最終更新日:2026年8月14日
fe fe-strategy accounting balance-sheet
まず結論
貸借対照表(Balance Sheet:B/S)は、ある時点で会社がどれだけの資産を持ち、その資産をどのように調達したかを表す財務諸表です。
基本情報技術者試験では、まず次の3つに分けられることが重要です。
会社が持っているもの
→ 資産
将来返す義務があるもの
→ 負債
株主からの出資や利益の蓄積
→ 純資産
そして、貸借対照表では次の関係が成り立ちます。
資産 = 負債 + 純資産
直感的な説明
会社が100万円を持っているとします。
ただし、その100万円がどこから来たのかによって、右側の分類が変わります。
例えば、銀行から100万円を借りた場合は、
現金 100万円
→ 資産
借入金 100万円
→ 負債
です。
一方、株主が100万円を出資した場合は、
現金 100万円
→ 資産
資本金 100万円
→ 純資産
です。
つまり、貸借対照表は、
左側
→ 何を持っているか
右側
→ そのお金をどこから調達したか
を見る表だと考えると分かりやすいです。
定義・仕組み
資産
資産は、会社が保有しているものや、将来お金を受け取る権利です。
代表例は、
- 現金
- 預金
- 売掛金
- 商品
- 建物
- 土地
- 投資有価証券
などです。
FEでは、
持っている
受け取れる
価値がある
という内容なら資産を疑います。
負債
負債は、将来お金を支払ったり返済したりする義務です。
代表例は、
- 買掛金
- 借入金
- 社債
などです。
FEでは、
返す
支払う
返済義務がある
という内容なら負債です。
純資産
純資産は、資産から負債を差し引いた部分で、株主からの出資や会社内部に蓄積された利益などを表します。
代表例は、
- 資本金
- 資本剰余金
- 利益剰余金
などです。
関係式は、
純資産 = 資産 - 負債
です。
科目Aでどう出る?
科目Aでは、勘定科目が貸借対照表のどこに分類されるかを問う問題が出ます。
判断表
| 勘定科目 | 分類 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| 現金 | 資産 | 会社が保有している |
| 売掛金 | 資産 | 将来代金を受け取る権利 |
| 投資有価証券 | 資産 | 会社が保有する金融資産 |
| 買掛金 | 負債 | 将来支払う義務 |
| 借入金 | 負債 | 将来返済する義務 |
| 社債 | 負債 | 将来償還する義務 |
| 資本金 | 純資産 | 株主からの出資 |
| 利益剰余金 | 純資産 | 利益の内部蓄積 |
試験中の切り分け
受け取れる・持っている?
→ 資産
返す・支払う?
→ 負債
株主からの出資・利益の蓄積?
→ 純資産
この3つでかなり切り分けられます。
資本金はなぜ資産ではない?
ここは特に間違えやすいポイントです。
資本金は「会社のお金」に見えるため、資産と思ってしまいやすいです。
しかし、資本金は、
株主から会社へ出資された金額を、資金の調達元として表す項目
です。
例えば、株主から80万円の出資を受けた場合、
現金 80万円増加
→ 資産
資本金 80万円増加
→ 純資産
となります。
同じ取引でも、
何を持っているか
→ 現金
どこから調達したか
→ 資本金
という別の意味で記録されます。
どんな場面で使う?
貸借対照表を見ると、その会社のある時点での財政状態を確認できます。
例えば、
- 現金をどれだけ持っているか
- 借入金がどれだけあるか
- 資産に対して負債が多すぎないか
- 株主資本がどの程度あるか
などを確認できます。
FEでは、財務分析を深く行うというより、
資産
負債
純資産
の意味と代表的な勘定科目を区別できることが重要です。
よくある誤解・混同
売掛金は負債?
違います。
売掛金は、すでに売上が成立していて、
将来代金を受け取る権利
なので資産です。
買掛金と売掛金を混同する
次のように整理します。
売掛金
→ 売った
→ お金をまだ受け取っていない
→ 資産
買掛金
→ 買った
→ お金をまだ支払っていない
→ 負債
資本金は現金だから資産?
違います。
出資で受け取った現金は資産ですが、資本金はその調達元を示す純資産の項目です。
社債は投資有価証券と同じ?
会社が自ら発行した社債は、
将来返済する必要がある
→ 負債
です。
一方、他社の有価証券を投資目的で保有している場合は、
会社が保有する資産
→ 投資有価証券
になります。
負債はすべて悪いもの?
そうとは限りません。
負債は、借入金など外部から調達した資金を表します。
重要なのは、
資産
負債
純資産
のバランスです。
確認問題(基本情報技術者試験対策)
貸借対照表の純資産の部に表示されるものはどれか。
- ア. 売掛金
- イ. 長期借入金
- ウ. 資本金
- エ. 投資有価証券
▶ クリックして答えと解説を見る(ここを開く)
正解:ウ
- 売掛金:資産
- 長期借入金:負債
- 資本金:純資産
- 投資有価証券:資産
資本金は、株主からの出資を表すため純資産に分類されます。
まとめ(試験直前用)
- 貸借対照表は、ある時点の資産・負債・純資産を表す
- 資産 = 負債 + 純資産
- 資産:持っているもの、受け取る権利
- 負債:将来返す・支払う義務
- 純資産:株主からの出資、利益の蓄積
- 売掛金・現金・投資有価証券 → 資産
- 買掛金・借入金・社債 → 負債
- 資本金・利益剰余金 → 純資産
- 資本金は現金そのものではなく、資金の調達元を表す