最終更新日:2026年8月17日
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まず結論
複式簿記では、1つの取引を借方と貸方の両方に同じ金額で記録します。
FE試験では、まず次の対応を押さえると判断しやすくなります。
| 要素 | 増加 | 減少 |
|---|---|---|
| 資産 | 借方 | 貸方 |
| 費用 | 借方 | 貸方 |
| 負債 | 貸方 | 借方 |
| 純資産 | 貸方 | 借方 |
| 収益 | 貸方 | 借方 |
資産・費用は増えたら借方、負債・純資産・収益は増えたら貸方
これが最重要の判断基準です。
直感的な説明
「現金で商品を50,000円売った」場合を考えます。
この取引では、
- 現金が50,000円増える
- 売上が50,000円増える
という2つの変化が同時に起きます。
現金(資産)が増える
→ 借方 50,000
売上(収益)が増える
→ 貸方 50,000
仕訳は次のようになります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 50,000 | 売上 | 50,000 |
「お金が入ってきたから全部借方」と考えるのではなく、それぞれの勘定科目が何に分類されるかを見るのがポイントです。
定義・仕組み
複式簿記とは
複式簿記は、1つの取引を複数の勘定科目に分け、借方と貸方の両面から記録する方法です。
基本的に、1つの取引では借方合計と貸方合計が一致します。
借方合計 = 貸方合計
借方・貸方は「良い・悪い」ではない
借方と貸方は、単に記録する左右の位置を表す言葉です。
左側 → 借方
右側 → 貸方
どちらがプラス、どちらがマイナスと固定されているわけではありません。
増減の向きは、勘定科目の種類によって変わります。
5つの基本分類
| 分類 | 例 | 増えたとき |
|---|---|---|
| 資産 | 現金、預金、売掛金 | 借方 |
| 費用 | 旅費、通信費、仕入 | 借方 |
| 負債 | 借入金、買掛金 | 貸方 |
| 純資産 | 資本金 | 貸方 |
| 収益 | 売上、受取利息 | 貸方 |
科目Aでどう出る?
科目Aでは、取引内容と勘定科目を見て、借方・貸方の組合せを選ばせる問題が出ます。
判断手順
- 取引で何が増えた・減ったかを見る
- その勘定科目が資産・費用・負債・純資産・収益のどれかを判断する
- 増減に応じて借方・貸方を決める
- 借方合計と貸方合計が一致するか確認する
例:現金売上
商品を現金20,000円で販売
- 現金:資産が増える → 借方
- 売上:収益が増える → 貸方
借方:現金 20,000
貸方:売上 20,000
例:旅費を現金で支払う
出張旅費12,000円を現金で支払う
- 旅費:費用が増える → 借方
- 現金:資産が減る → 貸方
借方:旅費 12,000
貸方:現金 12,000
どんな場面で使う?
FE試験では、会計データを表で持たせて、空欄になっている勘定科目や借方・貸方を補う問題に使われます。
そのときは、まず同じ取引番号の行をまとめると整理しやすくなります。
同じ取引番号
→ 1つの取引を構成するレコード
すでに片側の仕訳が分かっていれば、取引内容からもう片方を推測できます。
また、複式簿記では原則として借方・貸方の金額が一致するため、金額の整合性確認もヒントになります。
よくある誤解・混同
借方は「入金」、貸方は「出金」
違います。
現金が増えると借方ですが、売上が増えると貸方です。
借方・貸方は入出金そのものではなく、勘定科目の種類と増減で決まります。
売上でお金が入るから売上も借方
違います。
売上は収益なので、増えると貸方です。
現金が増える → 資産増加 → 借方
売上が増える → 収益増加 → 貸方
借方・貸方の金額は違ってもよい
1つの取引では、借方合計と貸方合計は一致します。
複数の勘定科目を使う場合でも、合計金額は同じです。
確認問題(FE試験対策)
会社が出張旅費18,000円を現金で支払った。
この取引の仕訳として最も適切なものはどれか。
- ア. 借方:現金18,000円/貸方:旅費18,000円
- イ. 借方:旅費18,000円/貸方:現金18,000円
- ウ. 借方:売上18,000円/貸方:現金18,000円
- エ. 借方:現金18,000円/貸方:売上18,000円
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:イ
旅費は費用なので、増加すると借方です。
現金は資産なので、減少すると貸方です。
旅費(費用)が増える → 借方
現金(資産)が減る → 貸方
したがって、
借方:旅費18,000円
貸方:現金18,000円
となります。
まとめ(試験直前用)
- 複式簿記は1つの取引を借方・貸方の両方に記録する
- 資産・費用は増えたら借方
- 負債・純資産・収益は増えたら貸方
- 減少時はその逆
- 借方合計と貸方合計は一致する
「何が増えた・減った?」→「何の分類?」の順で考えると切り分けやすいです。