
4. そのサーバは内部
5. 外部から内部への直接通信は不許可
どんな場面で使う?
Webサービス
最も典型的なのは、WebサーバとDBサーバを分離する構成です。
- Webサーバ:DMZ
- DBサーバ:内部
メールサービス
インターネットからメールを受信するメールサーバもDMZに置かれることがあります。
ただし、社内メールボックスや認証情報を扱う内部サーバとは分離します。
公開DNS
外部向けに名前解決を提供する公開DNSサーバもDMZへ置く代表例です。
内部向けDNSサーバとは役割を分けることがあります。
プロキシサーバ
外部との通信を中継するプロキシサーバも、構成によってDMZに配置されます。
プロキシの役割については、プロキシサーバとは?DNS・DHCP・NATとの違いと見分け方でも整理しています。
よくある誤解・混同
DMZは安全な内部ネットワークである
誤りです。
DMZは外部と内部の中間にある隔離領域です。
外部から攻撃を受ける可能性があることを前提にしています。
WebサーバとDBサーバを両方DMZに置く
Webサーバは適切ですが、DBサーバまでDMZに置くと重要データが外部に近くなります。
公開する処理
→ DMZ
重要データ
→ 内部
と分けます。
WebサーバとDBサーバを両方内部に置く
DBサーバは適切ですが、Webサーバも内部に置くと、外部公開サーバが内部ネットワークに入り込みます。
侵害された場合の影響範囲が大きくなるため不適切です。
Webサーバをファイアウォールの外側に置く
外部利用者がアクセスするからといって、無防備な外部セグメントへ置くわけではありません。
ファイアウォールで保護されたDMZに配置します。
DMZに置けば通信制御は不要
誤りです。
DMZは配置場所の話であり、それだけで安全になるわけではありません。
次のように、通信を必要最小限に絞ります。
インターネット → Web
HTTP・HTTPSだけ許可
Web → DB
DB接続に必要な通信だけ許可
インターネット → DB
禁止
ファイアウォールが1台なら分離できない
誤りです。
三つのインタフェースを持つファイアウォールを使えば、1台でも外部・DMZ・内部の三つに分割できます。
この構成は三脚型ファイアウォールとも呼ばれます。
まとめ(試験直前用)
- DMZは外部と内部の間に置く隔離領域
- Webサーバなどの公開サーバはDMZに置く
- DBサーバなどの重要サーバは内部に置く
- 外部からDBへ直接接続させない
- WebからDBへの必要な通信だけ許可する
- DMZは安全地帯ではなく、被害を内部へ広げないための領域
試験直前は、次の一文で整理します。
見せるサーバはDMZ、守るサーバは内部。通信は必要なものだけ許可する。